路上ライブをやる時に気を付けるべき7つのこと
ミュージシャンにとって路上で音楽を演奏することは、多くの聴衆にアプローチする機会と、副業として収入を得るチャンスにもなります。
多くの人のが行き交う駅前のような場所で、最高の演奏を披露することができれば、たくさんのファンを獲得することもできます。とはいえ、演奏する場所や事前の準備を怠ると、思わぬトラブルに繋がることもあるので注意が必要です。
そこで今回は、これから路上ライブを計画している方にむけて、路上ライブをやる時に気を付けるべきことをいくつかご紹介します。
1. 適切な場所を探す
人通りが多く、通行の邪魔にならないようスペースの空いた場所を選ぶようにしましょう。
駅前、繁華街、公園など、たくさんの人が行き交う場所をチェックして、既に路上ライブを行っているミュージシャンがいれば、色々話を聞いてみるのもありです。
歩行者や周辺店舗の邪魔にならないように、他のパフォーマーと被らないよう、なるべく離れた場所を確保できると最適です。
2. 路上ライブの許可を取る
路上ライブを行う場合は、警察に出向いて「道路使用許可申請」の手続きを行い、路上ライブを実施する場所を管轄する警察署長の許可を得る必要があります。
道路はあくまで交通用の道なので、もしライブ行為が交通妨害になる可能性があると判断された場合、却下されることもあります。
道路使用許可申請に必要な項目は以下の通りです。
- 申請年月日
- 申請書の提出先
- 申請者
- 道路使用の目的
- 場所又は区間
- 期間
- 方法又は形態
- 添付書類
- 現場責任者(住所・氏名・電話番号)
申請手数料として¥2,100がかかりますが、許可を取っていればトラブルに巻き込まれた時に有利に働く可能性があるので、許可取りをしておくことを推奨します。
無許可でやるとどうなる?
無許可でのストリートライブの場合、当然ですが通報が入って止められてしまうことがほとんどです。
警察の方も通報が入ると止めに入らないといけないので、「もう二度としない」といった内容の誓約書にサインと撤去のお願いをされます。
ここで反抗的な態度を取るミュージシャンをよく見かけますが、余計なトラブルに発展しないように、もし注意された場合は素直に撤退するのがいいでしょう。
3. 周辺の店舗に確認を取る
許可を得ている場合でも、隣接する店舗などがある場合は一声かけておくのがいいでしょう。礼儀正しく、ライブパフォーマンスを行っても問題がないか確認します。
許可を取っているからと、周囲に配慮せず強気にライブを決行することでトラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。
もし嫌な顔をされた場合は、強行せず別の場所を探すのが賢明です。
4. 全員が応援してくれる訳ではない
許可を取って、周辺店舗に確認をとっていたとしても、通行人の中には路上ライブを不快に思う人も少なくありません。
何も言わずに通報されるケースはまだいい方で、中には怒鳴られたり、罵声を浴びせられたり、物販や機材を蹴飛ばされたといったケースもあります。
文句をいわれたり、怖い人に絡まれるのはストリートライブでは付き物です。実際に街中で演奏する時にはみんなが応援してくれている訳ではないということを理解してストリートライブを行いましょう。
5. 音量に注意する
アンプを使ってライブをする場合は、最適な音量感を見つけるのが非常に重要になります。
ボリュームが大きすぎると目の前を通る人にとっては不快に感じますし、小さすぎても行き交う人に音楽が届かないことになるので、場所に合ったベストな音量感を探す必要があります。
最適な音量感を見つけるにはある程度の経験が必要になりますが、場所の雰囲気や交通量を考えて、実際に音量調節するときにはアンプスピーカーの前に行って音量調節しましょう。
6. 投げ銭入れを用意する
ストリートパフォーマンスで生計を立てようと考えている場合は、わかりやすい投げ銭入れを用意することは最も重要な要素の一つとなります。
最近ではライブ配信アプリのおかげで「投げ銭」をすることに抵抗が無くなってきた人が多くなってきたように思うので、しっかりと良いパフォーマンスに対する「受け皿」を用意しておきましょう。
ギターケースを広げているだけだと、そこに投げ銭していいのかどうか聴衆はわかりません。分かりやすい「投げ銭」と書いたボックスを用意するか、立て看板を置いておくのもありです。
あらかじめいくらかお札と硬貨を入れておくことで「他にも投げ銭している人がいるんだ。」という心理が働くので、投げ銭のハードルを下げることができるのでおすすめです。
7. アドリブ力を鍛えておく
路上ライブをしていると、いきなり曲のリクエストを受ける場合があります。
「できない」と冷たく断ることは避けたいので、すぐに曲のコードを確認できるようにタブレットやスマホを用意しておきましょう。どうしても演奏できない場合でも、ユーモアのある返答で場をしらけさせないアドリブ力が試されます。
常に流行の人気楽曲をチェックしたり、即興のジャムセッションを練習しておくと急なリクエストにも対応できるようになります。
まとめ
路上ライブをやる時に気を付けるべき7つのことについて解説しました。
- 適切な場所を探す
- 路上ライブの許可を取る
- 周辺の店舗に確認を取る
- 全員が応援してくれる訳ではない
- 音量に注意する
- 投げ銭入れを用意する
- アドリブ力を鍛えておく
許可取りからトラブルの対応まで、路上でライブ演奏すには大変なことばかりにみえますが、それを上回る素晴らしい出会いや、感動があるのも確かです。
演奏が終わったら、音楽を聴いてくれた観客に感謝して、立ち止まって時間を割いてくれたことに感謝していることを伝えましょう。
公共の場を借りていることを忘れず、常に周辺に配慮しながら最高のストリートライブを行いましょう。
以上、「路上ライブをやる時に気を付けるべき7つのこと」でした。