【コードで魅せる】伝説的ギタリストが使用した象徴的な10のコード
ギタリストを演奏を聴くときに、カッコいいリフやギターソロに焦点が当てられがちですが、アーティストを象徴する独自のコードスタイルに注目してみましょう。
クラシックなロックミュージックでは、初期の頃から定番のコードシェイプにとらわれない、独自性の高いコードが多く使用されています。より複雑なコードが特定の曲のサウンドをイメージさせたり、ギタリストやバンドのアイコニックなサウンドになったりすることもあります。
今回は、伝説的なアーティスト達を象徴するいくつかのコードをご紹介します。
1. ジミ・ヘンドリックス(E7#9)
伝説的なギタリスト「ジミ・ヘンドリックス」が使用した「E7#9」コード。オーバードライブのかかったトーンで弾くと60'sや70's辺りのロックを彷彿とさせます。
このコードはどのキーでも同じ形で演奏できますが、ジミ・ヘンドリックスはEで演奏し、「Purple Haze」ような雰囲気を出すために6弦のオープンEを追加することもあります。
現在ではジャズスタンダードでよく登場するコードで、GとG#を組み合わせた響きが独特です。
2. オアシス(Em7)
オアシスやピンクフロイド等のロックバンドが使うEm7のシェイプです。通常のEm7の形よりも明るいトーンで、どこか切ない感じがするのが特徴。
オアシスの「Wonderwall」では2フレットにカポを装着して演奏しています。
3. オアシス(E7/G#)
オアシスを象徴する1つのコードは「Don't Look Back in Anger」ので演奏されているE7/G#コードです。
多くのギタリストはこれを通常のE7シェイプの形で、小指を使って6弦の4フレットを押さえていました。しかし、最近にノエル本人がこのコードをどのように演奏するかを示したことで、この議論に終止符を打たれました。
6弦を押さえている指のお腹で5弦をミュートするのがポイントです。
4. ビートルズ(Fadd9)
ビートルズの「A HARD DAY'S NIGHT」という楽曲の冒頭で使用されているコードですが、世界中のアーティスト達がコピーしようとしても完全に再現できなかった為、長い間謎コードとして物議を醸していました。
ジョージが2001年に12弦ギターの「Fadd9」だったと明らかにし、ベースのルート音、ピアノとアコースティックギター等のいくつもの要素が含まれたことによる独特なサウンドです。
ちなみに6弦のFは親指で握り込むように押さえます。
5. ビートルズ(G)
いまでは当たり前に使われているGフォームですが、もともとは「Yesterday」でポール・マッカートニーが弾いていたことで有名になったと言われています。
音源では1音下げチューニングで演奏されています。
6. ザ・キラーズ(Dadd9omit5)
通常のD9コードではなく、1オクターブ高いポジションで演奏され、5度の音が省略されています。
コードは5弦の17フレットから始まりますが、高音の1弦を開放鳴らして、小指を使って他の弦に触れないように3弦19フレットを押さえる必要があるので、難易度は高めです。
7. レッド・ツェッペリン(CaugMaj7/G#)
Stairway To Heavenで登場するコードです。謎のコードとして様々な議論がされているコードの一つです。
この謎コードには色々な考えや理論がありますが、音楽理論的に正しいのは「CaugMaj7/G#」であり、Cmaj7のベースに増5度とG#が付いたコードです。
8. ザ・ポリス(C#add9)
このコードは「Message In A Bottle」や「Every Breath You Take」といったヒット曲に登場します。移調可能なコードなので、5、6弦のどの音をルートにしても同じフォームで使用できます。
パワーコードに小指で1音追加したストレッチフォームになっています。
9. スティーヴィー・レイ・ヴォーン(G#sus4/E)
楽曲「Lenny」のメインセクションで繰り返されるG#sus4/E です。
このコードは G#sus4に省略して使用することもできますが、5弦E音を追加することでコードに深みが加わっています。実際の演奏では、コードを鳴らす前に6弦開放のEを鳴らしてキーを示しています。
ブルース演奏におすすめのコードです。
10. エリックジョンソン(パワーコード)
最後は特定のコードではないのですが、パワーコード全般に使えるコードフォームです。普通とはかけ離れたフォームばかり使うエリック・ジョンソンのパワーコードの形です。
押さえるのが難しいですが、これで押さえると分離感のあるスッキリしたパワーコードになるので、いつもの形のパワーコードトーンに飽きてきたら一度試してみてはいかがでしょうか。
以上、「【コードで魅せる】伝説的ギタリストが使用した象徴的な10のコード」でした。