【音色が変わる!】今すぐ試せるアコースティックギターの音色改善テクニック8選
エレキギターのような電子楽器であれば各種エフェクターやアンプ次第で大きく変化させることができますが、アコギの音色はボディ本体やビルド品質が大きく関係していることもあり、購入した時点でほぼ決定していると言えます。
木材の品質とギター職人の技量が大事なのは間違いないですが、どうしても理想の音にさらに近づけたい場合はいくつかの試してみるべきことがあります。
今回は、簡単で今すぐにでも試せる、アコギの音色を改善する方法をいくつかご紹介します。
1. ピックを変える
ギターの音色を改善するための最も簡単で手軽な方法はピックを変更することです。ほとんどのピックは単なるプラスチック片ではありますが、直接弦をはじいて音を出す為、その材質や形状によってギターの音色に最も影響を与えます。
ピック先の形状や厚さにより特にアタック感が大きく変化します。素材が音に直結すること以外にも、手触りが変化するので演奏面にも影響します。
一般的に硬いピックは高音域が強調され、柔らかいピックは高音が抑えられて相対的に低音域が強調されます。色々試してみて、自分の好みに合うピックを見つけることも大切です。
2. 弦を変える
ピックと同じく、直接音を出す部分になるので、弦の種類を変更することでもギターの音色に大きく影響します。アコースティックギターの弦には、材質、太さといった様々な選択肢があり、ギターの弦を交換することはそれほど難しくもなく、費用もそこまでかかりません。
よくあるアコギの弦の種類といえば「PHOSPHOR BRONZE」と「80/20BRONZE」が定番となっています。
- PHOSPHOR BRONZE
主原料である銅に少量のリンを加えられた素材でできており、80/20BRONZE弦に比べて耐久性が少し上がります。音色は煌びやかで明るいサウンドがします。 - 80/20BRONZE
銅80%、亜鉛20%の配合素材で、PHOSPHOR BRONZE耐久性は若干劣りますが、音の輪郭が太く、芯のあるサウンドが特徴。より味付けの無いフラットなサウンドを鳴らすことができます。
その他にもシルク&スチールの素材やコーティング弦など、色んな種類が販売されているので、実際に色々試してみて、自分の演奏スタイルに合った理想的なサウンドを探してみましょう。
3. サドル、ナット素材
アコースティックギターは弦振動がサドルを通して共鳴します。サドルは演奏するすべての音を伝導するため、高品質のサドル素材を使用し、サドルを正しく固定することが非常に重要です。
そこまで劇的にサウンドが変化するわけではありませんが、サドルとブリッジピンを変更することで、サウンドの質をさらに向上させることが可能です。
一般的に、プラスチック製は非常に安定したサウンドを提供しますが、ブラス(真珠)やアルミニウムのピンを使用すると、より明るいサウンドと長いサスティーンが得られます。逆にエボニー素材のような柔らかいものに変えると、サスティーンを抑えた、あたたかみのあるサウンドが得られます。
4. ナットを交換する
サドルと同じく、ナット部分も弦に直接触れるパーツであるため、ギターの音質に影響を与える部分です。ナットの材質には、牛骨、プラスチック、TUSQ(人工象牙)、ブラス、カーボンファイバーなど様々な種類があります。
手頃な価格帯のアコギで採用率が高いのがプラスチック製で、カスタマイズする場合は牛骨などの良質なパーツに変更することで音の改善に効果が期待でき、硬い素材のナットほど高音が強くなり、煌びやかなアコースティックサウンドが手に入ります。
その他にも、ナットの品質を上げることでチューニングの安定性も向上するメリットもあるので、より安定したサウンドを鳴らすことができます。
5. サドルの高さ調節
アコースティックギターのサドルは、ブリッジの上にある弦の支持点であり、弦の高さを調整する役割を果たしています。サドルの高さを調整することで、ギターの音色や演奏性に影響を与えます。
サドルを高くすると、弦が弦響板に対して強く振動し、明るいトーンになる傾向があり、逆にサドルを低くすると、弦の振動が弦響板に対して少なくなり、暖かく柔らかなトーンが生まれやすくなります。
とはいえ、サドルの高さは音色以上に演奏のしやすさに影響を与えるので、音色と演奏感のバランスを見ながら調節しましょう。
6. トラスロッドの調整
トラスロッドは本来ネックの反りを調整するためのシステムですが、ネックに与えるテンション感を微調節することでもサウンドの印象を少しだけ変えることができます。
ロッドを回しネックにテンションを掛けると、トーンがややブライトになりサスティーンも伸びる傾向にあります。これはロッドがネック内部にテンションを与え、ネック全体が堅くなることでサウンドが変化します。
ただし、サドルの高さ調整と同じように、ネックが反り始めるほど動かすと弦高や演奏感に影響するので、ネックと指板が動かない程度にとどめておくことが重要です。
7. 弾く位置を変える
最も簡単に音色を変える方法は、ピッキングする場所を変えることです。ピックを弦に当てる位置を、ブリッジ寄りにすればブライトなトーン、サウンドホール寄りにすれば丸みのあるトーンになります。
この方法は根本的な音色改善とはなりませんが、レコーディング中など「ここは丸みのある音が欲しい」といったような場面で効果的です。
もし初心者の方で、ピッキングする場所がサウンドホールからずれてしまっている場合には、正しいポジションでピッキングするようにするとギター本来の綺麗な響きを得ることができます。
8. ピックアップを取り付ける
ピックアップはエレキギターやエレアコに搭載されている、弦振動を拾って増強する為の電子パーツです。アコースティックギターにも後から取付け可能なため、ライブやレコーディングのようなライン出しを想定している場合は大きく音質コントロールすることができます。
ピックアップの種類によって出力されるサウンドが変化します。通常のマグネティックタイプや、振動を拾うピアゾピックアップ、その他にもピックアップではないですが、iRig Acoustic Stageのような小型のマイクを取り付けて音を拾うタイプの製品もあります。
取り付けるピックアップの選択肢はかなり多いので、自分の演奏スタイルや好みのサウンドを考慮しながら、色々と試してみましょう。
まとめ
アコースティックギターの音色を改善する方法についてお話しました。
- ピックを変える
- 弦を変える
- サドル、ナット素材
- ナットを交換する
- サドルの高さ調節
- トラスロッドの調整
- 弾く位置を変える
- ピックアップを取り付ける
冒頭にも言ったように、ギター本体の材質や作りによる影響が大きいため、アコースティックギターの音色を大幅に改善することは難しいかもしれませんが、今回の内容で理想のサウンドに少しでも近づけることは可能です。
ピックアップの取り付け以外は手頃な価格で行えるので、アコギのサウンドを改善したいと考えている場合に取り入れてみてはいかがでしょうか。
以上、「【音色が変わる!】今すぐ試せるアコースティックギターの音色改善テクニック8選」でした。
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