エレキギターの「ブーン」というノイズを消す5つの方法
エレキギターを使用する時に、音を出してる時は大丈夫でも、音を止めた瞬間に「ブーン」というノイズが響き渡る…という経験はありませんか?
自宅のような小さい音で出す場合は大丈夫でも、ライブハウスやスタジオのように大きな音でアンプから鳴らす場合や、ディストーションのような歪みをかけている時に特に発生しやすいです。
今回はこのノイズに関する発生源や、ノイズを止める方法をご紹介します。
ノイズの原因
ギターから出るノイズは、色々な原因が絡み合って発生することが多く、 その原因を特定するのに苦戦することがあります。しかし、ノイズを解消するにはノイズの発生源を突き止めることが非常に重要です。
ここでは、代表的なノイズの原因をいくつかご紹介します。
電気のよるノイズ
電源によるノイズには、 ギターアンプや周辺機器の「アース」が適切に接続されていないことによる「アース不良」と呼ばれる状態で発生することがあったり、安価な電源ケーブルやシールドを使っている場合もノイズを拾いやすく、それが原因となっている場合もあります。また、近くにあるスマホやコンピューター機器、エアコンなどの周辺機器からの影響によるノイズも考えられます
ギター本体の不具合
ギター本体の不具合によってノイズが発生している場合もあります。音を拾う「ピックアップ」部分が原因となっていることが多く、 長年使用している場合は、内部の配線が断線していたり、パーツが接触不良を起こしたりすることでノイズの原因となっている場合もあります。
「歪み」によるノイズ
オーバードライブ、ディストーションエフェクターのような「歪み」エフェクターによるノイズもあります。 このような歪み系のエフェクターはロックサウンドには欠かせない存在ですが、 歪みを深くすればするほどノイズも増幅されるので、どうしても不要なノイズが目立ってしまう場合があります。
ノイズ対策のやり方
エレキギターのノイズの原因がわかったら、 それらに対する基本的な対策をしっかり行うことで、ノイズを大幅に軽減してクリアなサウンドを手に入れることができます。
ここからはノイズ対策に有効ないくつかの方法をご紹介します。
1. シールドを交換する
ギターとアンプをつなぐ「シールドケーブル」は、 ノイズの進入経路になりやすいです。 特に安価なケーブルはノイズを拾いやすい傾向があるので、信頼できるメーカーのしっかりとノイズ対策が施されたケーブルを選ぶことでノイズを軽減することができます。
また、ケーブルが長すぎるとそれだけでノイズを拾いやすくなるので、演奏環境に合った最適な長さのケーブルを選ぶようにしましょう。
2. ハムバッカーピックアップを検討してみる
シングルコイルピックアップは、 ハムバッカーピックアップに比べるとノイズが発生しやすい構造になっています。シングルコイルは電磁ノイズの影響を受けやすいので、冷蔵庫などモーターを有する電気製品、蛍光灯、パソコン等いろんな電化製品からノイズを拾ってしまうことがあります。
ハムバッカーは、名前の通りブーンという「ハムノイズ」を少なく出来ることから、ハム(Hum=電磁ノイズ)バッキング(Bucking=抵抗する)構造になっています。 二つのコイルが互いに逆向きに巻かれていることで、逆位相でノイズ成分を打ち消し合う仕組みになっているので、シングルに比べてノイズが少なくなります。
3. ノイズゲートを使う
どんなにノイズ対策をしても、ディストーションで激しく歪ませている場合は、演奏を止めるとブーンというノイズがなってしまうのは仕方ないことです。どうしても消えないノイズに悩まされている時にはノイズゲート(ノイズサプレッサー)が効果的です。
ノイズゲートの動作原理は、設定した数値以下の信号をすべてカットすることで、演奏を止めた時のノイズのみを除去してくれる便利なエフェクターです。 ギターの信号が来ている時はそのまま通過できますが、音量が小さくなり、設定した値を下回るとノイズゲートが閉じて、信号を遮断するという仕組みになっています。
4. 周辺の電子機器を切る
周辺機器が原因でノイズが発生している場合は、原因となっている機器の電源をOFFにすることでピタっとノイズが止まる場合があります。
家電製品は、常に電磁波を発生させているため、演奏中はオフにするのが理想的ではありますが、現実的に周辺にあるすべての製品をOFFにするのは難しい場合もあるので、ギター本体やアンプからできるだけ距離をおくようにしましょう。
5. 立ち位置を変えてみる
ギター奏者の立ち位置によって、強い電磁波を受けている可能性があります。 こういった場合は、立ち位置を変えることで、 ノイズが低減されることがあるので、ノイズが気になる場合は演奏する場所を変えてみるというのも試してみましょう。
またギターのピックアップがアンプの方向を向いていたり、原因となる電化製品の方を向いていることでノイズを拾いやすくなっていることもあるので、向きを変えることで解消されることもあります。
まとめ
エレキギターから発生するノイズは、演奏の妨げになるだけではなく、ライブを観ている聴衆にとっても不快である場合が多いです。 今回ご紹介したようにノイズの原因を特定して、適切な対策を取ることで、ノイズのないクリアなサウンドが手に入ります
以上、「エレキギターの「ブーン」というノイズを消す5つの方法」でした。
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