【ギターサウンドを強化】ギター用ペダル型プリアンプおすすめ5選
プリアンプエフェクトは歪み系のエフェクトペダルと混同されやすいですが、実際にはまったく異なるサウンドを提供します。
プリアンプを使用することで伝説的なチューブアンプとそれに合った最適なスピーカーキャビネットに繋ぎ、音響の良い部屋でプレイした時のような質感を手に入れることができます。
プリアンプとは
プリアンプはギターアンプ等に搭載されている電気信号を扱う機器の前段(プリセクション)に置かれるアンプのことです。
通常ギターアンプは、プリアンプステージとパワーアンプステージで構成されています。プリアンプステージは、ギターケーブルからの低出力信号を受け取り、それを電圧増幅させた後にイコライザー(EQ)に流れます。
この時の電圧増幅効果は信号をラインレベルに上げるので、パワーアンプと連動することで、実際にアンプのスピーカーコイルを動かすことができます。これにより大音量で美しいサウンドを作ることができます。
つまり、プリアンプはギター本来のサウンドトーンとダイナミクスを損なうことなく、サウンド強化することに非常に優れています。
実際には多くのペダルタイプのプリアンプは出力をラインレベルまで上げないので、プリアンプとは違います。ペダル型のプリアンプのほとんどは、多くの場合、アンプの前で動作するように設計された、ダイナミックヘッドルーム、EQオプション、実際のアンプゲインの特性をエミュレートしたブースター、及びディストーションとして機能します。
プリアンプを一番最後に繋ぐ
通常はオーバードライブペダルのように、エフェクター配置(シグナルチェーン)の手前のほうにプリアンプペダルを配置するのが一般的です。しかし、多くのプリアンプペダルは、シグナルチェーンの最後に配置することでも上手く機能します。
特にゲインの少ないクリーンアンプで演奏する場合に最適で、プリアンプペダルのゲインを低く設定すると、シグナルチェーン全体にアンプのような適度な圧縮感とパンチを加えることができます。
ブースターのように常に「オン」のままにして使用したり、演奏中に少し異なるトーンが欲しいときに必要に応じてオンオフの切り替えをすることができます。
プリアンプペダルの豊富なヘッドルームと自然な圧縮により、クリーンギターに必要なダイナミクスを損なうこと無く、素晴らしいサウンドを鳴らしてくれます。
キャビネットシミュレーター搭載モデル
最近では多くの環境で大型のアンプを使わずにギタープレイすることがこれまで以上に需要があります。
アンプシミュレーターを使用することで非常に便利で、どんな環境でも一貫性のあるサウンドを持ち運ぶことができるので、マイク付きギターキャビネットとパワーアンプのサウンドレスポンスをシミュレートするペダルが急増しています。
プリアンプペダルにもキャビシミュが搭載されている製品も多く、複数のプリアンプペダルを使用することで、クリーンとダーティーなトーンを備えたマルチチャンネルセットアップを作成できます。
このタイプのセットアップでは、繋ぎ方によって他のエフェクトの効果も変化するので、色々と試してみることをおすすめします。
プリアンプペダルの前に配置すると、ペダルを直接アンプに接続するエフェクト効果が得られます。プリアンプとキャビシミュの間に配置すると、アンプのエフェクトループを使用したような効果。また、キャビシミュの後に配置すると、DAWでエフェクトプラグインを使用する場合と同じように、ポストエフェクトとしての効果が得られます。
エフェクトループのリターンに挿す
アンプのエフェクトループ(FX Loop)はアンプのプリアンプセクションとパワーアンプセクションの間に他のエフェクトを配置できるように設計されています。通常はアンプ搭載のディストーションを使用しながら、ディレイ、リバーブ、モジュレーション系のエフェクトをかけるときに使用します。
リターン端子はパワーアンプに直接接続されるので、選択したプリアンプペダルを使用して、ギターをペダルの入力に接続し、ペダルの出力をエフェクトループリターンに接続します。これでアンプの特性をパスしてペダルプリアンプの特性をパワーアンプで増幅、再生することができます。
