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ベースギター5つのミキシングテクニック【DTM】

2020年4月18日


ベースギター5つのミキシングテクニック【DTM】



ベースギターは多くの楽器の中でもミックス難易度の高い部類に入り、重要度も非常に高いです。

一般的なリスニング環境ではあまり認識されにくいポジションのベースギターですが、プロフェッショナルはベースギターの持つエネルギーとトラック全体に与える影響を十分理解していて、他の楽器よりも慎重に扱います。


今回はベースギターを上手くミキシングする為に重要な5つのテクニックについてお話します。


1. アレンジに気を付ける

ベースアレンジの画像


まずはベース自体のアレンジが音源全体に大きく影響するということです。

一般的なベースギターの場合、50~1kHzぐらいで広く鳴っていて、特に60~350Hzぐらいはベースにとって最もおいしい領域です。

ベースのポジション


これはベースはアレンジにおいて、ルート弾きが好まれる理由の一つでもあり、なるべくこの範囲を飛び出さないようにアレンジするでトラック全体に常にエネルギーを注ぎこむことができます。

ベースがハイフレットに飛ぶということは、ローエンドを空けてしまっている状態だということを理解した上で動きをつけましょう。


次に、ベースがしっかりとその役割を発揮する為には他の楽器のアレンジも非常に重要になります。
ミックス作業を始める前に各楽器のノートを確認して、60~350Hz周辺にベースとマスキングしてしまっているパーツがないかをまず確認します。

  • ギターの6弦ローフレット
  • ピアノの左手
  • シンセサイザーの低音


これらはバンドアンサンブルにおいてはマスキングを起こしやすいパーツです。
もしベースと干渉してしまっている場合は、アレンジを変更するか、EQを使いローカット処理を加えてベースの為にスペースを空ける必要があります。

ここでもう一つ重要なのが、キックドラムはあてはまらないということです。
キックドラムとベースはしっかりと共存させる必要があり、ミックスにおいてはもっとも重要なポイントです。



2. レコーディングに集中する

ベースの画像


ベースの最終的な音質クオリティはレコーディングの品質で8~9割決まります。
上手いベースプレイはどんな優秀なエンジニアよりも強力です。

ベーストーンに関しても、あとからミックスの段階でEQを使って変化させるよりも、アンプで作るベースキャラクターが大切です。

メタル、ブーミーベース、スラップ奏法を、ベースを強調したジャズなど、あらかじめそれらに見合った音作りをしてからレコーディングすることで、最終的な仕上がりは大きく変わります。


基礎をしっかり作り上げたうえでミキシングに移ると大幅に作業が楽になります


4. キックとベースの住み分け

ギターとベースの画像


ここからは少しテクニカルなお話になります。

1つ目のアレンジに関しての項目で「キックとベースは共存させる」といったことを覚えていますか?
ここで重要なのがローエンドをどちらの楽器に担当させるかということです。

キックとベースはほぼ同じ周波数帯域を持っており、それぞれをしっかり住み分けしてローエンドスペースを奪い合わないように処理する必要があります。

ローエンドミックスに重要なことはこちらの記事でも紹介しているので、合わせてご覧ください。


キックとベースどちらを優先すべきか?


ベースギターかキックどちらを優先するかどうかはジャンルによって変わります。

例えばHiphopやEDMのようなエレクトロミュージックの場合にはベースよりもキックが優先されることがほとんどで、キックがローエンド(35~100)のほとんどを占め、ベースはミックス内で少し高めのポジション(100~200Hz)になります。

サイドチェインによるダッキングというテクニックを使用して、キックが踏まれた瞬間にベースを引っ込めるというテクニックも存在します。
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ロック、パンク、メタルといったジャンルではその逆で、ローエンドをベースが担当し、キックはパンチとアタックを重視したハイミッドを強調したサウンドになりやすいです。

メタルコアで使用されるキックドラムではビーターアタックをバチバチと強調したサウンドが特徴です。


どちらを優先していいかわからない場合は、ジャンルごとにリファレンス(参照曲)を用意してスペクトラムアナライザーで見ることをオススメします。

EQでの住み分け

どちらを優先させるか決まったらEQを使って住み分けします。

色々なやり方がありますが例えばキックにローエンドをゆずる場合、ベースに対してハイパスフィルターやピーキングを使用します。

ベースのイコライジング
ベースギター


逆にベースのほうはローエンドを強調しつつ、ベースの為にスペースを空けます。

キックのイコライジング
キックドラム


ベースを優先させる場合も基本的な処理の仕方は同じですが、キックをハイパスフィルターで処理するとエネルギーの大部分を失ってしまうのであまりオススメしません。


3. コンプレッション

ベースのコンプレッション


低音楽器で重要なことの一つとしては「音量の均一化」です。

ベースギターは常に同じボリューム感でどっしりと支える必要があるので、トラック内で音量差があるとミックス全体がふらついてしまって不安定に聴こえます。

他の楽器よりも思い切って多めのゲインリダクションで、しっかりと圧縮しましょう。


ベースに対するコンプレッションのコツは、リリースタイムを長めに設定することです。
ベースは各ノートのサスティンが長くなる傾向にあるので、最後の音までしっかりとコンプで圧縮する必要があるからです。

最近のコンプレッサーにはオートリリース機能が搭載されているので利用しましょう。

ベースコンプレッションの一例

・Ratio > 5:1
・Attack > 5~20ms
・Release > 150~250ms
・Gain Reduction > 5~8dB


ライブでベースを使用する場合もコンプレッサーエフェクターは必須です。



5. サチュレーション

サチュレーションの画像


サチュレーションは「歪み」です。

ここで扱う歪みはオーバードライブのようなベースキャラクターを変えるほどの深い歪みではなく、耳ではわからないぐらいほんの少しの倍音を付加して、ベースを太くするといった意味合いがあります。


歪みを加えることのメリットは低音再生能力の低いスピーカやイヤホンでもベースを認識しやすくする効果があるということです。

ベースは低い周波数帯域に音の芯が存在します。
倍音を付加してローミッドやミドル部分の音をブーストすることで、安価なスピーカーでもベースの存在を際立たせることが可能になります。

フリーのプラグインだとklanghel「IVGI」という製品が高い評価を受けているので、個人的にもおすすめです。



まとめ


ここまでベースの5つのミキシングテクニックをご紹介してきました。

はじめにも言いましたが、ベースギターのミックス難易度は高いですが、じっくりと時間をかけて作業するだけの価値があります。


今回ご紹介した5つのテクニックを試して頂いて、少しでも音源クオリティ向上のお役に立てれば幸いです。


以上、ベースギターを上手くミキシングする5つのテクニック【DTM】でした。


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