ギターソロを綺麗に鳴らすミュートテクニック
ギターソロを上手く聴かせる為には余計な音を鳴らさないよう「ミュート」のテクニックが重要です。
プロギタリストやフレージングが綺麗に聴こえる人は、基本的には単音弾きの場合でも、左手の余った指や右手を使って鳴らす弦以外に軽く触れることで、余計な音が出ないようにしています。
一つの弦しかピッキングしていなくても、弦の振動で共鳴して他の弦が鳴ってしまっているので普段から「鳴らさない弦には軽く触れておく」ということを意識しながら練習することで、激しく歪ませたディストーションサウンドであってもクリアなギタートーンが手に入ります。
左手のミュート
ミュートは左手の弦を押さえている方と右手のピッキング側の両方で行いますが、まずは左手のミュートについてお話します。
左手のミュートのやり方は指の先っちょ、指のお腹、余った指のこの3つで行います。
例えば3弦7フレットのAの単音を鳴らす場合には
- 人差し指で弦を押さえる
- 指の先で4弦に軽く触れる
- 指のお腹と余った指で1弦、2弦に触れる
ちなみに画像では親指で6弦にも触れていますが、右手を使ってミュートする方法もあるので後ほど解説します。
このように単音弾きの場合でも、弾く弦以外はすべてミュートしながら演奏することで、濁りの少ないクリアなトーンになります。
※すべてのミュートが難しい方は始めは弾く弦の両隣りの弦だけを意識するだけでも効果はでかいです。
例えば2弦を弾く場合は1弦と3弦だけミュートします。
右手のミュート
右手のミュートのやり方は手の手刀部分をブリッジ付近に触れることで音が出ないようにしています。
右手は低音弦側4~6弦のミュートに適しています。
右手の位置をネック側に寄せるほど綺麗にミュートがかかりますが、普段の演奏ポジションからズレる場合はピッキングに支障がでるので、良いポジションを探しましょう。
慣れていない人からすると指先だけしか動かせなくなるので、かなり弾きづらく感じてしまうかもしれませんが、歪ませたディストーションサウンドの場合、5弦と6弦の共鳴ノイズが大きくなるので、常に触れておきたいところです。
このような左手と右手のミュートを組み合わせることで、押える弦以外を常にミュートしながらギターソロを演奏すると、フレーズの明瞭度はかなり向上するかと思います。
高音弦のミュート
次に意外と難しい、高音弦を鳴らす場合のミュート方法です。
例えば1弦15フレットのG音を鳴らす場合ですが、人によって多少異なるとは思いますが、次の2パターンをよく使用しています。
- 中指or薬指で押さえて、人差し指で2、3弦、右手で4、5、6弦をミュート。
- 人差し指で押さえて、指の先っちょで2弦、右手で3、4、5、6弦をミュート。
基本的には1番パターンが多く、特に一発チョーキングのような1音入魂するときには、人差し指はミュートに回ってもらいます。
実際は高音の場合はそこまで共鳴音が鳴ったりすることもないので、そこまでシビアにならなくても2弦ミュートぐらいでも大丈夫だったりもします。
難しいフレーズや速弾きの時はミュートにまで意識が回らなかったりすることも多々あるので(だめなんですけどね。)練習しながら余裕が出てきたらミュートも意識すると良いと思います。
ちなみにどうしてもミュートが苦手な方は、速弾き系ギタリストがよく使ってる「フレットラップ」と呼ばれるバンドをネックに巻くと簡単にミュートが出来るのでおすすめです。
低音弦のミュート
ギターソロで低音側を使う場面は少ないかもしれませんが、メタルリフ等で効果的です。
2弦3フレットのC音を鳴らす場合のミュートのやり方ですが
- 人差し指で押さえる
- 指の先っちょor親指で6弦に軽く触れる
- 指のお腹で4弦に触れる
- 小指で1、2、3弦に触れる
少し難しく見えますが、基本的には同じです。
ギターリフ系のガシガシ弾くフレーズの場合は、6弦を完全ミュートしたいので親指+右手を使うこともあります。
まとめ
ギターソロを綺麗に鳴らす為のミュートテクニックについてお話しました。
もちろんソロのフレーズや演奏スタイルによってミュートのやり方も変わってきますが、指の先っちょ、指のお腹、余った指、右手の手刀の4つを組み合わせて、余分な弦には常に軽く触れておくという意識が重要です。
今回のミュートテクニックはギターソロだけでなく、カッティングのような狙った弦以外も全部かき鳴らすスタイルの奏法にも役に立つので、是非マスターしてみてください。
以上、「ギターソロを綺麗に鳴らすミュートテクニック」でした。