
【2022年最新】リミッター/マキシマイザープラグインおすすめ7選(DTM)
リミッター/マキシマイザープラグインはオーディオエンジニアのあらゆるツールの中でも非常に重要なソフトの一つです。
現在市場には非常に多くのリミッタープラグインがあり、DTM初心者の方や、まだそれほど機材に詳しくない方にとっては、どれが自分の制作している音楽に合っているのかと悩むポイントでもあります。
そこで今回は、2022年現在で高品質で人気の高いリミッター/マキシマイザープラグインをいくつかご紹介します。
リミッターの役割
マスタープラグインの最終段階に使用されることも多いこれらのプラグインは、信号が指定したレシオ値を超えないようにすべてを圧縮するツールです。リミッターは原理的にはコンプレッサーと同じですが、信号をレシオの比率に応じて減衰させるのではなく、完全に信号をカットします。
マキシマイザーはリミッターと同じような性能を持ち、減衰された信号を自動的にブーストする機能が付いている為、より直感的な操作が可能となっています。
リミッター/マキシマイザーを選ぶ基準
今回プラグインを判断するための基準は次のとおりです。
- パフォーマンス:リミッタープラグインの性能
- グラフィックユーザーインターフェイス(GUI): リミッターのかかり具合がどれくらい分かりやすいか
- 使いやすさ:直感的な操作性、扱いやすさ
- 機能性:リミッター効果以外の機能や、パラメーターの多さ
- 互換性:使用する為のシステム要件
それでは、これらを基準に厳選したプラグインを7製品ご紹介します。
FabFilter Pro-L2

FabFilter Pro-L2は市場に溢れている競合するリミッタープラグインをしのぐ、高性能&多機能なリミッタープラグインです。
Pro-L2には、EBU R128、ITU-R BS.1770-4、およびATSC A / 85規格をサポートする、正確なリアルタイムピークメーターとラウドネスメータリングを備えています。ユーザーインターフェイスはGPUを利用したグラフィックアクセラレーションを備えており、フルサイズおよびコンパクトモードで優れたディスプレイを提供します。
エンジニアの細かなニーズに合わせて、8つの異なる高度なリミッティングアルゴリズムから選択することができ、最大32倍の線形位相オーバーサンプリングとプロのディザリング(3つのノイズシェーピングアルゴリズムを使用)を使用して、クリーンな結果を得ることができます。
FabFilter Pro-L2
Signum Audio BUTE Limiter 2

BUTE Limiter 2は複数のワークフローをサポートすることができる、スムーズで超クリアなトゥルーピークブリックウォールリミッティングが可能です。
トゥルーピーク、ゲインリダクション、レシオ値、出力の読み取り値をインタラクティブに調べることができる履歴ビューを備えており、マスター全体の概要を表示するか、特定の部分をズームインして表示することができます。
また、ポストゲイン機能を介してトゥルーピークのオーバーシュートが発生した場合、BUTEリミッター2はそれらに警告を表示して目立つようにフラグを立てます。自動DAW同期によるリメータリング機能がついているので、リミッター設定を変更すると更新され、常に新しい設定がオーディオにどのように影響するかを確認できます。
Signum Audio BUTE Limiter 2
Waves L3 Multimaximizer

L3 MultimaximizerはWaves社が提供する非常に優れた性能を発揮する高性能マルチバンドリミッタープラグインです。
この5バンドピークリミッターは非常に高い柔軟性があり、マスタリングエンジニアが出力を完全に制御できるように設計されています。L3マルチマキシマイザーでは、バンドごとのゲイン、優先度、リリースコントロール(Waves独自の自動リリースコントロールあり)を使用して設定を微調整し、マスターでの最終的な音圧コントロールに最適です。
エッジのある高音とパンチの効いた低音の為の線形位相EQ、IDR倍精度ビット再量子化によるデジタル解像度の向上とノイズシェーピングフィルターによる高度なディザリング機能も備えています。
Waves L3 Multimaximizer
iZotope Ozone 9 Maximizer

