【レベル別!】コード進行をもっと華やかにするアレンジテクニック5選
コード進行は、楽曲の骨組みとなる部分で、作曲においてどういったコード進行を使うかによって楽曲の雰囲気は大きく変化します。だからこそ、作曲家は日々さまざまなコード進行を研究して、自分の楽曲に最適なものを探し続けています。
とはいえ、作曲を続けていると「いつも同じようなコード進行になってしまっている…」「もっと曲を華やかにしたいけど、やり方が分からない…」そんな悩みを持つミュージシャンや作曲家の方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、シンプルなコード進行をより印象的で、華やかにする為のいくつかのテクニックをレベル順にご紹介します。
レベル1 : トライアド
C→Am→F→G
トライアドは、3つの音(ルート、3度、5度)から構成されるコードのことで、コード進行の基礎となり、音楽を理解する上で非常に重要な要素となります。
3度音の種類によってメジャーコードかマイナーコードかが決まり、明るい響きと暗い響きに分類されます。Cメジャーキーの場合では、基本的にはC、Am、F、GといったCキーのコードだけで構成されます。
レベル2 : コードエクステンション
Cadd9→Am7→Fadd9→Gsus2
コードエクステンションとは、9度、11度、13度の音を含むコードのことです。ポップ・ミュージックでは「テンション」ではなく「エクステンション」が一般的に使われています。
最初のCadd9は、音の配置的にはCadd2のようですが、一般的にはadd9として呼ばれることが多いです。次にマイナー7thの音を加えたGコード。Fコードではもう一度add9を使って、最後のGコードでは3度を2度に変更したGsus2を使っています。
レベル3 : パッシングコード
C→G/B→Am→C/G→F→Fdim→G
パッシングコードは「経過和音」とも呼ばれ、コードが移動する時に別のコードを挟むことで、進行をよりスムーズにする役割を持つコードのことです。
例えば、CコードからAmコードに進む際に、間にG/Bコードを挟むことでより滑らかなコードチェンジが可能になります。「パッシング・ディミニッシュコード」が使われることも多く、最後のF→Fdim→Gの部分がそれにあたります。
レベル4 : セカンダリードミナント
C→E7→Am→C7→F→D7→G
セカンダリードミナントを簡単に説明すると「あるコードを一時的にトニック(主音)のように見立てて、そのコードに向かうドミナントコードを配置する」ことです。通常のドミナントコードは、キーに対して5度のコード(CメジャーキーならG7)になり、トニック(C)に向かって強い進行力を持っています。
セカンダリードミナントは、この強い進行力を持ったドミナントの力を借りて、ダイアトニックコードだけでは作れないより華やかなコード進行を作ることができます。
レベル5 : ツーファイブワン
C→Bm7→E7→Am7→Gm7→C7→FM7→Am7→D9→G7
ツーファイブワンは、文字通りⅡm7→Ⅴ7→Ⅰ(キーCの場合 : Dm7→G7→C)のようなコード進行のことを指し、先ほどのセカンダリードミナントの部分でも説明したように、Ⅴ7→Ⅰはドミナントモーションと呼ばれ、非常に強い解決感を持っています。
セカンダリードミナントと同じく「あるコードを一時的にトニック(主音)のように見立てて、そのコードに向かうツーファイブを配置する」ことができます。単調なコード進行に変化を加え、より複雑かつ音楽的な魅力を高めることができます。
まとめ
今回は、コード進行のアレンジ方法についてご紹介しました。基本となるトライアド(3和音)に加えて、コードエクステンションを加えて雰囲気を変えたり、パッシングコードを挟むことで、コード進行をスムーズに繋げることができます。
さらに、セカンダリードミナントやツーファイブワンは、ダイアトニックコードだけでは作れない、華やかで動きのあるコード進行を作り出すテクニックとして活用できます。
これらのテクニックを組み合わせ、転回形やリズム、ボイシングを工夫することで、さらに多彩な表現が可能になるので、是非コード進行アレンジに迷ったときは試してみてください。
以上、「【レベル別!】コード進行をもっと華やかにするアレンジテクニック5選」でした。