「NAMM 2023」で発表された注目の最新音楽機材まとめ
3年ぶりの開催となったNAMM 2023も終わり、音楽業界にとって注目のイベントとなりました。今回のショーでも注目に値する新しい音楽製品の発表があり、音楽制作の未来についての話題が盛りだくさんでした。
今回の記事では、NAMM 2023で注目を集めた製品をまとめ、最高のシンセサイザーやプラグイン、オーディオインターフェイスなどの最新音楽製品をいくつかご紹介します。
INTELLIJEL CASCADIA(シンセサイザー)
IntellijelのCascadiaは、スタンドアローンタイプのセミモジュラーシンセサイザーで、大きさはノート型PCとほぼ同じサイズです。モジュラーシンセが持つパワー、接続性、機能を備えており、より広いファンベースを獲得するために直感的なワークフローを備えています。
この小さな本体にモジュラーシンセならではの豊富な機能が統合されており、柔軟なオシレーターや接続性、大量のモジュレーションなど多くの機能を詰め込むことに成功しています。
Cascadiaは100を超えるパッチポイントがありますが、いくつかのパッチポイントは最初から内部で結線されていたり、わかりやすく色分けされている為、モジュラーシンセに慣れていない人でも扱いやすいです。
POLYEND TRACKER MINI(作曲デバイス)
Tracker Miniは、持ち運びに便利な作曲用デバイスとして機能し、慣れ親しんだゲームコントローラースタイルのボタンで操作できる作曲ソフトです。
ステレオオーディオとMIDIをシーケンスする為の8トラック、Audio-Over-USB機能、マイク、ゲームパッド品質のボタン、多数のサンプリングとデザインツールを備えた、モバイルオーディオワークステーションです。
シグナルパスを改良することで、自然なステレオオーディオ再生を実現しています。さらに、プロアーティストが制作したサンプルパックを使用することで、簡単に素早く音楽制作をスタートすることができます。
YAMAHA CK61(キーボード)
YAMAHAのCKシリーズはライブステージ活動を行うキーボーディストに向けて開発されたステージキーボードです。他にも自宅はもちろん、野外会場、キャンプ場、学校など、どんな場所に持ち込んでも、いつものようなパフォーマンスを発揮することができます。
わずらわしいメニュー操作を必要とせず、ダイレクトで直感的に操作できる「One-to-One」インターフェースは、ライブパフォーマンス中であっても、より演奏に集中できる環境をキーボーディストに提供します。
CKシリーズはステージで演奏するキーボーディストが必要とする音色を網羅し、曲に合わせサウンドエフェクト処理ができるようになっています。ピアノ、エレピ、ストリングス、ブラス、そして専用ドローバーを備えたオルガンに、モダンなシンセサウンドまで、幅広いサウンドを鳴らすことができます。
YAMAHA DM3シリーズ(デジタルミキサー)
YAMAHAのDM3シリーズは、コンパクトなデジタルミキサーの新たなスタンダードモデルとして、さまざまな用途や環境で活躍する多彩な機能と優れたポータビリティを備えた小型ミキサーです。
DM3シリーズをライブ会場や自宅のスタジオに持ち込んで、メインのミキサーとして使用したり、その他にもレコーディングやストリーミング配信を行い、あとで自宅に持ち帰ってDAWで編集することも可能です。
スマートフォンのような9インチのタッチスクリーンと1つのTOUCH AND TURNノブで、ミキサー内部のほとんどの機能をコントロールすることができます。
BITWIG STUDIO 5(DAW)
最近人気が高まっているDAW「Bitwig」が大幅アップデートされた「Studio 5」では、まったく新しいブラウザー、ミキサーに追加されたモジュレーター、トラックとプロジェクトのリモートコントロール、新しいクリップ ランチャー機能、そしてMSEG (マルチステージエンベロープジェネレーター) が追加されました。
最も注目に値する機能である「MSEG」 は、カスタムエンベロープ、オートメーションシェイプ、ループパターンなどを描画するためのツールです。さまざまな方法でパターンをループ化したり、イメージする「ほぼすべてのこと」を行うことができるようになります。
