
【2025年版】近年注目を集めたDTM用フリープラグインおすすめ10選
テクノロジーの発展と共に、無料プラグインの品質も年々向上しており、今や音楽制作において、作曲に役立つ機能やパフォーマンスを向上させるための重要なツールとなっています。
毎年、様々なフリーVSTプラグインが登場しており、その中でもエンジニアや音楽制作者の方々の間で話題性の高かった、2023~2025年辺りの注目のフリープラグインをご紹介します。
無料製品といえど、有料の製品と肩を並べるほどの性能を発揮するプラグインも多くあるので、気になった製品はダウンロードして、音楽制作に導入してみてはいかがでしょうか。
1. Vital Audio Vital

Vitalは、リリース以来、無料プラグインの常識を覆したと評される高機能なウェーブテーブルシンセサイザーです。「無料版Serum」とも呼ばれるほど多機能で、直感的なビジュアルインターフェースが特徴です。
ウェーブテーブルを視覚的にモーフィングさせたり、テキストからウェーブテーブルを生成したりと、ユニークなサウンドデザインが可能です。モジュレーションはドラッグ&ドロップで簡単に行え、複雑な音作りも直感的に行えます。
無料版でもほとんどの機能が利用可能で、プリセット数にのみ制限がありますが、自身でサウンドを作るクリエイターにとっては有料版と遜色なく使用できます。
2. Valhalla Supermassive

Valhalla Supermassiveは、その名の通り、広大で幻想的なリバーブとディレイサウンドを作り出すために設計されたプラグインです。
シンプルなインターフェースに反して、非常に多彩なサウンドが特徴です。リリース後も定期的に新しいリバーブ/ディレイモード(アルゴリズム)が追加されており、2024年現在では20種類近くのモードを搭載。シンプルなリバーブから、無限に続くようなディレイ、SF的な特殊効果まで幅広くカバーします。
シンセサイザーやパッド、ギターなどに使用することで、楽曲に圧倒的なスケール感と深みを与えることができます。
3. Slate Digital Fresh Air

Fresh Airは、ヴィンテージ機材にインスパイアされたダイナミックな高周波プロセッサーです。難しい操作は一切なく、2つのノブを回すだけで、サウンドに輝きと明瞭さを加えることができます。
「Mid Air」と「High Air」の2つのコントロールで、それぞれ中高域と超高域をブーストします。単なるEQとは異なり、ダイナミックな処理を行うため、耳に痛い成分を抑えつつ、スムーズでシルキーな高音域を追加できるのが特徴です。
ボーカルやミックスバス全体に使用することで、埋もれがちなサウンドを前面に出し、プロフェッショナルな輝きを与えることができます。
4. Full Bucket Music Fury-800

Fury-800は、80年代を象徴するシンセサイザーの一つ、Korg Poly-800をシミュレートしたプラグインです。実機の持つ独特のチープでありながらも魅力的なサウンドを見事に再現しています。
開発元のFull Bucket Musicは、数々のヴィンテージシンセを高品位にエミュレートした無料プラグインをリリースしており、そのクオリティには定評があります。Fury-800も例外ではなく、オリジナル機のアナログフィールとデジタル制御のハイブリッドなサウンドキャラクターを忠実に再現しています。
レトロなサウンドやシンセウェーブ、ローファイな音楽制作に即戦力となる一台です。
5. Chowdhury DSP Chow Tape Model

Chow Tape Modelは、アナログテープマシンの物理モデリングに基づいたテープシミュレーションプラグインです。単なるサチュレーションやワウ・フラッターの追加に留まらず、テープの種類や状態、バイアスなど、非常に詳細なパラメータを調整できます。
そのサウンドは極めてリアルで、クリーンな暖かみを加えるものから、激しく歪んだローファイサウンドまで、幅広いテープサウンドを生成可能です。開発は現在も続いており、常に進化を続けています。
トラックにアナログの質感を与えたい時や、積極的なサウンドデザインのツールとして、プロの現場でも活用されるほどのクオリティを誇ります。
6. Spitfire Audio LABS

