NAMM 2022で発表された注目の最新機材まとめ
全米音楽商人協会が主催する世界最大の音楽イベント「NAMM 2022」が2年ぶりにカリフォルニア州アナハイムで開催されました。
NAMMは楽器メーカー、ディーラー、プレイヤー、ファンが一堂に会する楽器業界最大のショーとして、多くの新機材の発表の場となっています。
6月3日(金)に初日がスタートし、すでに各音楽メーカーからのさまざまな新製品とアーティストによるライブショーで盛り上がりを見せており、ショーは5日(日)まで開催される予定です。
今回はNAMMで発表された新製品の一部をご紹介していきます。
Tosin Abasi & Ernie Ball Music Man 「KAIZEN」
「KAIZEN」はインストルメンタルプログレッシブメタルバンド"AnimalsasLeaders"のリードギタリストであるトシン・アバシがアーニーボール、ミュージックマンとコラボした新しい7弦ギターです。
KAIZENは日本語の「改善」から名付けられており「継続的な変化や改めてより良いものを」という意味合いが込められています。アバシはアーニーボール・ミュージックマンのギターカタログにまだ存在しない、ユニークで革新的なものを作りたいと考えていたようです。
仕様はトレモロ・システム、ユニークなダブルカッタウェイ、アルダーボディ、ローステッドメイプルネック、エボニーフィンガーボードを採用し、ウェッジシェイプ・フィンガーボードを搭載した7弦マルチスケールギターです。
・公式サイト
https://www.music-man.com/
※6弦バージョンも2023年に発売予定です。
Soldano Mini SLO Super Lead
伝説のアンプ・デザイナー「Mike Soldano」が、ついに初のソリッドステートタイプのアンプを完成させました。
1987年に有名な"Super Lead Overdrive 100"を設計したことで知られるSoldanoは、小型の"Soldano SLO Mini"をリリースします。40万円の真空管アンプと多くのトーンを共有し、わずか3万円ほどのリーズナブルな価格で上質なソリッドステートトーンを提供します。
このSLO Miniは「真空管アンプと同じカスケード・ゲインステージを、同じ構成で搭載しています」とSoldanoは語っており、EQスタックとその他のすべてのコンポーネントは、真空管アンプと同じ値に設定されています。
・公式サイト
https://www.soldano.com/
Gamechanger Audio Motor Synth MKII
Gamechanger Audioの「Motor Synth MKII」は世界初の電気機械式デスクトップシンセサイザーとして注目をあつめ、モーターシンセは、8つの本物のモーターオシレーターエンジンが回転することでサイン、ソー、スクエア、M波形を生成するように設計されています。
4つのオシレーターを持つ2つのモーターボイスは、モノラル、ユニゾン、4音のポリフォニックモードで動作し、3つ目のデジタル・ボイスは独立して使用することも可能。他のモーター・ボイスの生音をモディファイすることも可能です。
波形コントロールにはレゾナント・フィルター、エンベロープ、オンボード・ドライブ、モジュレーションで、渦巻くエンジンを補正し、波形を整えることでユニークなサウンドを鳴らすことができます。
・公式サイト
https://gamechangeraudio.com/motor-synth/
The New Meris LVX
Merisの最新モジュラーディレイシステム「LVX」が登場です。2年以上かけて制作された、プロオーディオ高度な処理、高性能信号パスを備えたディレイエフェクトです。
次世代プロセッサーを搭載したLVXは、シンプルなグラフィック・インターフェースにより、プレイヤーが理想とするオールカスタムされた理想的なディレイを直感的に作り上げることができます。
カスタムディレイを設計するためのクリエイティブな機能が豊富に備わっていることで、これまでよりも自由度の高い空間表現が可能になります。
・公式サイト
https://www.meris.us/product/lvx/
Groove Synthesis 3rd Wave
ドイツ製シンセサイザーの代表格であるPPG Waveシリーズは、初めてウェーブテーブルシンセシスを採用し、アナログとデジタルのハイブリッド機として注目を集めています。
新たに登場した「3rd Wave」は、Waveの特徴であるウルトラマリン・デザインをさらに進化させた最新鋭のウェーブテーブルキーボードです。
仕様はウェーブテーブル・オシレーターとアナログ・フィルターの組み合わせに、24ボイスのポリフォニー、4パートのマルチティンバー演奏機能、Wave Makerサンプルツゥウェーブテーブル技術による64のカスタムウェーブテーブルなど、圧倒的な機能を搭載しています。
・公式サイト
https://www.groovesynthesis.com/
※3rdWaveは今年の夏以降に発売予定です。
UAFX Woodrow ’55 Dream ’65 Ruby ’63
Universal Audioから3つの最新エフェクターが登場しました。「Woodrow '55 Tweed、Ruby '63 Top Boost Amplifier、Dream '65 Reverb Amplifier」は単なるアンプ内蔵型エフェクターの枠を超えた、スタジオ品質のサウンド体験をペダルに凝縮した製品です。
→Universal Audioのビンテージギターアンプエミュレーター「UAFX」ペダルシリーズに3機種追加
各エフェクトは、それぞれの名前の由来となったアンプの信号経路を忠実に再現し、エミュレートされたエフェクトのダイヤル、伝統的なバルブアンプとクラシックなキャビネットとの組み合わせ、さらにはミックスのルームマイクのアンビエンスの量を設定するなどの微調整が可能です。
・公式サイト
https://www.uaudio.jp/
Audient iD44 MKII
高品質なオーディオインターフェイスを製造する「Audient」の今回のインターフェイスは前モデルに9dBのヘッドルームを追加、デュアルヘッドフォンアンプを搭載し、A/Dコンバーターを改善することで、これまで以上に優れた、より高速なインターフェイスとなっています。
さらに、新機能の"オーディオ・ループバック"を搭載しており、ストリーマーやポッドキャスターは、自分自身をライブで録音しながら、エフェクトやゲストのマイクフィードなど、他のオーディオソースを追加することが可能になります。
・公式サイト
https://audient.com/products/audio-interfaces/id44/overview/
Artiphon Orba 2
Artiphonは音楽的好奇心を刺激する、ハンドヘルド・コンボ・シンセ/ルーパー/コントローラーの後続機であるOrba 2を発表しました。
全モデルでは内部サウンドと、タップ、プレス、放射、チルト、シェイク、スピン、ビブラート、移動、バンプという9つのシンプルなジェスチャーに反応する円形のコントローラーを備えていました。今回のモデルではユーザーが自分の音を録音してインポートすることで、オリジナルのカスタム楽器を作成することができるようになりました。
付属のアプリのボタンをクリックすれば、どんな音でもサンプリングしてOrbaのプリセットにすることができ、また、内蔵のMPEルーパーも大幅にアップグレードされ、最大128小節または5分のループを録音できるようにアップデートされています。
・公式サイト
https://artiphon.com/pages/orba