VSTプラグインとは?DTMに必須のソフトウェア
DTMを始めるとVST、AU、AAX等と呼ばれる「プラグインソフト」を使用することになります。
VSTプラグインは、DTMに欠かせないソフトウェアの一つで、楽器音源やエフェクトをDAWに導入することができ、音楽制作において広く使用されています。
今回はVSTプラグインについて分かりやすく解説します。
VSTプラグインとは?
VSTとは、Steinberg社が開発した「Virtual Studio Technology(バーチャル・スタジオ・テクノロジー)」の略称で、非常に高い拡張性と互換性を持っています。
シンセサイザーやエフェクター等の外部ソフトウェアとDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)との間で各種の加工などを施すプログラムをプラグインとして提供するための規格の一つです。
分かりやすくいうと、スマートフォンがDAWだとすると各種アプリがVSTプラグインです。VSTプラグインには以下の3つの種類が存在します。
VSTプラグインの種類
- VSTインストゥルメント
音声波形を生成する仮想楽器プラグインです。シンセサイザーやサンプラーが含まれており、有名なハードウェアシンセサイザーの外観とサウンドをモデリングした製品も多くあります。 - VSTエフェクト
音声波形を修正、加工処理するためのエフェクトプラグインです。EQやリバーブのような音質を整えるためにス要するエフェクトが含まれます。 - VST MIDIエフェクト
MIDIデータを受信して、他のVSTインストゥルメントやハードウェアに送信するためのプラグインです。
これらを使用することで、CubaseやProTools等の主要DAW内で、プログラムとして作曲に役立つソフトウェアを後から追加することができます。
一般的にはシンセサイザー、イコライザー、コンプレッサー、エキスパンダー、マキシマイザーなどの外部のハードウェア機器をエミュレートするために使用されており、実機を購入するよりも遥かに手軽に低価格で導入することができます。
入手困難なヴィンテージハードウェアをエミュレートした製品も多く存在します。
VSTプラグインの歴史
VSTプラグインは日本でも人気のDAWである「Cubase」を生んだSteinberg社によって開発され、一番初めに公表されたVSTインストゥルメントはCubaseに付属していた「Neon VSTi」でした。
VST以外にもAppleのAUやAvidのAAXなどいくつかのフォーマットがありますが、現在もっとも広く普及している規格の一つです。
サードパーティの開発者がVSTプラグインを作成できるようにするオーディオプラグイン標準規格で、ユーザーは、Mac OS X、Windows、LinuxにVSTプラグインをダウンロード可能。
VSTプラグインの大部分はWindowsで利用可能でしたが、現在ではMacでもほとんどの製品が使用できるようになっています。
生産にコストや時間がかからない為、現在は数えきれないほど多くのVSTプラグインがリリースされており、高品質な製品から無料で配布されている製品(無料だからといって低品質とは限りません)まで幅広いです。
一部のVSTインストゥルメントは、よく知られたハードウェア音源やサンプラーの外見と操作感をGUIで再現することで、実機に似たような体験を提供しています。
VSTプラグインの入手場所
VSTプラグインは、様々な方法で入手することができます。多くの音楽メーカーからVSTプラグインソフトウェアが販売されており、海外だと「Plugin Boutique」が最大手で、頻繁にセールが行われることでも有名です。
プラグイン販売サイトでは、数多くのVSTプラグインが販売されており、種類も豊富です。また、有料のVSTプラグインだけでなく、フリーのVSTプラグインも多数存在しています。
また、オープンソースのVSTプラグインもあります。オープンソースのVSTプラグインは、フリーで利用することができ、その多くは「GitHub」などのサイトで配布されています。
入手する前に、まずは自分のDAWソフトウェアがどのVSTフォーマットに対応しているかを確認することが大切です。VST2、VST3、AU、AAXなど、様々なフォーマットが存在しており、DAWソフトウェアによって対応しているフォーマットが異なる場合があります。
→DTMセール情報を入手する為にチェックするべき5つのサイト
VSTプラグインの活用方法
VSTプラグインは、ミキシング工程において非常に重要な役割を果たしています。そのため、VSTプラグインを活用することで、より高度な音楽制作が可能となります。
例えば、リバーブやコーラス、ディレイなどの空間系エフェクトを加えることで、より広がりのある音を作り出すことができます。また、EQプラグインを使って、音のバランスを調整したり、コンプレッサーで音のダイナミクスをコントロールすることもできます。
その他にも、楽器としてシンセサイザープラグインを使えば、多彩な音色を作り出すことができ、ドラムマシンプラグインを使えば、リズムトラックを作成することができます。
主要なDAWであれば、基本的なプラグインは元から付属されていることがほとんどなので、まずはそれらを試してみて、物足りなさや必要なサウンドがあれば、新たに外部のVSTプラグインを導入を検討してみましょう。
以上、「VSTプラグインとは?DTMに必須のソフトウェア」でした。