ボーカルレコーディングに最適なコンデンサーマイクおすすめ8選
ボーカルトラックはほとんどの音楽ジャンルにおいて楽曲の中心となるパートな為、音楽制作において最も重要な要素の一つです。
歌詞やメロディーをしっかりとオーディエンスに届けることで、楽曲のストーリー性や感情を刺激することができ、ボーカルの品質と表現力は楽曲の成功に直結します。
そこで今回は、ボーカルレコーディングの品質を上げる為に欠かせない、コンデンサーマイクのおすすめ製品をいくつかご紹介します。
コンデンサーマイクとは?
コンデンサーマイクは、プロフェッショナルな音楽制作の現場や、録音スタジオで使用されている非常に高感度なマイクです。
電気を蓄えたり放出したりする「コンデンサー」の技術を応用したマイクで、電源供給が必要にはなりますが、非常に広い周波数帯を高い感度で拾うことができ、大きな音からかすかな音まで収音可能です。
ダイナミックマイクと比べて、広い周波数帯域をカバーし、歌声や楽器の微細な音のディテールを捉えることができます。
→マイクの種類とその効果について
コンデンサーマイクとダイナミックマイクの違い
コンデンサーマイクとダイナミックマイクを比較すると、以下のような違いがあります。
コンデンサーマイク
- 価格は高め
- 電源が必要
- 感度は高く、ノイズが入りやすい
- 湿気や衝撃に弱い
- 音質は最高
- 主にレコーディングで使用される
ダイナミックマイク
- 価格は低め
- 電源は不要
- 感度は普通、ノイズが入りにくい
- 湿気や衝撃に強い
- 音質は普通
- 主にライブで使用される
なぜコンデンサーマイクがボーカルレコーディングに適しているのか?
コンデンサーマイクがボーカルレコーディングに適している理由はいくつかありますが、非常に高感度であることから、ボーカリストの声の微妙なニュアンスや表現力を捉えることができ、高解像度な音質で録音できることです。
コンデンサーマイクは広い周波数帯域をカバーし、ボーカルの高音と低音をバランスよく捉えることができます。ボーカルパフォーマンスでの感情や細かい吐息までを正確にキャプチャすることが可能です。
ただし、非常に繊細な機材な為、スタジオ環境やコントロールされた音響空間で使用することが望ましいです。
最高品質のコンデンサーマイク
NEUMANN U87Ai
こちらの「U87Ai」は、世界中の音楽スタジオで使われており、最も有名で信頼度の高いコンデンサーマイクロフォンです。
3つの指向性パターン(無指向性、カーディオイド、双指向性)をもつデュアルダイアフラムカプセルを備え、万能でありながらも声のレコーディングに関して最も力を発揮します。
全体的にフラットな音質で原音の再現能力が高く、低音から中音までの太い安定感と、やや高音よりのサウンドですが、耳に刺さるような不快さは無く、言葉の一音一音の明瞭度が非常に高いです。
BLUE Bottle
Blueのフラッグシップモデルであり、最も高いクオリティを誇る「Bottle」は、低ノイズと音の立ち上がりに定評があります。
音質低下に繋がるようなパッドやフィルターを排除して、音の純度と忠実度を高めることにこだわり抜かれています。
B0〜B8、9種類の交換可能ロリポップ・カプセルが用意されており、(純正は声の収音に最適なB6がセットされています)電源をオンにした状態で交換が可能であり、幅広い収録環境に対応できます。
Audio Technica AT5040
忠実な再現力、存在感、音の深みや純度など、すべてが高水準に位置するオーディオテクニカのハイエンドモデル「AT5040」
4枚の長方形ダイヤフラムは、透明感ときわめて低いノイズレベルと広大なダイナミックレンジを発揮します。
声の収音に重要な中音域800Hz~2kHzぐらまでが非常に繊細かつクリアであり、会話の内容を正確に視聴者に伝えることが可能。
コンデンサータイプの弱点である耐久性についても、硬質なアルミと真鍮のハウジング、ショックマウントAT8480とハードシェルキャリングケースも付属されているので安心です。
