惹きつけるベースラインを書く為の5つヒント
ベースラインはロック、エレクトロダンス、ヒップホップにおいて重要であり基本的なアレンジメント要素です。
コードに続くルート弾きで終わらせてしまい、退屈なローエンドにしてしまわない為に、ベースラインを書くヒントをいくつかご紹介します。
1. リズムを加える
コードのルート音を単純になぞる場合にも、リズムを加えます。
こういったシンプルな白玉のパターンの場合に、音符を追加してリズムを加えます。
ベースはリズム楽器だということを意識して、キックとのバランスをみてノートを配置しましょう。
特にアナログベースの場合には音の減衰が発生しやすいです。
少しの音符を加えるだけでもベース音の減衰をリロードできるので、トラックに対して常にエネルギーを供給し続けることができます。
2. ルート音以外のノートを書く
ベースがコードのルート音を担当するというのは非常に重要だということは覚えておいてください。
常にローエンドにエネルギーを送り続けることがベースの役割としてありますが、ルート音以外のノートを弾いてリスナーの意識をベースに集めることで、場合によっては効果的に働きます。
上手くやれば効果的ですが、ギターやキーボードのアレンジよりも慎重に行う必要があります。
コードトーンや5度の音、コードの後半に動かすなど、なるべくベース本来の役割を損なわないようにノートを追加しましょう。
3. オクターブジャンプ
オクターブジャンプはシンプルでありながら、リスナーの注意をひきつけるのに効果的です。
サブベースのようなかなり低い音域を扱っている場合によく使われるテクニックで、HiphopやTrapのようなベースミュージックでは頻繁に使われています。
「ルート音以外のノートを書く」よりもノートの配置を慎重に考える必要もなく、単純にルート音のオクターブ上にノートを配置するだけなので、初心者の方にもおすすめのベースアレンジです。
これに似た方法で、ルート音と同時に常にオクターブをうっすら流し続けてベース音を認知しやすくするというテクニックもサブベースではよく使われます。
4. ノートの長さ
他の楽器よりもベースにおいては持続音の長さが大事で、ノリやグルーヴといった要素に大きく影響します。
特にピアノロールで打ち込む場合に、無意識に次のノートまで繋げてしまっている方が多いと思います。
そこまで大きな問題ではないように思いますが、リスナーに休符をしっかりと意識させることができればトラックは一段階上のレベルに上がります。
ここまでくると他の楽器とのかねあいも大きく関係してくるので、さらにアレンジは難しくなってきます。
スネアのタイミングで休符を挿し込んだり、ギターがアクションを起こすときにはルートに戻ったりとベース単体ではなく、全体を考えてアレンジすることが重要です。
5. ADSRエンベロープ
ADSRエンベロープを使ったサウンドデザインがベースの感触やリズム感を変化させます。
エンベロープについては別記事でも解説しているので大まかに説明すると
・アタック > 音の立ち上がり
・ディケイ > サスティン音量になるまでの時間
・サスティン > 持続音量
・リリース > ノートの発声が終わった後の減衰時間
粒立ちのハッキリとしたサウンドや、逆にダイナミクスを無くしてどっしりと後ろに定位させたりと、より高度なベースアレンジが可能になります。
同じようなベースラインでも、エンベロープの違いでまったく異なったベースキャラクターが演出できるようになるので、さらにこだわりたい方はADSRの調節をしましょう。
以上、「惹きつけるベースラインを書く為の5つのヒント」でした。