LABSは、高品質なサンプル音源で知られるSpitfire Audioが提供する、無料のソフトウェア音源シリーズです。単一のプラグインではなく、専用のプレイヤーを通じて、定期的に追加される多種多様な音源ライブラリを使用できます。
「Soft Piano」のような定番音源から、実験的なサウンドスケープ、個性的なパーカッションまで、そのライナップは非常にユニークで高品質です。どの音源も、Spitfire Audioならではの丁寧なサンプリングと、音楽的なインスピレーションを刺激するサウンドが魅力です。
新しい音源が無料で続々と追加されるため、常にチェックしておきたいインストゥルメントの一つです。
7. Native Instruments Komplete Start

Komplete Startは、音楽制作の業界標準とも言えるNative Instruments社が提供する無料のバンドルパッケージです。2,000以上のサウンド、6GB以上のコンテンツが含まれており、これだけで音楽制作を始めることができます。
シンセサイザー、サンプリング音源、エフェクト、ループ素材など、多岐にわたるツールが収録されています。特に、同社のKONTAKT PLAYERやREAKTOR PLAYERを通じて利用できる高品質な音源は大きな魅力です。
これから音楽制作を始める初心者の方はもちろん、既に多くのプラグインを持っている方にとっても、制作の幅を広げる即戦力となるコレクションです。
Native Instruments Komplete Start
8. Kilohearts Essentials

Kilohearts Essentialsは、30種類以上もの高品質なエフェクトプラグインをまとめた無料バンドルです。これらのプラグインは「Snapin」と呼ばれ、それぞれが単体のVST/AUプラグインとして機能します。
EQ、コンプレッサー、リバーブ、ディレイといった基本的なエフェクトから、コーラス、フェイザー、ディストーション、フィルターなど、サウンドメイクに必要なツールが一通り揃っています。UIはシンプルで分かりやすく、動作も非常に軽量です。
同社の有料製品である「Snap Heap」や「Phase Plant」と組み合わせることで、モジュラーエフェクトのように自由なルーティングが可能になり、さらにその真価を発揮します。
9. iZotope Vinyl

iZotopeのVinylは、Lo-Fiサウンドの定番として長年愛され続けているプラグインです。その名の通り、レコード盤特有のノスタルジックなサウンドを手軽に再現することができます。
メカニカルノイズ、電気的なハムノイズ、チリやホコリによるノイズ、レコードの反り(Warp)、スクラッチ音などを自由に追加できます。さらに、再生される年代(1930年から2000年代まで)を選択することで、その時代の再生機器の特性をシミュレートすることも可能です。
近年、Lo-Fiビートの流行に合わせてUIも刷新され、新機能「Lo-fi」が追加されるなど、現代のニーズに合わせて進化し続けています。
10. Surge XT

Surge XTは、非常にパワフルなオープンソースのハイブリッド・サブトラクティブ・シンセサイザーです。元々は有料製品でしたが、オープンソース化され、現在も世界中の開発者コミュニティによって活発に開発が続けられています。
3つのオシレーター、膨大な種類のフィルター、多彩なエフェクト、柔軟なモジュレーションシステムを備えており、その音作りの可能性は無限大です。サウンドは非常にクリアでモダンであり、パッド、リード、ベース、FXなど、あらゆる音色を作成できます。
豊富なプリセットが付属しているため、すぐにでもそのサウンドを体験することができます。無料とは思えない、まさにモンスター級のシンセサイザーです。
まとめ
近年、特に注目を集めたフリーVSTプラグインをご紹介しました。
- Vital Audio Vital(高機能ウェーブテーブルシンセ)
- Valhalla Supermassive(超広大リバーブ/ディレイ)
- Slate Digital Fresh Air(高域特化型エキサイター)
- Full Bucket Music Fury-800(ヴィンテージシンセエミュレーター)
- Chowdhury DSP Chow Tape Model(高品位テープシミュレーター)
- Spitfire Audio LABS(高品質サンプル音源シリーズ)
- Native Instruments Komplete Start(総合音源・エフェクトバンドル)
- Kilohearts Essentials(30種以上のエフェクトバンドル)
- iZotope Vinyl(定番Lo-Fi/レコードシミュレーター)
- Surge XT(オープンソースの怪物シンセ)
無料のVSTプラグインは、音楽制作やサウンドデザインに欠かせないツールとして、入門者用としてだけではなく、プロフェッショナルも使用するプラグインとして幅広く活用されています。
今回紹介したVSTプラグインの中から、お気に入りの製品が見つかったら是非ダウンロードして実際に使ってみてください。
以上、「【2025年版】近年注目を集めたDTM用フリープラグインおすすめ10選」でした。
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