
作曲ソフト(DAW)を使うことによる5つのメリット
これから作曲ソフトを導入しようと思っているけど「作曲ソフトはパソコンを使えないといけないし、操作もなんか複雑そう…」と悩んでしまう方も多いかと思います。
たしかにボイスレコーダーやスマホ1台あれば作曲は十分可能ですが、DAW(デジタルオーディオワークステーション)を使うことによって得られるメリットはたくさんあります。
そこで今回は作曲ソフト(DAW)を使うことで得られる5つのメリットをご紹介。
もくじ(クリックでジャンプ)
DAWとは?

メリットに入る前にそもそもDAWとは?ということについて簡単に説明します。
DAWは主にコンピューター上で起動する作曲ソフトで、複数のトラックを録音、編集、及びミックス&マスタリングをして、音楽を作成できるソフトウェアです。
一般的なオーディオエディターとの違いは、DAWはより音楽制作に特化しており、MIDIを使った打ち込みやVSTプラグインのような音楽制作に役立つ便利ツールが使用できることです。
※通常、Windows、Mac、またはLinuxコンピューターでDAWを使用できますが、一部のDAWは特定のOSでのみ動作します。
→DTM用作曲ソフト(DAW)の特徴をわかりやすく解説
DAWで出来ること
DAWを使って出来ることは主に次の5つがあります。
- 楽器をデジタルデータとして録音、編集
- ヴァーチャルインストゥルメント(コンピューター上で機能する仮想楽器)
- MIDIシーケンサー(打ち込み)
- プラグインエフェクトを使ったミキシング
- 豊富な音源サンプル
一昔前まではこれらの機能は別々のプログラムとして立ち上げる必要がありましたが、現在はほとんどのDAWにまとめてパッケージ化されています。
これら5つの機能について詳しく解説していきます。
1. 楽器をデジタルデータとして録音、編集
DAWがあればボーカルやその他の様々な楽器を録音することができます。
一般的にはオーディオインターフェイスを使用して、マイクケーブルやギターシールドを繋ぐことで簡単に録音が可能になります。

例えばアコースティックギターをマイクを使って録音したいとして、多くのPCにはマイクケーブルを挿す端子が付いておらず、さらにアナログ音声をコンピューター上で扱えるデジタルデータに綺麗に変換する必要も出てきます。
そこでオーディオインターフェイスを使うことで、綺麗なオーディオデータをコンピューターに取り込むことができるようになり、また、入力端子が複数備わっている機種であれば、ボーカルとギターの2チャンネルを同時に録音することもできます。

波形編集
DAWを使えば取り込んだ音声波形を編集することもできます。
例えば、楽器の微妙にずれたタイミングを補正したり、ボリュームオートメーション、ボーカルのピッチ修正や部分的に切り取ったカットアップといった技術もあります。

オーディオエディターよりもより細かく編集ができるので、プロフェッショナルな音源を入手したい場合にDAWは必須のツールといえます。
2. ヴァーチャルインストゥルメント

ヴァーチャルインストゥルメント、いわゆる「仮想楽器」は実際の様々な楽器をモデリングしたデジタルバージョンの楽器のことです。
例えば高品質なピアノの音を使いたいけど、ピアノを録音する為には場所、コスト、録音に必要なノウハウ等、自宅にピアノがある人でない限り、あまり現実的ではありません。
そこでヴァーチャルインストゥルメントを使えば本物のピアノの音をデジタルで簡単に再現することができるようになり、ピアノロールを使ってMIDIデータを打ち込んでいったり、実際にMIDIキーボードを使ってピアノ演奏を録音することも出来ます。
デジタルの特権として、ワンクリックでピアノの音色を変更したり、まったく違う楽器に変更することも非常に簡単なので、楽曲に合ったサウンドを素早く見つけることが可能です。
3. MIDIシーケンサー(打ち込み)
DAWを使うことによる大きなメリットの一つとして「打ち込み」があります。
音楽クリエイターといえど、ほとんどの人はドラムなんて叩けませんし、ギターはあるけどプロのように上手い演奏ができないといったこともあるかと思います。
そういった場合にMIDIによる打ち込みを使えば、アレンジ次第ではプロの演奏と見分けがつかないような高品質なトラックが入手できます。

別記事のピアノ打ち込みをよりリアルに近づける方法【DTM】でも説明しましたが、テクノロジーの進歩とヒューマナイズと呼ばれるテクニックで、人間による力加減や、微妙なタイミングのずれを再現することで、より現実味あふれる楽器演奏が可能になりました。
4. プラグインエフェクトを使ったミキシング

ミキシングとは、曲を録音、編集した後の各トラックを綺麗に混ぜ合わせるステップです。
→ミキシングの3大要素【音量・定位・音質】について
プラグインエフェクトを駆使して 、トラックごとの周波数帯域をカットまたはブーストしたり、圧縮を加えることでよりプロフェッショナルなサウンドにすることが目的です。
このミキシング段階では、EQとコンプレッサー等のミキシングに役立つエフェクトを必要に応じて追加することがほとんどですが、主要なDAWには基本的なエフェクトプラグインが含まれているので、それらで事足りるようならば追加する必要はありません。
ミックス作業を繰り返しているうちに、自分に必要なツールが分かってくるかと思うので、そうなった場合は追加で高品質プラグインを検討してみましょう。
→人気VSTプラグインソフトおすすめ7選【DTM】
5. 豊富な音源サンプル

DAW上で利用できるプロ品質のドラムやギター、シンセサイザーなどの音素材が録音されたサンプルパックが無数に存在します。
サンプル音源を利用することで、 簡単にプロクオリティの素材が入手できるだけでなく、作曲アイデアの引き出しとしても利用されることも多い、音楽クリエイターにとって非常に便利なツールです。
作曲初心者であっても、ドラムやコードバッキングのループ素材を上手く利用することで、作曲の基盤として機能するので、簡単に作曲を始めることができるのでおすすめです。
→高品質なサンプルパックメーカーおすすめ5選【DTM】
まとめ
作曲ソフト(DAW)を使うことによる5つのメリットについてお話しました。
- 楽器をデジタルデータとして録音、編集
- ヴァーチャルインストゥルメント
- MIDIシーケンサー(打ち込み)
- プラグインエフェクトを使ったミキシング
- 豊富な音源サンプル
最近だとほとんどの音楽クリエイターがDAWを使って制作しています。
少しソフトウェアの操作方法を覚えたりする必要はありますが、使いこなせればかなりの戦力となることは間違いないので、これから作曲をはじめようと思っている方は導入を検討してみましょう。
最近だと無料でも有料級の性能を持ったDAWも増えてきているので無料のフリー作曲ソフト(DAW)おすすめ10選【DTM】を参考にして、入門用として利用してみてはいかがでしょうか。
以上、「作曲ソフト(DAW)を使うことによる5つのメリット」でした。