【普通はイヤ!】ロックで使える特殊なコードフォーム12選
ギターをはじめて、最初は基本的なコードフォームを使って演奏していたはずが、基本フォームだけで弾いてると「他の人と同じようなトーンになってつまらな…」といった反骨精神溢れるギタリストも多いのではないでしょうか?
同じ音使いのコードでも、押さえるポジションを変えるだけでトーンは大きく変化します。特にクラシックなロックスタイルでは、伝統的なコードシェイプにとらわれない、独自のコードスタイルが多く使用されています。
そこで今回は、普通のコードフォームに飽きてきた人の為のロックで使えるおしゃれなコードフォームをいくつかご紹介します。
1. G
いまでは当たり前に使われている2弦Dを押さえるこのGフォームですが、もともとは「Yesterday」でポール・マッカートニーが弾いていたことで有名になったと言われています。
実際の音源では1音下げチューニングで演奏されています。
2. A
ジミヘンドリックスはトライアドのメジャーコード、マイナーコードを演奏するときには、親指でルートノート押さえるコードフォームを使用していました。
小指が自由に動かせるコードフォームなので、テンションノートを追加したり、アレンジを加えるのにも最適です。Bold As Loveを初めとするさまざまな楽曲で登場します。
3. Em7
オアシスやピンクフロイド等のロックバンドが使うEm7のシェイプです。通常のEm7の形よりも明るいトーンで、どこか切ない感じがするのが特徴。
オアシスの「Wonderwall」では2フレットにカポを装着して演奏しています。
4. E7#9
こちらもジミ・ヘンドリックスが使用した「E7#9」コード。オーバードライブのかかったトーンで弾くと60'sや70's辺りのロックを彷彿とさせます。
このコードはどのキーでも同じ形で演奏できますが、ジミ・ヘンドリックスはEで演奏し、「Purple Haze」ような雰囲気を出すために6弦のオープンEを追加することもあります。
現在ではジャズスタンダードでよく登場するコードで、GとG#を組み合わせた響きが独特です。
5. E7/G#
こちらもオアシスの代表的な楽曲「Don't Look Back in Anger」で演奏されているE7/G#コードです。
多くのギタリストはこれを通常のE7シェイプの形で、小指を使って6弦の4フレットを押さえていました。しかし、最近にノエル本人がこのコードをどのように演奏するかを示したことで、この議論に終止符を打たれました。
6弦を押さえている指のお腹で5弦をミュートするのがポイントです。
6. Fadd9
ビートルズの「A HARD DAY'S NIGHT」という楽曲の冒頭で使用されているコードですが、世界中のアーティスト達がコピーしようとしても完全に再現できなかった為、長い間謎コードとして物議を醸していました。
ジョージが2001年に12弦ギターの「Fadd9」だったと明らかにし、ベースのルート音、ピアノとアコースティックギター等のいくつもの要素が含まれたことによる独特なサウンドです。
ちなみに6弦のFは親指で握り込むように押さえます。
7. A/C#
メジャー3度のC#がベースに配置されたAメジャーコードの形です。
ジミ・ヘンドリックスの「All Along the Watchtower」のイントロで登場するコードで、オンコードのような転回系ボイシングを使ったコードで使用されています。
8. C#add9
このコードは「Message In A Bottle」や「Every Breath You Take」といったヒット曲に登場します。移調可能なコードなので、5、6弦のどの音をルートにしても同じフォームで使用できます。
パワーコードに小指で1音追加したストレッチフォームになっています。
9. Dadd9omit5
通常のD9コードではなく、1オクターブ高いポジションで演奏され、5度の音が省略されています。
コードは5弦の17フレットから始まりますが、高音の1弦を開放鳴らして、小指を使って他の弦に触れないように3弦19フレットを押さえる必要があるので、難易度は高めです。
10. CaugMaj7/G#
レッド・ツェッペリン「Stairway To Heaven」で登場するコードです。謎のコードとして様々な議論がされているコードの一つです。
この謎コードには色々な考えや理論がありますが、音楽理論的に正しいのは「CaugMaj7/G#」であり、Cmaj7のベースに増5度とG#が付いたコードです。
11. G#sus4/E
楽曲「Lenny」のメインセクションで繰り返されるG#sus4/E です。G#sus4に省略して使用することもできますが、5弦E音を追加することでコードに深みが加わっています。実際の演奏では、コードを鳴らす前に6弦開放のEを鳴らしてキーを示しています。
ブルース演奏におすすめのコードです。
12. パワーコード全般
最後は特定のコードではないのですが、パワーコード全般に使えるコードフォームです。普通とはかけ離れたフォームばかり使うエリック・ジョンソンのパワーコードの形です。
押さえるのが難しいですが、これで押さえると分離感のあるスッキリしたパワーコードになるので、いつもの形のパワーコードトーンに飽きてきたら一度試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回ご紹介したコードフォームは、一般的なコードフォームとは異なり、押さえる難易度が難しかったり、独特な音色が出たりするものが多いです。
定番のコードフォームだけでなく、ポジションを変えることで演奏にバリエーションを加えたり、より独自性の高い音楽表現が可能になります。
一部のコードフォームはキーを移行して使えるものもあるので、自分の楽曲のキーに合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか。
以上、「【普通はイヤ!】ロックで使える特殊なコードフォーム12選」でした。
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