エレキギターの録音に最適なマイクおすすめ10選
ギターアンプやエフェクター、各種つまみによる音作りをしても最終的にそれらを収音をする「マイク」にこだわりを持つ人は少ないように思います。
ギターのサウンドメイクというのは弦からはじまり、ピックアップ、シールド、エフェクター、アンプ、スピーカー等、多くの要素を通過して最終的なサウンドが決定します。
それらいくつかの要素の中でもマイクがサウンドに影響を与える割合は非常に大きく、正しいマイクを正しく設置することは重要です。
→マイクの種類とその効果について
そこで今回はギターを録音する為のおすすめマイクを5つご紹介。
1. ShureSM57
最も一般的なギター収音用のマイクとして使用されており、ほとんどのレコーディングスタジオやライブ現場に設置されています。
大音量の高周波に強い代表的なダイナミックマイクで、タイトな指向性と適度なプレゼンスピークを持つ周波数レスポンスで音の被りを最小限に抑えることができます。
安価で耐久性も高いことから、宅録用としても人気が高いです。
2. Sennheiser MD421
こちらの別名「クジラ」として親しまれている、世界中のレコーディング・スタジオで使用されているマイクロフォンです。
優れた音質とカーディオイド特性を活用して、ギター以外にもボーカル、ドラム、管楽器と様々な音源に対して使われています。
SM57と似て広い周波数応答を持った万能タイプのマイクなので、これ1本所持していると便利です。
3. AKG C414
一般的にはダイナミックマイクが使用されることが多いですが、更に繊細で高品質なサウンドを収音したい場合にはコンデンサーマイクが適しています。
高音質であるにもかかわらず、あまりスタジオで見かけない理由としては価格の高さと耐久性にあります。
AKG C414はコンデンサーマイクの中でも最も使用用途の広いマイクとして認知されており、非常に頼りになる一本です。
4. Sennheiser e906
Sennheiser e906は、業界標準のエレキギターダイナミックマイクとして人気です。同じダイナミックマイクの「SM57」に比べて、ハイパスおよびローパスフィルターオプションが搭載されているので用途が広いのが特徴です。
同社の409をベースにしたe906は、特にエレキギター、スネアドラム、金管楽器用に設計されている為、中高音~高音にかけてエッジの効いた存在感のあるサウンドを提供します。
着色のない高解像度で自然なサウンドをキャプチャしながら、非常に高いSPL(最大音圧レベル)を取るように特別設計されています。
5. Neumann U87
AKG C414と同じく有名なコンデンサーマイクで何十年にも渡ってスタジオエンジニアの主力マイクとして君臨しています。
指向性(収音する音の範囲)を選べるデュアルダイヤフラムカプセルを備えており、エレキギター以外の様々な状況のレコーディングにも対応可能。
プリアッテネーションスイッチをオンにすることで、アンプのような大音量の収音に耐えることができ、カットオフ周波数をオンにすることで近接効果による不要な低音も除去することができます。
6. Sennheiser e609
Sennheiser e609はe906に似たギターの収音に最適なスーパーカーディオイドタイプ(横からの音を遮断)の指向性を持っており、平らなボディなのでアンプの上から吊るすようにして収音することも可能。
バンドの一発録りやライブ環境のような場合に最適で、周りの楽器の音を遮断しながらギターのみをピックアップすることができます。
ギターやベースの収音に特化されたマイクといえます。
7. Audix i5
Audoix i5ダイナミックマイクは、ギターレコーディング用に適したマイクの中でも、比較的手頃な価格で入手できるマイクです。
ダイナミックマイクとして広い用途に使用することが可能で、特に楽器の収音を得意としています。VLMダイアフラムを搭載しており、自然で正確なサウンドを収音し、スタジオやライブステージでも完璧に機能します。
堅牢なビルド品質と優れたオールラウンドパフォーマンスの組み合わせを誇るマイクです。
8. Beyerdynamic M160
M160はオーディオ技術の進歩への貢献により、2019年に「NAMM TECアワード」の殿堂入りを果たした、非常に信頼性の高いダブルリボンマイクです。
このマイクの大きな特徴はその指向性パターンです。ほとんどのリボンマイクは双指向性の極性パターンになっていますが、M160はハイパーカーディオイドの極性パターンを持っています。
つまり、ギターを非常によく引き立てるリボンマイクの温かみのあるクラシックなサウンドが得ながらも、通常のリボンマイクのような前後から均等に音を拾う双指向性パターンは持っていないので、アンプの収音にも有利な設計になっています。
9. Aston Spirit Condenser Microphone
Aston Spiritは蒸着ゴールドのカプセルをはじめ、最高の部品だけを使ったハイエンド・トランス回路を使用したコンデンサーマイクです。
単一指向性、双指向性、無指向性の3つの指向性を切り替えることが可能なので、非常に高い汎用性を持ち、特に緻密かつワイドレンジなサウンドが求められるギターやボーカルとの相性は抜群です。
コンデンサータイプの中でも非常に頑丈な作りになっているので、落としたり、ぶつけたりしても、故障する可能性は低いです。
10. Royer Labs R-121
Royer Labs R-121は、プロフェッショナルなギタリストやサウンドエンジニアに愛されているフラッグシップマイクです。
特徴として、R-121独自のオフセットリボントランスデューサーの配置によって高いSPLを誇り、レコーディング中に完璧な周波数応答を維持しながら、十分なヘッドルームを残すことができます。
音質特性はフラットでバランスが取れており、深くて豊かなローエンド、明瞭度の高い中音域、甘くまろやかな高音域を持ち、耳に刺さるような高音が発生することはありません。
まとめ
エレキギターの録音におすすめのマイクを5つご紹介しました。
- ShureSM57
- Sennheiser MD421
- AKG C414
- Sennheiser e906
- Neumann U87
- Sennheiser e609
- Audix i5
- Beyerdynamic M160
- Aston Spirit Condenser Microphone
- Royer Labs R-121
種類によっては驚くような価格であったり、精密で慎重な取り扱いが必要な製品もありますが、レコーディング環境と予算を考えた上で、高品質なマイクを手に入れることで即戦力となる武器になります。
録り音に満足できない場合やこれからレコーディングを始める場合には、まずは良いマイクを検討してみましょう。
以上、「エレキギターの録音に最適なマイクおすすめ10選」でした。