
アコースティックとエレキギターどっちがいい?後悔しない選び方とそれぞれの特徴・メリットを徹底解説
これからギターを始めようと思っている人にとって、アコースティックギター(アコギ)を選ぶべきか、エレキギターを選ぶべきか。これは誰もが通る、最初の大きな悩みですよね。
「好きなアーティストが使っているから」「見た目がこっちの方が好き」といった理由で選ぶのももちろん良いのですが、アコギとエレキにはそれぞれに魅力的な特徴があり、演奏したい音楽ジャンルやプレイスタイルによって最適な選択は変わってきます。
そこで今回は、アコギとエレキのメリットや特徴を比較しながら、初心者が後悔しないための最適なギターの選び方について、さらに詳しくご紹介します。
まずは結論!アコギとエレキ、こんな人におすすめ
最初にそれぞれのギターがどんな人におすすめなのか、結論から見てみましょう。
| アコースティックギター | ✅ 弾き語りをしたい(歌の伴奏がしたい) ✅ 電源や機材を気にせず、気軽に始めたい ✅ カフェやキャンプなど、どこでも演奏したい ✅ 指一本で音の強弱をつける、繊細な表現がしたい ✅ 好きなアーティストが「ゆず」「あいみょん」など |
| エレキギター | ✅ バンドを組んで、大音量で演奏したい ✅ ロックやメタルのような激しい音楽が好き ✅ エフェクターで色々な音を作ってみたい ✅ 夜間など、音を気にせず静かに練習したい ✅ 好きなアーティストが「B'z」「ONE OK ROCK」など |
アコースティックギターとエレキギターの選び方のポイント

アコースティックギターとエレキギターは、それぞれ異なる音の仕組みや演奏スタイルを持っています。実際にどちらを購入するか決定する時には、以下の要素を具体的に比較検討してみましょう。
- 弾きたい音楽ジャンル
アコギは温かくクリーンな音色が特徴で、主にフォーク、ポップス、カントリー、ブルースなどでその魅力を発揮します。一方、エレキギターはアンプやエフェクター(音を変化させる機材)を使って、ロックやメタル、ジャズ、フュージョンまで、ジャンルを問わず多彩なサウンドを生み出せます。 - 演奏スタイル
歌いながらコードを弾く「弾き語り」や、メロディと伴奏を一人で奏でる「ソロギター」にはアコギが最適です。一方、エレキギターはバンドの中で花形となるギターソロを弾いたり、アンサンブルを支えるバッキングを担当したりと、特にバンド演奏で真価を発揮します。 - 音の出る仕組み(ピックアップの有無)
エレキギターは、ピックアップというマイクで弦の振動を拾い、電気信号に変えてシールドケーブルを通じてアンプから音を出します。これにより音量調整が自由自在になります。一方、アコギは基本的にボディを共鳴させて音を出す「生音」が主体です。ピックアップを内蔵した「エレアコ」という種類もあります。 - 初期費用(本体+周辺機器)
一般的に、ギター本体の価格帯はアコギの方がやや安価なモデルが多い傾向にあります。しかし、エレキギターは本体に加えてアンプやケーブルが必須となるため、周辺機器を含めた初期費用の総額はエレキギターの方が高くなることが多いです。 - 弾きやすさと挫折しにくさ
意外かもしれませんが、初心者が「弾きやすい」と感じるのはエレキギターです。エレキギターは弦が細く柔らかめで、ネック(握る部分)も細いものが多く、少ない力で弦を押さえられます。一方、アコギは弦が太く硬いため、特に最初のうちは指が痛くなりやすく、ここで挫折してしまう人も少なくありません。
アコギとエレキのそれぞれのメリットについて
最初にアコースティックギターとエレキギターどちらを選ぶべきかは、ギタリストの演奏目的によって異なります。それぞれのメリットをさらに詳しく見ていきましょう。
アコースティックギターのメリット

