「VOCALOID」だけじゃない!人気の歌声合成ソフトウェアおすすめ3選
歌声合成ソフトウェアといえば、多くの人がまず「VOCALOID」を思い浮かべるのではないでしょうか?初音ミクをはじめとする、いわゆる「ボカロ」系のバーチャルシンガーは、日本の音楽シーンを席巻し、現在でも一つの音楽カテゴリとして確立しています。
歌声合成ソフトは、今ではVOCALOIDだけに留まらず、様々な歌声合成ソフトウェアが登場し、最新のAI技術を搭載した製品など、それぞれが独自の進化を遂げています。より、人間らしい自然な歌声、感情表現豊かなボイス、さらには特定の歌い手そっくりな歌声を作り出すことも可能になりました。
そこで今回は、「VOCALOID」を含めた、今最も注目度の高い人気の歌声合成ソフトウェアを3つ厳選してご紹介します。それぞれのソフトウェアの特徴や魅力、おすすめのポイントなどを詳しく解説していきます。
VOCALOID
- 元祖歌声合成ソフト
- やや機械的な歌声
- 高いシェア率
VOCALOIDは、ヤマハが開発した歌声合成技術ソフトで歌詞とメロディを入力することで、バーチャルシンガーが歌ってくれます。今では歌声合成ソフトを使った楽曲全般のことを「ボカロ曲」と言ったりもしますが、その語源ともなった"元祖"歌声合成ソフトです。
最新の歌声合成ソフトに比べると、やや機械的な歌声がしますが、この「機械」っぽさこそがボカロっぽさの象徴ともいえるので、今でもあえてVOCALOID3や4辺りのソフトウェアを使用するクリエイターは多い印象です。
VOCALOID 公式サイト
Synthesizer V
- AI搭載
- ほぼ人間に近い歌声
- ベタ打ちでも自然な仕上がり
Synthesizer V(シンセサイザー ブイ)は、Dreamtonics株式会社が開発した歌声合成ソフトウェアです。メロディーと歌詞を入力するだけで、まるで本物人間が歌っているかのようなリアルで自然な歌声を生成するのが最大の特徴です。
あまりに人の歌声に近いので、「ボカロ」というカテゴリからは外れてしまう可能性もあるのでは?と思ってしまうほどの歌唱クオリティです。
Synthesizer V 公式サイト
CeVIO
- AI搭載
- 機械と人間の中間
- トーク機能搭載
CeVIO(チェビオ)は、株式会社CeVIOプロジェクトが開発した音声合成技術です。CeVIOは、VOCALOIDとSynthesize Vの間くらいの、ボカロ感も残しつつ、より人間らしい自然な歌声の生成に重点を置いています。
一部のCeVIO製品には、テキストを読み上げるトーク機能が搭載されているので、楽曲制作以外にもキャラクターとのコミュニケーションを楽しんだり、ナレーションの作成に活用したりすることもできます。
Cevio 公式サイト
3製品の特長まとめ
特徴 | VOCALOID シリーズ | CeVIO AI シリーズ | Synthesizer V シリーズ |
---|---|---|---|
人間っぽさ | やや弱め | やや強め | 強め |
声のボカロっぽさ | 強め | 普通 | 弱め |
調整のしやすさ | やや難しい。調声技術が聴こえ方に影響しやすい。 | 簡単操作でハイクオリティな歌声に。 | ベタ打ちだけでもそれなりのクオリティに。 |
調整の幅広さ | とても広い | やや広い | とても広いが、調整なしでも十分なレベル。 |
対応OS | Windows、Mac | Windows専用 | Windows、Mac、Linuxまで対応 |
オススメキャラ、特徴 | 初音ミク、巡音ルカ。いわゆる元祖ボカロの歌声。 | 可不、IA。機械的な可不とハイトーンなIA。 | 重音テト、夢ノ結唱 ROSE。ボカロっぽさの残るテトとロックにも合うROSE。 |
この音声合成ソフトはこんな方にお勧め! | ・初音ミクが好きな人 ・ボカロっぽい機械的な歌い方が好きな人 | ・人間過ぎず、機械過ぎず程よいバランスを求める人 ・トークも求める人 | ・人間に近い歌声が欲しい人 ・調整なしで簡単にハイクオリティな歌声にしたい人 |
どのソフトウェアを選ぶかは、自分の制作スタイルや目的、好みに合わせて決めるのが一番いいです。実際にそれぞれの音楽作品を聴いてみたり、無料体験版やデモソングなどを活用して、それぞれのソフトウェアに触れてみることをおすすめします。
ボイスライブラリと呼ばれる「キャラクター」もどんどん追加されているので、まずは自分の理想とするシンガーを探してみて、そのキャラが使用できるソフトを選択するという方法も良いかと思います。
以上、「「VOCALOID」だけじゃない!人気の歌声合成ソフトウェアおすすめ3選」でした。