音声もショートの時代!?Spotifyがショート音声プラットフォーム「Logcast」と提携
音楽ストリーミングサービスの最大手Spotifyが、ショート音声プラットフォームの「Logcast」と提携を発表しました。これにより、ショート形式の音声コンテンツの配信、収益化が可能になりました。
TikTokやYouTubeショートのような、ショート動画プラットフォームが多くの視聴者を獲得している中で、動画コンテンツに限らず、音声コンテンツの分野にもショート形式が採用されつつあります。
Logcastとは?
Logcastはスウェーデンのスタートアップ企業で、サービスがローンチされてまだ1年ほどの音声コンテンツプラットフォームです。
2021年11月にサービス開始したLogcastは、ユーザーがショート形式の音声を録音し、それを友人、同じグループ、ファンと共有するためのソーシャルポッドキャスティングアプリとして提供されました。
現在は、60か国以上の国で、15,000 人を超えるクリエイターと1億5,000万人を超えるリスナーが利用していると報告されています。
新しい収益化システム
Logcastが他のサービスと大きく違うところは、最新ツールである「$uperlogs」機能による収益化です。
$uperlogsを使うことで、クリエイターはオーディオ クリップに価格を設定することができ、リスナーは課金することで、コンテンツを視聴することができるようになる機能です。
クリエイターとの対話の中で『ソーシャル ネットワーク機能はもう十分なので、必要ありません。』という意見が多くあった述べており、クリエイターが求めていたのは『私たちがお金を稼ぐ方法を提供してくれるのなら、私たちはLogcastに参加します』ということでした。その為、Logcastのコンセプトをソーシャルネットワークからツールの構築へと方向転換することにしました。
Logcast CEO Leni Andronicos
今回の提携によって、クリエイターはSpotifyで音楽を配信するだけでなく、Logcastで録音した音楽に関するエピソードといった、ショート音声コンテンツをリスナーに向けて配信できるようになります。
さらに、$uperlogs機能を活用することで、活動資金に悩むアーティストの大きな収益源となる可能性があります。
Spotifyとの提携について
配信されたLogcastのショート音声コンテンツは、アーティストの楽曲やポッドキャストの音声と同じように、Spotify内で検索することが可能です。
また、ショート音声コンテンツを配信する場合、無料配信か有料配信かの選択オプションも用意されています。有料配信で得た収益は、アーティスト側が収益の80%を受け取り、残りの20%はLogcastプラットフォーム料金、手数料としてLogcastが受け取ります。
収益化要件としては、13歳以上であれば、誰でも$UPERLOGSを作成して収益を得ることができます。
今後は楽曲以外にも、音楽活動の舞台裏などを音声コンテンツとして公開することで、アーティスト活動を支える新たな収益源として活用することができます。
Logcastの共同設立者であるJohanna Hoofは次のように述べています。
お気に入りのアーティストのライブから、台本化も編集もされていない、生の瞬間。アーティストのこれまでよりも身近な一面にアクセスしたい。というファンからの大きな需要が見られました。
Logcast co-founder Johanna Hoof
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