BeatStarsとは?海外最大手ビート販売サイト
BeatStarsを皆さんご存じでしょうか?
Hiphop好きやラッパーの方達ならもちろん知っている、現在海外最大手のビート販売サイトです。
プロデューサーとアーティストが一緒にスタジオに入ることなく、簡易的な売買のみでリンクできるデジタルマーケットプレイスです。
売り切りも可能ですが、基本的には非独占的な販売が可能なので、自分の作った楽曲が資産となり、収益を生み続けてくれる仕組みです。
トップチャートの楽曲にも利用されている
2019年世界No.1ヒットを飛ばした「Lil Nas X - Old Town Road」もBeatStarsから生まれた楽曲だと聞くと驚く方も多いのではないでしょうか?
個人のビートメイカーがネットで販売していたトラックが一流アーティストに見つかり5億回を超えるメガヒットを叩き出しました。
Bryson Tiller - Don't(YouTube再生回数3億超え)も200ドルで買い取ったビートで制作されたという話は有名です。
その他にも多くの楽曲に利用されており、最近だと国内でもTypeBeatで見つけ出し、海外プロデューサーからビートリースして楽曲制作しているラッパーやシンガーも出てきました。
以前はアーティストがレコーディングスタジオで長時間を過ごし、レコーディングプロデューサーと仕事をするために多額の費用を費やしていましたが、そういった時代は終わったと言えるでしょう。
BeatStarsを利用すればプロデューサーとアーティストが一度も顔を合わせることなく、ネット上のやりとりのみで楽曲制作が完結するので、現在の社会情勢もあり、さらに加速している新しい音楽モデルです。
デジタル音楽市場にマッチしている
BeatStarsの出現でビートメーカーは業界とのつながりやアーティストに作品を提出するのを待つ必要がなくなりました。
ライセンス関係も買い手が選択する仕組みになっているので、その辺りのわずらわしさが無くなり非常にスピーディーなやり取りが可能です。
Russから学ぶ現代の音楽成功術とは?の記事でも言ったように、各種SNS、SoundCloud、YouTube、Spotifyといった音楽の主戦場のデジタルアルゴリズムとも非常に相性がよく、短いスパンでの定期的なリリースを望むアーティストにとっては最適です。
非独占的ライセンス
BeatStarsの最も大きな特徴として「非独占的」な販売が可能となります。
つまり、1曲を複数人のアーティストに販売することができるのです。
これはクリエイターにとっては非常に大きなことで、BeatStarsの報告によれば月収600万のビートメイカーも存在するようです。
アーティストが非独占的ライセンスに同意して署名する限り、同じビートを何度も販売し続けることができます。
ちなみに独占的ライセンスやYouTube動画のBGMとしてのライセンスなど、いくつかの異なるライセンスも提供されているので、必要に応じて最適なライセンスを選択することもできます。
BeatStarsを使ったマーケティングとプロモーション
ただ自作曲をアップロードしているだけでは、恐らく誰の目にも触れないのはSoundCloudと同じです。
気に入ったプロデューサーや系統の似ているプロデューサーと積極的にコミュニケーションを取り、必要ならばコラボレーションの依頼等をしてもいいです。
BeatStarsにはそういった機能も備わっています。
アーティストとコラボ
ビートのリーチとプロデューサーとしての認知度を広げる為にはコラボレーション機能を使うことです。
YouTuberと同じようにクリエイター同士のコラボは非常に大きな効果を生み、特に自分と同じようなリスナーを抱えていそうなアーティストとのコラボは強力です。
BeatStarsのコラボ機能により、複数のアーティスト、プロデューサー、ライターが音楽の収益分配を自動的に分割できます。
音楽の共同制作者は、音楽をBeatStarsにアップロードし、共同編集者を割り当て、分割率を設定すれば自動的に収益が分配される仕組みです。
SNSで共有する
自身のSNSでBeatStarsのショップを共有することができます。
様々なソーシャルネットワーク上であなたのトラックとプロフィールを共有することで、多くの見込み顧客にもリーチすることができます。
特にまだ日本では認知が低いサービスなので、SNSやYouTubeを活用することは必須です。
自分でWebサイトを持っている場合は、BeatStarsプレーヤーを埋め込んで、トラックをストリーミングしてオンラインで販売することもできます。
ちなみにこのブログでもプレイヤーを埋め込んでいるので、気になる方はこのまま下にスクロールしていけばビート販売のウィジェットがあるのでチェックしてみてください(ここではAirBitを使用しています。)
広告を利用する
広告費を支払ってリーチ数を獲得することができます。
Googleのインフィード広告のようにフィード内やトップチャートのサイドにあなたの音楽を宣伝するためのスペースを確保します。
単一のトラックまたはアルバムを宣伝するかどうかを選ぶことができ、サイト内の表示する場所も指定することができます。
広告費以上にリターンを見込めるのなら、出稿を検討してみてもいいかもしれません。
BeatsStarsを使いこなす
BeatStarsで上位を獲得しているプロデューサーは高品質の作品をアップロードしています。
BeatsStarsに限りませんが、音源のクオリティは大きな判断基準となるので、高品質のミキシングやマスタリング技術も必要になります。
ミキシング能力に自信がない場合、BeatStarsは有料のミキシングサービスも提供しているので検討してみてはいかがでしょうか?
ビート制作に関しても、自分が作りたい音楽よりもラッパーやシンガーが求めている音楽を制作できるかが大切です。
ビートリースは大きな音楽ビジネスです。
もし音楽とビジネスを掛け合わせるのは良くないと思われる方は、BeatStarsではなくApple MusicやSpotifyでリリースすることをオススメします。
しっかりと顧客のニーズを追えるプロデューサーのみが成功できる世界でもあります。
まとめ
海外のビート販売サイトであるBeatStarsについてお話しました。
BeatStars内でも一般的なWebマーケティングと同じように楽曲に一貫性を持たすことや、ビートに対するキーワードやタグの設定は重要です。
日本ではまだ新しく感じるBeatStarsですが、既にレッドオーシャンと化しており、すべてを最適化して定期的にビートをアップしていても正直かなり厳しい世界ではあります。
定期的に継続して楽曲をリリース続ける根気がないと厳しいですが、SoundCloudやYouTubeと同じように、はじめはコアな音楽ファンが集まるサイトにリリースするぐらいの感覚で続けてみるのもいいかもしれません。
以上、「BeatStarsとは?海外最大手ビート販売サイト」でした。