さらに、ステップシーケンサーからオーディオサイドチェーンやエンベロープまで、40以上のモジュレーターを使用してミキサー全体をアニメーション化できるようになりました。
SOUNDTOYS SUPERPLATE(リバーブ)
SuperPlate は、5つのクラシックなプレートリバーブのトーンキャラクターをエミュレートしています。その高度なアルゴリズムにより、比類のないレベルのリアリズムと汎用性を備え、広いサウンドステージと没入感のある音響効果を生み出します。
SuperPlateの中核となるのは、EMT 140、EMT 240、Audicon、EcoPlate III、Stocktronics RX4000プレートリバーブユニットの綿密なモデルです。Tube、Solid-State、Cleanの3種類のアナログカラーレーションが含まれており、SuperPlateのどのスタイルとも組み合わせて使用できます。
SuperPlateには、音色形成のためのフル機能のEQ、重複やマスキングを回避するためにディケイタイムを調整する独自のダッキング オプションなど、さまざまな最新のデジタル機能が含まれています。
PANORAMA NEKTAR CST(MIDIコントローラー)
Panorama Nektar CSTは、主要なDAWソフトウェアと連携するために設計されたMIDIコントローラーです。このコントローラーは、音楽制作においてより生産的で直感的な操作を可能にするために、DAWソフトウェアとシームレスに統合されています。
Panorama Nektar CSTには、直感的で機能的な操作の為にタッチスクリーンディスプレイ、多数のボタン、フェーダー、ロータリーエンコーダー、パッドなどが備わっており、各種コントロールを直感的に操作することができます。また、専用のトランスポートセクション、オートメーション機能、パノラママッピングなども搭載されています。
Panorama Nektar CSTは、DAWのすべての主要なパラメーターを制御することができ、多くのユーザーにとって、よりスムーズで効率的な音楽制作プロセスを実現するための有用なツールとなっています。
IK MULTIMEDIA AX I/O ONE(オーディオインターフェイス)
IK MULTIMEDIA AX I/O ONEは、ギターやベースの録音やライブ演奏に最適なオーディオインターフェースです。入力インピーダンスを連続的に調整するZ-TONE® 技術を採用。真空管のような暖かいサウンドを生み出す JFETと、透明かつ正確なサウンドを伝えるPUREの2モード搭載。
このオーディオインターフェースは、ギタリストやベーシストに特化した設計で、アクティブ/パッシブの最適な回路構成を選択するピックアップセレクターや、手軽にリアンプが行えるAMP OUT等、ギタリスト/ベーシストに嬉しい機能が豊富です。
さらに、AX I/O ONEには、「AmpliTube」というギターアンプシミュレーターソフトウェアをバンドルしており、ギタリストやベーシストが自宅で高品質なサウンドを手軽に実現することができます。
Donner D1(ドラムマシン)
D1ドラムマシンは、シンプル設計の12チャンネルのサンプルベースのビートメイキング向きのドラムマシンです。16個のRGBバックライト付きベロシティ付きパッドを備えた12個のトラックで構成されています。
各トラックにはサンプル音源がインポート可能です。タッチ可能なノブと、色分けされたユーザーインターフェースで操作できる各パラメーターで作成することができます。
サウンドは、パッドを使って手動でトリガーするか、内蔵シーケンサーを使用してトリガーできます。最大64ステップの4小節ステップシーケンサーとして機能します。さらに、最大512ビートを持ち、専用ソングモードで最大128曲までセーブできます。
まとめ
NAMM 2023は、音楽愛好家や業界関係者が注目する見本市の一つです。今年の展示会では、数多くの音楽製品が発表されました。その中でも特に注目すべき最新機材をまとめてみました。
もちろん、この他にも様々な音楽製品が発表されています。詳細はNAMM公式サイトをご覧ください。
以上、「「NAMM 2023」で発表された注目の最新音楽機材まとめ」でした。