人気のマスタリングプラグイン「Ozone」に備わっているマキシマイザーモジュールは業界で最高のマスタリングリミッターの1つとして高く評価されています。
iZotopeのリミッターアルゴリズムによる複数のモード、インテリジェントリリースコントロール、IRC IVモードとIRC低レイテンシーモードを備えており、IRC IVアルゴリズムは、より積極的なリミッティングや、クリアなリミッティングのために、それぞれトランジェントモードとモダンモードを提供します。
「Learn Threshold」モードでは、ユーザーが指定したLUFS値に基づいて自動的に音圧の調整が行われるので、非常に便利です。
iZotope Ozone 9 Maximizer
Sonnox Oxford Limiter V3

Oxford Limiterは高度な処理技術と計測精度を備えたITU-RBS.1770-4標準のトゥルーピークリミッターです。
SonnoxのLimiterV3は、ミックスの明瞭さを失ったり、トランジェントを鈍らせたりすることなく、なるべく原音に忠実なトーンを維持しながらも、最大のラウドネス、密度、存在感を得ることができるリミッタープラグインです。
典型的なピークリミッターコントロールに加えて、4種類の可変ノイズシェーピングを備えた24ビットおよび16ビット出力用のTPDFディザーを提供します。さらに、Auto Compモードを使用することで、ラウドネスを低下させることなく、圧縮によるさまざまなエラーを修正、回避することができます。
Sonnox Oxford Limiter V3
Softube Weiss MM-1

伝説的な「WeissDS1-MK3」ハードウェアマスタリングプロセッサをモデルにしたマキシマイザープラグインです。
実機と同じデジタルテクノロジーが含まれているため、非常に再現率の高いエミュレーション製品になっており、DS1-MK3の発明者であるDaniel Weissからも承認されているほどの性能となっています。
MM-1マスタリングマキシマイザーは5つのスタイルから選択することができ、各モードは「Amount」ノブで調節することができる比較的シンプルなリミッタープラグインですが、リミッティング&ブースト性能に関しては間違いなくトップ性能を誇ります。
Softube Weiss MM-1
Nugen ISL 2

ISL 2はシンプルなデザインと優れた音響性能を備えた、原音のバランスを崩さないクリアなピークリミッターとして機能します。
ISL 2のトゥルーピークアルゴリズムは、さまざまな業界標準の数値(ITU-R BS 1770およびAppleの「afclip」を含む)を満たしており、クリアなリミッティングからディザリングまで、クリッピングから信号を守りながら音圧を限界まで上げることができます。
従来のリミッターとは異なり、NugenAudioのISL3はTPlimコントロールを備えており、トランスファーカーブのパラメーターを自動的に調整することで、信号を保護しながら圧縮することが可能です。
Nugen ISL 2
まとめ
【2022年最新】リミッター/マキシマイザープラグインおすすめ製品を7つご紹介しました。
- FabFilter Pro-L2
- Signum Audio BUTE Limiter 2
- Waves L3 Multimaximizer
- iZotope Ozone 9 Maximizer
- Sonnox Oxford Limiter V3
- Softube Weiss MM-1
- H3Nugen ISL 2
リミッターとマキシマイザーはトラックの全体的な音圧を底上げする為にも使用できますが、現在ではほぼすべての音楽配信プラットフォーム上で「ラウドネスノーマライゼーション」の概念があるため、最適な音圧値を知ることも重要です。
とはいえ、一部のジャンルでは圧縮された質感が好まれる傾向にあるので、ミックスのバランスを保ちつつ、なるべく音圧を上げたい場合には、より高度なリミッタープラグインを使ってみてはいかがでしょうか。
以上、「【2022年最新】リミッター/マキシマイザープラグインおすすめ7選(DTM)」でした。