【毎日コツコツ】ギタリストの為の5つのギター基礎トレーニング
ギターを始めたばかりの人も、ある程度弾けるようになった人も、「基礎練習って退屈だな…」と感じたことはありませんか?確かに、ギターの基礎練習は地味なものが多く、なかなか成果が見えにくいのも事実です。
それよりかは、ついつい自分の好きな曲やカッコいいギターフレーズばかり練習してしまいがちです。もちろんそれでも全然いいのですが、しかし、練習メニューの一つとして基礎をしっかり固めておくことで、演奏の安定感や表現力が格段に向上します!
基礎練習をしっかり行うことで…
- 正確な音程で演奏できるようになる
- スムーズな運指で、難しいフレーズもすぐに弾きこなせるようになる
- リズム感が向上し、グルーヴ感あふれる演奏ができるようになる
など、様々なメリットがあります。基礎練習はギター演奏の土台となる部分です。 この土台がしっかりしていれば、どんな曲にも対応できる応用力が身につきます。
※トレーニングをする時は、メトロノームと一緒に演奏することで、同時にリズム感も養うことができるので、出来るだけメトロノームを鳴らしながら行うようにしましょう。
1. ギターの基礎トレーニング【運指編】
ギターの演奏において、なめらかでスピーディーなフィンガリングは、ギターの技術向上において非常に重要となります。美しいメロディーを奏でるためには、指の動き一つ一つが滑らかである必要があります。
基本的な運指トレーニングとして、人差し指(1)を6弦5フレット、中指(2)を6弦6フレット、薬指(3)を6弦7フレット、小指(4)を6弦8フレットに置いて練習します。まずは、“1234”と順に弾いてみましょう。このとき、ピッキングはダウンのみでも構いません。左手の運指に集中することが大切です。
6弦から1弦まで順番に弾いていき、“1234”の次は、“1243”、"1324"、"1342"など、様々な組み合わせが考えられます。
- 1234 → 2341 → 3412 → 4123
- 1243 → 2314 → 3421 → 4132
- 1324 → 2413 → 3124 → 4213
- 1342 → 2431 → 3142 → 4231
- 1423 → 2134 → 3214 → 4312
- 1432 → 2143 → 3241 → 4321
全部で24通りの組み合わせがあり、これらをすべて練習することで、指の独立性とスムーズなフィンガリングを習得することができます。
2. ギターの基礎トレーニング【ピッキング編】
ギター演奏において、運指と同じく「ピッキング」も非常に重要な要素の一つです。ピッキングの強弱や角度、スピードによって、音量、トーン、リズムが変化します。
まずは、安定したオルタネイトピッキングを習得することを目標にしてみましょう。ほとんどの人は、ダウンピッキングは意識していても、アップピッキングは次のダウンへの「つなぎ」程度に弾いてしまっている…。といったことはありませんか?
基本的には、ダウンとアップで音量やトーンにバラつきが出ないように、1音1音を同じ音量感とトーンで弾くことが出来れば、どんなフレーズであっても非常に安定したサウンドを鳴らせるようになります。
上記のTAB譜を、ダウンのみ、アップのみ、オルタネイトと順番に弾いてみましょう。4小節目はダウン時もアップ時もオルタネイトで弾きます。
3. ギターの基礎トレーニング【ハンマリングオン、プルオフ編】
ギター演奏の表現力を上げる奏法テクニック「ハンマリングオン」と「プリングオフ」。数あるテクニックの中でも非常に登場頻度の高いテクニックで、ハンマリングオンとプリングオフを鍛えることで、音と音の繋がりが滑らかになり、より表現力の高い演奏ができるようになります。
ハンマリングオン、プリングオフとは?
ハンマリングオンとプリングオフとは、ピッキングせずに、左手の指を弦に叩きつけたり、引っ掻いたりして音を出す奏法です。TAB譜では "H" や "P" と表記されます。
今回は、人差し指を5フレット、中指を6フレット、薬指を7フレット、小指を8フレットに置いて練習してみましょう。まずは3弦辺りから始めてみて、慣れてきたら他の弦でも練習してみてください。
メトロノームと一緒に、ゆっくりとしたテンポからスタートしてみて、慣れてきたら徐々にテンポを上げていきましょう。余計な音が鳴らないように余った指で他の弦に軽く触れてミュートするのがポイントです。
4. ギターの基礎トレーニング【コードストローク編】
ギターを始めたばかりの方にとって、コードストロークは最初の壁となるかもしれません。※ストロークとは、単音弾きに対して複数の弦を一度に弾く奏法のことで、コードを演奏するときに使用します。
単音のピッキングとは違って複数の弦を同時に鳴らす必要があるので、指先だけでなく肘から先の全体を使った大きな動作が求められます。ほうきで掃くようなイメージで、弦の上をピックが滑らかに移動していくように意識しましょう。
ギター演奏においては、リードギターやギターソロのような単音弾きよりも、伴奏であるコード弾きを求められる場面の方が多くあります。そのため、コードストロークを鍛えることで、ギタリストとしての基礎を磨き、演奏の幅を広げる上で非常に重要です。
ストロークのコツ
- ダウンピッキングとアップピッキング : 単音ピッキングと同じく、ダウンもアップもしっかりと意識して弾きましょう。
- 均一な音量 : ダウン時とアップ時の音量のバラつきをなくすように練習しましょう。
- 腕全体を使って弾く : 数本の弦を同時に弾くときは、腕と手首のスナップを効かせて演奏します。
- 空ピッキング : 休符の箇所も"空ピッキング"をして腕の振りを一定にすることで、リズムキープができます。
5. ギターの基礎トレーニング【アルペジオ編】
アルペジオは、コードの構成音を一つずつ順番に弾いていく奏法のことです。難易度はやや高めですが、コードストロークとは異なり、メロディックで繊細な響きを表現することができます。
アルペジオは、コード進行に合った自然なアレンジが可能な奏法テクニックで、クラシックギターはもちろん、ロックやポップス、ジャズなど、様々なジャンルで幅広く使われていることもあり、マスターすることでより幅広い表現が可能になります。
最初はダウンピッキングで弾いて、慣れてきたらオルタネイトピッキングに切り替えて練習してみましょう。
まとめ
今回は、ギターの基礎トレーニングを5つご紹介しました。好きな楽曲を弾いたり、カッコいいフレーズを練習することに比べると、基礎練習は地味で退屈に感じるかもしれません。
しかし、基礎をしっかりと固めることで、スムーズな運指と安定したリズム感といった、ギター演奏に必要な要素をバランス良く身につけることができます。
基礎練習だけを行うことで、どんなフレーズにも対応できる応用力が身につき、演奏の幅が大きく広がるのでおすすめです。ぜひ普段の練習メニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。
以上、「【毎日コツコツ】ギタリストの為の5つのギター基礎トレーニング」でした。