話題の「Clubhouse」とは?ミュージシャンが利用するべき5つの理由
現在SNS上で話題沸騰中の「Clubhouse」
感度の高い著名人やインフルエンサーの多くが取り上げ、話題を呼んでいる新しいソーシャルメディアのスタートアップアプリです。
2020年3月に米国Alpha Explorationが立ち上げた音声SNSで、米国のAndreessen Horowitzが1000万ドル(約10億円)を投資を受けるなど、各方面からも期待を寄せられている注目株のアプリ。
Clubhouseとは?
Clubhouseは「ドロップインオーディオチャット」と呼ばれる新しいSNSアプリで、ユーザーはテキストの代わりに自分の声で交流するチャットルームに入室。
部屋の中ではコメントやDMでのコミュニケーションは無く、会話に参加したい場合は、手を挙げ、モデレーターが招待すれば会話に参加できるようになっています。
Instagramストーリーが一定期間後に消えるのと同様に、クラブハウスの部屋が終了すると、その部屋の履歴はまったく残らないのでFOMOと呼ばれる「見逃しを恐れる感覚」が関心を集める要因となっています。
現在は招待制
Clubhouseが大きな話題を集めている要因として、招待制であることが挙げられます。
既にClubhouseを利用しているユーザーからの招待を受けるか、公式からの招待がないと利用できない仕様になっているので、多くの人がSNS上で招待を求めて拡散していることで一気に認知度が高まっている状態。
初期ユーザーが持てる招待枠は2枠しかない為、現状「選ばれし者」しか利用できないので「自分だけ取り残されてしまう・・・」という感覚に駆られる為、急速にユーザー数が増えています。
1. 海外では既にミュージシャンに人気
パンデミック直後の3月にローンチして以来、Clubhouseは音楽業界やアーティスト達から高い注目を集めました。
Clubhouseの持つ大きな特徴として、音声のレイテンシー(音声の通信速度)の少なさによる、リアルタイムのコミュニケーション速度と音声の信頼性です。
さらにiRig 2のようなオーディオインターフェイスの接続を感知すると「ミュージックモード」と呼ばれる機能が作動し、部屋の音質環境が向上します。
現時点では最高音質とまではいきませんが、アップデートでさらに音質が向上すれば、近いうちにリハーサルスタジオのようなジャムセッションの場をリモートでホストすることが可能となります。
2. 音楽の繋がりが増える
個人のアマチュアミュージシャンが有名なアーティストや音楽業界の専門家の人と、同じ部屋で話すことは現実的には難しいですが、Clubhouse上ではそれが可能です。
今後、利用者数が増えてくると話を一方的に聞くことしかできなくなるとは思いますが、それでもリアリティのある業界の話は価値がありますし、モデレーターに選ばれると直接会話を交わせる可能性もあります。
それ以外にも、周辺の音楽仲間を集めて音楽雑談をしていれば、知らない誰かが会話に入ってきて繋がりが生まれることがあったり、自分で講義を開いたり、レッスンを開催することも可能です。
このような直接的なネットワークを自宅にいながらにして構築できるのはClubhouseが持つ大きな価値ともいえます。
3. ミュージシャンの露出の場
ミュージシャンにとってClubhouseは潜在的なファンを獲得したり、一緒に仕事をしたいと思う業界の人へのアピールの場としても機能します。
海外では既にフリースタイルのラップバトルが開催されている部屋や、イベントオーディションの部屋など設立されています。
先日、グラミー賞を受賞したDJ /プロデューサーの「Kid Capri」が実際に部屋にいたアーティストに「ラジオ番組で演奏しないか?」と依頼をかける光景もあったそうです。
スマホに繋げるオーディオインターフェイスがあれば、自分の演奏や歌声を披露することも簡単なので、アーティストの新たな露出の場として利用されています。
4. アドバイスや支援を受ける
Clubhouseは経験豊富なアーティストや音楽専門家からのアドバイスを受けたり、レッスンを受けれる場としても最適です。
もちろん受け身ではなく、あなたが発信することでも多くのファンを獲得することができます。
- 音楽マーケティング講座
- 楽器の演奏レッスン
- 楽曲制作のやり方
これらのタイプの部屋は質疑応答形式であることが多く、質問者が手を挙げ、モデレーターに選ばれることで質問ができるようになります。
その問題について部屋の人達でリアルタイムで話し合ったり、アドバイスや個人的な経験を共有することもできます。
5. ライブパフォーマンス配信
現状、Clubhouse内で起こった大きなコンテンツの一つとして、「ライオンキングミュージカル」が開催されたことがあります。
40人のキャスト、ナレーター、バンド、合唱団とともにアプリでライブ演奏され、すべてのシーンに合った画像を作成するPTR(タッチスクリーンジェスチャ)も活用して行われました。
このようなリモートで複数人数で演奏したり、ほぼ遅延無しで音楽を流すことができるといった点ではYAMAHAの「SYNCROOM」と似ていますが、Clubhouseとの大きな違いはよりオープンな空間であるということです。
ライオンキング程の規模でなくても、アコースティックバンド形式のライブ演奏ぐらいならハードルも低く、すぐにでもバンドメンバーと開始できそうですね。
まとめ
Clubhouseをミュージシャンが利用するべき5つの理由についてお話しました。
- 海外では既にミュージシャンに人気
- 音楽の繋がりが増える
- ミュージシャンの露出の場
- アドバイスや支援を受ける
- ライブパフォーマンス配信
以前から音声コンテンツの、Podcast、Voicy、Stand.FM等の音声配信プラットフォームームが右肩上がりで盛り上がってきていましたが、ソーシャルプラットフォームのアプリが登場したことによって流れが変わりました。
今は情報感度の高いインフルエンサーや有名人に拡散され賑わっていますが、主要なSNSにまで発展するかはまだわかりません。
Twitterも「Spaces」と呼ばれる音声メディアSNSを昨年末からテストに入っていますし、インスタ等の主要SNSにこういった機能が加わる可能性もあります。
2021年は何かしらの音声SNSが本格的に始まることは確実なので、音声主体のミュージシャンにとっては無視できない大きな変動となるでしょう。
以上、「話題の「Clubhouse」とは?ミュージシャンが利用するべき5つの理由」でした。