AKG C414 XLⅡ
原音の魅力を高める煌びやかなサウンドが特徴の「C414 XLⅡ」
9段階の細かい指向性設定が可能で、話し声のみにフォーカスして、ピンポイントで収音することができます。
デュアルダイヤフラムを採用し、近接効果(マイクの近くで喋った時の膨張した低音)の影響を最小限に抑え、4kHz以上が持ち上がったハイ上がりの特性で、煌びやかで透明感の音声になります。
低めのこもったような声色の方にオススメのマイクです。
Slate Digital ML-1
Slate Digital ML-1は「ヴァーチャルレコーディングシステム」を搭載した、いわゆるマイクシミュレーター機能を搭載したコンデンサーマイクです。
高品質なコンデンサーマイクを何本も導入しようと思うと、〇百万円もの予算が必要ですが、VMR(ヴァーチャルミックスラック)内で様々なマイクモデルをリアルタイムに切り替えて使用可能になっています。
ボーカルレコーディングの歴史において重要な役割を担ってきた、クラシックマイクロフォンのサウンドを完全に再現します。
入門者向けのおすすめコンデンサーマイク
コンデンサーマイクは高品質ですが、価格が高いことで導入を躊躇することもあるかと思います。
ここからは、1~3万円クラスの入門者向けコンデンサーマイクをいくつかご紹介します。
Audio-Technica AT2020
AT2020は、エントリークラスながら、スタジオクオリティを実現したハイコストパフォーマンスなコンデンサーマイクです。
世界中のクリエイターから支持されており、2006年から続くロングセラーモデルとして累計販売実績100万本以上を誇る信用度もバツグンの1本です。
歌ってみた、ストリーマー、ポッドキャストなどをこれから始めようと思っている方の入門者向けとして非常におすすめです。
RODE NT1-A
NT1-Aは、マイク本体から発生するノイズがわずか5dB(A)と、世界で最も静かなスタジオマイクロホンの一つです。これにより、柔らかい音源を録音する場合でも、極めてクリーンな録音を実現します。
発売以来、入門者からプロまで幅広く愛され続けてきた世界的なベストセラーモデルとして人気があります。
圧倒的なコストパフォーマンスで、米国EM誌において2003年度EDITORS CHOICE受賞。ボーカルレコーディング、ナレーション録り、アコースティック楽器用と様々なシーンに対応可能です。
AKG C214
AKG C214は、「C414」の特性を受け継ぐハイコストパフォーマンスモデルです。
C414と同じ1インチのダイヤフラムを採用したシングルダイヤフラムモデルで、広いダイナミックレンジは、ボーカルやオーケストラなどの繊細な響きから、ギターアンプなどの高い音圧まで対応。
C414の音質を受け継ぎながらも、機能を限定することで優れたコストパフォーマンスを実現しています。
まとめ
以上、ボーカルレコーディングにおいて優れた品質を提供するコンデンサーマイクのおすすめ製品をいくつかご紹介しました。
最高品質のコンデンサーマイク
- H3NEUMANN U87Ai
- H3BLUE Bottle
- H3Audio Technica AT5040
- H3AKG C414 XLⅡ
- H3Slate Digital ML-1
入門者向けのおすすめコンデンサーマイク
- H3Audio-Technica AT2020
- H3RODE NT1-A
- H3AKG C214
コンデンサーマイクは、その高感度と幅広い周波数帯域を活かして、ボーカリストの感情や音楽の微細なディテールを捉えることができます。各製品ごとに異なる音響特性を持ち、ボーカルのスタイルやプロジェクトに合わせて最適なマイクを選ぶことが重要です。
今回のリストを参考に、予算や音楽制作のニーズに応じて最適なコンデンサーマイクを選びましょう。
以上、「ボーカルレコーディングに最適なコンデンサーマイクおすすめ8選」でした。