1. 手軽さNo.1!電源が不要
アコギ最大のメリットはその手軽さです。アンプやエフェクターなどの機材は一切不要。思い立った瞬間にケースから出して、すぐに演奏を始められます。
2. 持ち運びが便利
重いアンプや機材を持ち運ぶ必要がないため、ポータブル性は抜群。自宅リビングから、友人宅、公園、キャンプ場まで、ギターケース一つでどこへでも音楽を連れて行けます。
3. 生音ならではの豊かな表現力
アコギのサウンドは、クリーンで温かい響きが特徴。弦を弾いた振動がギター本体(ボディ)で共鳴することで、深みのあるアコースティックサウンドが生まれます。ピッキングの強弱やタッチがダイレクトに音色に反映されるため、非常に表現力豊かな演奏が可能です。
エレキギターのメリット

1. 音量の幅が自由自在
エレキギターはアンプに繋いで音を出すため、音量調整が自由自在です。自宅での練習に最適な小さな音から、ライブハウスを震わせる大音量まで、シーンに合わせた音量で演奏できるのが最大の強みです。
2. 多彩な音作りが可能
エレキギターの醍醐味は、アンプやエフェクターを使った音作りにあります。クリーンなサウンドから、ジャキっとしたクランチ、激しいディストーションまで、機材の組み合わせ次第で無限の音色を生み出せます。これにより、ジャンルやスタイルを問わず、どんな音楽にも対応できます。
3. ロックの象徴「ディストーションサウンド」
エレキギターは「歪み(ひずみ)」サウンドが得意です。特に、ロックやメタルのような激しいディストーションサウンドはエレキギターでしか出せない音。憧れのギタリストのようなカッコいいギターソロを弾きたいなら、エレキギターが最適です。
→エレキギターの特徴と5つのメリット【楽器をはじめたい人向け】
「エレアコ」というハイブリッドタイプも

「エレアコ」は、エレクトリック・アコースティックギターの略で、アコギとエレキの特徴を合わせたハイブリッドな楽器です。基本的にはアコギと同じ構造で生音も鳴りますが、エレキと同じようにピックアップが内蔵されており、アンプに接続して大きな音を出すことも可能です。
ハイブリッドといっても、音ははアコースティックギターのサウンドで、「普段は家で弾き語りを楽しみたいけど、人前で演奏する機会もある」という方にぴったり。ライブやレコーディングで非常に便利な一本です。
ただし、エレアコは両方の「良いとこ取り」である反面、専門的な楽器には一歩譲る面もあります。アコギ本来の純粋な生鳴りを最大限に求めるなら通常のアコギ、エレキ特有の歪んだサウンドを求めるならエレキギターを選ぶことをお勧めします。
自宅練習はエレキギターの方が適している?

筆者はエレキとアコギの両方を所有していますが、自宅での練習には主にエレキギターを使用しています。
最大の理由は、音量問題です。アコギは生音でも意外と大きな音が響くため、特に集合住宅では夜間の練習は困難です。その点、エレキギターはアンプのボリュームを絞ったり、ヘッドフォンを挿せるアンプを使えば、外に音を漏らすことなく、自分だけ大音量で楽しむことができます。
さらに前述の通り、エレキギターの弦はアコギより柔らかく押さえやすいため、指の力が弱い初心者でもスムーズに練習に取り組めるというメリットもあります。
まとめ
アコースティックギターとエレキギター、それぞれの特徴とメリットをご紹介しました。
- アコギ: 手軽さ、持ち運びやすさ、生音の表現力が魅力。弾き語りやソロギターをしたい人向け。
- エレキ: 音量・音色の自由度、バンド演奏での存在感が魅力。ロックな演奏や音作りを楽しみたい人向け。
- エレアコ: アコギの手軽さと、エレキの拡張性を両立。普段使いからライブまでこなしたい人向け。
自分のやりたい音楽スタイルや練習環境を考慮して、最適な一本を選びましょう。そして何より大切なのは、自分が「カッコいい!」「これを弾けるようになりたい!」と心から思えるギターを選ぶことです。その気持ちが、上達への一番の近道になります。
以上、「アコースティックVSエレキギター!後悔しない選び方とそれぞれの特徴・メリットを徹底解説」でした。