King Gnu - CEREMONY発売!全曲通して聴いてみた感想【レビュー】
King Gnuが1月15日に3枚目のニューアルバム「CEREMONY」
前作「Sympa」から約1年ぶりのリリース。
Sympaは第61回 輝く!日本レコード大賞「優秀アルバム賞」を受賞しています。
リード曲であり、現在MVが公開5日目にして500万再生を目前にしている「Teenager Forever」筆頭に、
配信限定の「白日」「飛行艇」「傘」を含む全12曲を収録。
全曲通して聴いてみた感想をお話します。
大きなステージが似合うアルバム
メンバーもインタビューで答えているように、全体的に「デカい会場での鳴りを意識した」サウンドになっており、ライブ会場での緊張感や高揚感を大切にしているように感じました。
「開会式」「幕間」「閉会式」「飛行艇」で大衆の歓声や壮大なオーケストラサウンドを取り入れることで、まるでミュージカルの会場にいるかのようなワクワク感に包まれます。
2トラック目の「どろん」ではロックでタイトな演奏を聴かせてくれますが、スネアにはリバーブが意識的に深くかけられているように感じ、「デカい会場」にいる感覚を大切にしていることが分かります。
飛空艇へ向けて
おそらく今回のアルバムで一番重要な立ち位置にいる7トラック目の「飛空艇」
4トラック目の「ユーモア」から徐々に飛空艇へ向けて世界観が変わります。
「幕間」で緊張感を煽り、「飛空艇」のホールリバーブの効いたテールの長いキックドラムは、まるでコンサートホールにいるような感覚を味わえます。
アルバム前半ではアリーナ公演を含む全国ツアー
「King Gnu Live Tour 2020 “CEREMONY”」でオーディエンスがわいている光景が想像できるような、壮大な世界観を意識したアルバム構成となっているように感じました。
等身大な楽曲
飛空艇以降、ここまでの楽曲イメージとはガラっと変わります。
本来のKing Gnuらしさというか、人間味のような温かみのある楽曲が3曲続きます。
個人的には8トラック目の「小さな惑星」が好きで、映画館で超大作を見た後の帰り道で「あのシーン良かったね~」みたいな良い意味での現実感に包まれます。
楽曲は2分半と短いですが、前半の飛空艇までの緊張感から一気に開放されてリラックスに近い感覚で楽曲がストレートに入ってきます。
最後はピアノが心地よく、しっとりとした感傷的な楽曲「壇上」でアルバムを締めくくります。
大きなステージから最後は自宅の一室に帰るような、感情のふり幅の大きい素晴らしいアルバムでした。
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