アンビエント曲に合うコード進行の作り方【DTM】
DTMを使ってアンビエントな雰囲気のエレクトロ楽曲を作成したいけど、どういうコードや進行を使っているのかがよくわからない…といった方も多いのではないでしょうか?
一般的にはドローンサウンドと呼ばれる、音程の変化が少なく、長く持続する音を使うことが多く、場合によっては完全5度の音を重ねて分厚くすることもあります。
今回はドローンサウンドではなく、調和性のあるコード進行を作成し、アンビエントな曲調やサウンドスケープ(環境音)に合う、魅力的なコード進行を作成する方法をご紹介します。
コードにテンションノートを加える
アンビエントミュージックでは一般的なトライアドコードに9、11、13番目のテンションノートをつけた拡張コードの形にすることが多いです。
コード進行の連続性をキープする為に、なるべくドミナント→トニックの終止形や7thを避けるようにコードを配置します。
上の画像の例ではAm9→Fmaj9と続き、7thの音を省略する形にしています。
コードチェンジをスムーズにする
最初の状態だと、コードチェンジ時の音の移行がスムーズではありません。これを改善するためにはコード間の音域の幅をできるだけ狭くなるようにアレンジします。
2番目のFmaj9コードを1オクターブ下に移動することで、コードチェンジ時の音域の幅が狭くすることができます。
場合によっては、コード内の一部の音を1オクターブ下に下げて、オンコードの形にすることも多いので覚えておくと便利です。
コードボイシングを拡大する
コードのボイシング(音の配置)を広げることで、さらに壮大なサウンドを鳴らすことができます。
様々なコードボイシングの形がありますが、おすすめの方法は
- コードをそのまま1オクターブ上にコピペ
- 下の3度の音を省略
- テンションノートはトップに配置する
オクターブ上のそのままコードをコピーして、低い音ほどたくさん重ねると濁りの原因になるので、密度が高くなりすぎないように下側の3度の音を省略しています。
こうすることで、アンビエントでよく使われるPAD系サウンドと相性の良いコードボイシングになります。
4コードにする
より展開を加えるために、2つのコードを4つに広げます。
3番目のコードにはテンションノートである11度の音を追加したDm11を試してみます。低音に広がりすぎるので、ルート音を省略していますが、ベースがいる場合は問題ありません。
最後のコードには9thの音を追加した、G9を選択していますが、強い終始感を回避するために7thの音を省略しています。
まとめ
アンビエントに合うコード進行はテンションノートを加えたオープンボイシングコードが最適です。
2~4コードに終始感のないループを前提としたコード進行にして、永遠に聴いていられるような抑揚のないサウンドにすることがポイントです。
アンビエントの場合は、音色も非常に重要な要素となるので、はじめはローズピアノやPAD系の音を選択すると癒し効果の高い、まろやかなサウンドが得られます。
以上、「アンビエント曲に合うコード進行の作り方【DTM】」でした。