音楽を広告宣伝する際に気を付けるべき5つのこと
ミュージシャンが楽曲をリリースしたあと、なるべく多くの方に音楽を届けたいと思うのは当然のことです。
一昔前はツアーライブで各所を周ったり、ライブハウスやCDショップにポスターを貼ってもらったりして新しいファンを獲得していましたが、現在は個人でも簡単に使えるインターネット広告を利用するアーティストも増えてきました。
インターネット広告は非常に便利ではありますが、正しく設定しないと広告予算を無駄に消費してしまうだけの空打ち状態になったり、最悪の場合はマイナスプロモーションになることもあります。
今回はミュージシャンが音楽を広告宣伝する際の注意点についていくつかお話します。
インターネット広告のメリット
ミュージシャンがインターネット広告を正しく利用すればメリットも多いです。
テレビのCMや街のポスターのような一般的な広告とインターネット広告の大きな違いは、低コストでターゲットを絞った配信が可能であることと、配信後の効果測定が簡単だということです。
上手に使いこなすことで、自分の音楽に興味を持ってくれるであろう人にターゲットを絞って、最低限のコストで音楽を届けることができるようになります。
広告が表示されて30秒間経過するか広告がクリックされた場合にのみ料金が発生する仕組みを採用しているインターネット広告もあるので、ミュージックビデオとの相性は高いといえます。
1. 再生数を伸ばすために広告出稿しない
リリースした作品の再生数が低いと見栄えが良くないので、チャンネルのブランディング目的で再生数を伸ばそうとするアーティストの方達も多いと思いますが、本質的にはあまり意味がないので極力避けるようにしましょう。
たしかにページを開いて作品の多くが何十万と再生されていれば「お、人気のあるアーティストなのかな?」とリスナーに思わせることはできるかもしれませんが、多くのアーティストの最終的な目的はファンを獲得することであるはずです。
インターネット広告では音楽に興味が無くても、広告が開いて音楽が再生されれば再生数が1追加され、費用が発生します。
その為、成果目的も決めずに再生数増加だけを目標にして貴重な活動予算をかけるのは、非常にコスパの悪い行為でもあります。
あなたの作品を良いと思ってくれたリスナーの方が、継続して楽曲を視聴してくれる仕組みや、ライブに足を運んでくれるような施策を練ってから配信することで、より広告効果を上げることができます。
2. コンテンツ品質を上げる
クリエイターにとって良いコンテンツをリスナーに届けるということは基礎中の基礎ですが、意外とアーティスト本人がこの重要性に気付けていないことも多いです。
予算をかけて広告配信する前に、改めてもう一度「10人に届けたら8人は感動してくれるクオリティの作品か?」ということを確認してみてください。
まずは「ざるの網目を縫う」作業とも言ったりしますが、ざるの網目が荒い状態ですくってもほとんどが流れ落ちてしまいます。
最悪の場合「このクリエイターは品質の悪い作品を発信する人だ」というマイナスプロモーションにもなりかねないので注意が必要です。
まずはコンテンツを作って発信を繰り返し、視聴者のリアクションやコメントの反応をみて、これならイケる!と自信を持てるようになってからでも遅くはありません。
3. 広告を出す目的をはっきりさせる
広告出稿する際に宣伝する目的とゴール地点を決めておくことは重要です。
ミュージシャンの場合
- アルバムをリリースした
- 大切なライブイベントに向けての集客
- グッズのラインナップを一新した
のような場面が考えられますが、それぞれで最適なインターネット広告の種類と広告出稿の方法は変わります。
さらに費用対効果を最大限に引き出すためにも、売り上げ目標や集客目標を決めて、予算と掲載期間を決める必要があります。
詳しい設定方法はGoogle広告の予算管理ページが参考になるので、チェックしてみてください。
4. ターゲットを絞る
いきなりですが、例えばあなたが駅前でコンタクトレンズのビラ配りをしていたとして、歩行者の頭上にその人の視力が表示されていれば便利だなと思いませんか?
もちろん現実にはありえないですが、インターネット広告ではそれが可能です。
さらに相手の年齢、性別、趣味志向、住んでる場所やインターネットで検索しているワードにまでターゲットを絞り込んで設定することができます。
プレースメントを設定することで特定のチャンネルやコンテンツに限定して広告出稿することも可能です。
あなたがビートルズのような音楽を作っている場合はビートルズの関連のコンテンツを観ている人にだけに広告を出すということもできるので、あなたの音楽も気に入ってくれる可能性は非常に高くなります。
このようにインターネット広告を正しく設定することで、より少ない予算で効果的に音楽をリーチすることができるようになります。
5. ランディングページを作る
ランディングページとは広告が気になってサイトに飛んでくれた時に最初に表示するページのことです。
アーティストの場合はそのまま公式ページに飛ぶことが多いですが、なるべく飛んだ先に目標物を設置することが望ましいです。
楽曲リリースの場合は各種ストリーミングサービスのリンクツリーに直接飛ぶようにしたり、ライブチケットを売りたい場合はチケット購入画面にダイレクトに飛ぶように設定することで成約率が上がります。
公式ページのトップをランディングページに設定していると、そこから目標の地点に辿り付くまでにページ内を見て回って2~3回はクリックが必要なので、それだと諦めて離脱される可能性が上がります。
まとめ
音楽を広告宣伝する際に気を付けるべきことについてお話しました。
- 再生数を伸ばすために広告出稿しない
- コンテンツ品質を上げる
- 広告を出す目的をはっきりさせる
- ターゲットを絞る
- ランディングページを作る
これら5つに注意して広告出稿することで、予算を抑えて宣伝効果を可能な限り上げることができます。
コンテンツ多くの人達に感動を与えて、広告による売り上げをさらに広告費用に回すことができれば、どんどん規模を拡大していくことも可能になります。
まずはコンテンツ作成に力を注ぎながらも、安定してきたらインターネット広告を使った宣伝も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
以上、「音楽を広告宣伝する際に気を付けるべき5つのこと」でした。