ペダル型プリアンプおすすめ製品
ここからギター用のペダル型プリアンプのおすすめ製品を5つご紹介。
STRYMON IRIDIUM
Iridiumは、これ一台で「リアルなチューブアンプサウンド」「リアルなスピーカーキャビネットのインパルス・レスポンス」「ナチュラルなルーム・アンビエンス」を鳴らすことができ、キャビネット・エミュレーションには、3種類のアンプそれぞれに異なる3種類のIRデータが用意されています。
独自のMatrix Modelingにより、より繊細な特徴やユニークなトーンまで捕らえた3種のアンプモデリングを提供し、ペダル、ラインの異なる入力レベルに、モノ&ステレオにも対応します。
ステージでのモニタリング、モニタースピーカー、ヘッドフォン、あらゆる音響機器でリアルなアンプサウンドを鳴らすことができます。
JHS Pedals Colour Box V2
進化した「Colour Box V2」は、V1の全ての機能を継承し、さらに拡張したEQコントロール、大きくてクリーンなヘッドルームを得られるHi/Loスイッチ、コンソールから供給されるファンタム電源をXLRインプットへ安全にスルーさせる為の回路などの機能を新たに搭載。
青色ノブのEQセクションには、標準のTreble、Middle、Bassコントロールとそれらと相互作用する3つのShiftコントロールを搭載することで幅広い音作りに対応。
伝説的なアビーロード・スタジオなど、名だたるレコーディングスタジオで導入され、多くの作品のレコーディングに使用されたNeveのスタジオコンソールがもたらすサウンドを再現します。
Xotic BB Preamp Ver1.5
BB Preampを使用することで、素朴なクリーンサウンドからスムーズなオーバードライブまで、AC/RC Boosterがカバーしていない広範囲のサウンドが得られます。
30dB+のクリーンブーストに±15dBの2バンドEQ付きでトレブル、ベースが調整でき、多彩なドライブコントロールが可能。
ライブ現場でも使いやすいコンパクトタイプかつシンプル設計で、トゥルー・バイパス搭載なので、ペダルOFF時でもシグナルへの干渉を最小限に抑えることができます。
FISHMAN Preamps Platinum PRO EQ
再設計によって新たに生まれ変わったオール・アナログのPlatinum Pro EQは、あらゆるアコースティック楽器のニュアンスを驚くほど忠実に再現するプリアンプです。
ディスクリート方式で高いヘッドルームを持つクラスAプリアンプは、つ高速な回路で歪みを最小限に抑え、最速のレスポンスを実現します。
トーン回路にスイープ可能なミッド・コントロールとギター/ベースEQ・モード選択を加え、低音楽器にも対応、 レコーディングでもライブでも幅広い音作りが可能です。
Diezel Herbert
Diezel Herbert Pedalは、同社のアンプヘッド「Herbert Amp」のディストーション・チャンネル(ch.3)を忠実に再現する、アナログ・エフェクター/プリアンプペダルとして機能します。
Herbert Amp同様、ON/OFF切り替え可能な効きの良い「Midcut」を搭載し、よりシャープなディストーションサウンドメイキングを直感的に行うことができます。
通常のオーバードライブ・ペダルとしてギターアンプのインプットに入力するだけでなく、パワーアンプやギターアンプのセンド/リターンのリターンに接続し、プリアンプとして使用することが可能です。
まとめ
プリアンプペダルを使用することでギターアンプのプリセクションの質感を手軽に持ち運ぶことができ、キャビネットシミュレーターを使用することでより柔軟に対応することができます。
プリアンプペダルのリターン挿しはレコーディングのような環境でもよく使用されるので、ペダル特性をそのまま増幅したい場合に使ってみましょう。
以上、「ギターサウンドを強化する!ペダル型プリアンプを試してみよう」でした。