Line6 HelixにIR(インパルス・レスポンス)データを読み込ませる方法
HelixはLine 6のフラッグシップにあたるギタープロセッサーで、アンプやキャビネット、マイク、エフェクト等のモデルを使ってトーンを形作る、非常に便利でパワフルな機能を提供します。
Line 6のHelixをお持ちの方なら、その機能性と柔軟性の高さは十分に体感しているとは思いますが、実はIR(インパルス・レスポンス)と呼ばれる機能が備わっているのをご存じでしょうか?
存在は知っているけど、具体的にどういうものなのかよく分かっていなくてスルーしている方は、シミュレーターの環境を完全に変えてしまうような素晴らしい機能なので、一度試してみてはいかがでしょうか。
インパルスレスポンスとは?
インパルスレスポンスは簡単にいうと、機材、音響環境、再生システムのそれぞれが持つ音の特性を記録したオーディオファイルです。
いわば、実際にスタジオやライブハウスで鳴っているような、より現実的な音の特性をデータ化したもので、Helixのセットアップに導入することで、様々な環境のリアルなスピーカーサウンドを再現することができます。
インパルスレスポンスは、実際には室内でマイキングされたキャビネットの音波記録として機能します。キャビネット特性とマイクの種類、ポジションが一緒にスクリーンショットとしてキャプチャされ、あらゆるシグナルチェーンの中で非常に正確なサウンドメイクが可能になります。
大規模なスタジオやライブハウスを利用できなくても、また、大掛かりな機材を購入する予算がない場合でも、実際に生アンプをマイクで拾ったサウンドを自宅で再現することができるようになります。
インパルスレスポンスはどこで入手するの?
Line 6の公式ページから「Allure Pack IRs」が無料配布されているので、はじめはこちらをダウンロードして使用してみましょう。
その他には掲示板やコミュニティで配布されていたり、有名なプロデューサーやエンジニアの方が有料で販売していたりします。
IRパックを集めることで、何百ものキャビネットとマイクロフォンの組み合わせに簡単にアクセスが可能になりますが、日本にはほとんどIRパックの情報がないので海外サイトで探すことをおすすめします。
業界標準のキャビネットはもちろん、現在では入手困難なスピーカー・キャビネットのライブラリもあったりするので、ギタリストとしてのコレクター魂にも火が付きます(笑)
インパルスレスポンスの導入方法
IRデータは基本的にWAVファイルとして配布されており、Helixやその他のIRローダーにインポートして使用します。
先ほど紹介した「Allure Pack IRs」などから、IRデータを保存したらコンピューターとHleixをUSB接続して電源を入れます。
コンピュータ上でHelixを操作できる「Helix Editor」ソフトが必要なので、まだ所持していない方は公式サイトのダウンロードページからインストールして、起動します。
- 左上の「IRs」メニューをクリック
- Empty欄をクリック
- IMPORTからダウンロードしたデータを選択
IRデータをインポートしたら、基本的にはHelixシステム内の他のブロックとまったく同じように機能するので、シグナルチェーンの一部としてキャビネットエリアに組み込むことで機能します。
ほとんどのIRではヘッドアンプの直後に配置して、キャビネットとして使用することで問題なく機能しますが、一部のIRにはマイク、プリアンプ、EQ、コンプレッサーなどの情報がすでに含まれている可能性があるため、その場合は機能が重複しないようにオフにしておく必要があります。
以上、「Line6 HelixにIR(インパルス・レスポンス)データを読み込ませる方法」でした。