作曲ソフトで使える高品質ピアノソフトおすすめ5選【DTM】
DTMのようなデジタル環境では、マイクを使ってグランドピアノを録音するのはあまり現実的ではない為、作曲ソフト内で使えるピアノインストゥルメントソフトを使うのが一般的です。
ピアノを所持していなくても、バーチャル楽器を使うことで本物と限りなく近い音質を再現することができ、MIDIを使った簡単入力も可能になります。
ピアノソフトを導入することのメリット
ピアノVSTインストゥルメントは、作曲やレコーディングのニーズに合わせてさまざまなオプションを提供します。物理的なピアノマイキングが難しい場合や、デジタルキーボードのプリセットサウンドが気に入らなかった場合にも、さまざまなピアノサンプルを使用して色々な音色を試すことができます。
また、MIDIキーボードを使用することで、実際のピアノのようにノートを入力でき、鍵盤を叩く力加減やペダルの踏み込み加減もリアルに再現し、コンピューター上のプラグインソフトを介してデジタルピアノサウンドを出力することが可能になります。
環境を整える
ピアノ音源の中にはスタンドアロン(ソフトだけで立ち上げる)として機能するソフトも多いですが、通常はCubase、FL Studio、LogicPro、ProTools12などの主要なDAWの中で使う場面が多いかと思います。
ピアノ音源に限らず、VSTプラグインをDAW(作曲ソフト)内で鳴らすには、USBポートか古いタイプのキーボードに共通したMIDI接続のいずれかにアクセスできるデジタルピアノまたはMIDIキーボードを接続できる環境が必要です。
ピアノロールに直接ノートを打ちこむ方法で作曲することも可能ですが、より本格的なアレンジメントや作業スピードを向上させる為にもMIDIコントロールできる機器も合わせて導入することをおすすめします。
また、高品質なVSTインストゥルメントソフトで快適な制作環境をキープするには、ある程度のコンピューター性能が必要な為、ストレージスペースとCPU性能は確認しておきましょう。
ピアノVSTプラグインおすすめソフト
KEYSCAPE
SpectrasonicsによるKeyscapeはアップライトピアノ、電子デジタルピアノ、グランドピアノのコレクションライブラリを備えた、最も用途の広い万能ピアノ音源の1つです。
Keyscapeには500を超えるピアノサウンドと36の楽器モデルおよびハイブリッドパッチを備えた大ボリュームの音源ライブラリを備えています。ライブラリはSpectrasonics内で使用でき、人気のシンセサイザー「Omnisphere2」ライブラリと統合することもできます。
ソフトのエディターウィンドウでは、近接マイク(ソロに最適)とルームマイク(雰囲気のあるテクスチャー生成に最適)のマイク配置を自由に編集することができます。
Ivory Ⅱ
Synthogy Ivory II Grand PianosはピアノVSTインストゥルメントの業界標準として非常に人気の高い製品の1つです。
ピアノライブラリには、ベーゼンドルファー290インペリアルグランド、スタインウェイDコンサートグランド、ヤマハC7グランドの3つのグランドピアノモデルからサウンドをサンプリングしています。これらの3つはすべてバンドルに含まれています。3台のグランドピアノは合計77GBのボリュームですが、各ピアノ音源は別々に設置することが可能です。
Ivory IIの特徴として、ペダル性能をリアルに再現し、ハーフペダルを使用できる「SustainResonanceDSP」エンジンを備えています。ライブラリバンドルには膨大な数のプリセットが含まれているため、さまざまな録音環境(マイクの配置、ホール/部屋のタイプ、残響など)でプレビューし、それに応じてニュアンスを微調整できます。
PIANOTEQ 7
Pianoteq 7は、間違いなくピアノ音源市場で最高のモデリング技術を採用したピアノライブラリです。スタンドアロンとしても、DAW内のプラグインとしても使用できます。
Pianoteqの特徴として、プログラムのStandardバージョンとPROバージョンで利用できる豊富なサウンド調整オプションの量です。内容は高度なチューニング、マイク設定、ハンマーの硬さ、弦の長さ、弦の共鳴、デュプレックススケール、ペダルノイズ、ハンマーノイズ、その他のパラメータと様々です。
Pianoteqには256MBのストレージしか必要しないサンプルライブラリもありますが、基本的にはリアルタイムでサウンド処理するため、CPUを大量に消費する可能性があります。
EZ KEYS
シンプルな操作感で即戦力となるピアノ音源「EZ KEYS」。プラグイン、スダンドアロンともに64bitに対応し、スタンドアロン、プラグイン共に低レイテンシーの演奏を実現しています。
「ソングトラック」搭載で、伴奏スタイルにコードを指定することでMIDIトラックが完成します。伴奏スタイルはベーシックなものから複雑なシーケンスまで各種あり、そのままでも使える即戦力となるスタイルも多く収録されています。
DAWにドロップ&ドラッグで簡単にピアノフレーズを展開することができ、MIDIデータとして扱えますので、初心者の方のピアノ音源入門用としておすすめできる製品です。
Addictive Keys
Addictive Keys Studio Grand PianoはSteinway Model Dグランドピアノからサンプリングされた製品で、高品質かつ、市場で最も手頃な価格帯のピアノ音源です。
Addictive Keysはペダルノイズとサスティンペダルの共鳴、トーンの暖かさ/明るさ、近接または周囲のマイクの配置、組み込みのコンボリューション、アルゴリズムによるリバーブ/ディレイ、周波数を調整するためのEQなど、多くの基本機能を備えています。
ライブラリには、美しく自然なグランドピアノやバラードロックピアノのパッチから、映画のような実験的なトーンやテクスチャまで、さまざまなプリセットがインストールされています。
まとめ
作曲ソフトで使える高品質ピアノソフトを5つご紹介しました。
- KEYSCAPE
- Ivory Ⅱ
- PIANOTEQ 7
- EZ KEYS
- Addictive Keys
ピアノ音源ソフトを導入することで、制作や音楽スタイルに合わせてさまざまなメリットが得られます。スタジオに出向いてピアノマイキングが難しい場面や、DAW付属のピアノ音源が気に入らなかった場合にも、実機からサンプリングされた高品質なピアノの音色を試すことが可能になります。
マイクの位置や、反響の変化なども考慮しながら細かい音作りが可能なので、これから本格的な音楽制作を考えている方は1台は持っておきたいソフトの1つです。
以上、「作曲ソフトで使える高品質ピアノソフトおすすめ5選【DAW】」