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ミュージシャンが耳を守るためにやるべき5つのこと

ミュージシャンが耳を守るためにやるべき5つのこと

ミュージシャンや音楽クリエイターにとって最も大切にするべき「聴覚」ですが、活動上どうしても耳の健康に害を及ぼす状況に身を置くことがよくあります。

例えば、仕事上ライブハウスやナイトクラブのような爆音空間に長時間居続けなければいけなかったり、音楽制作の為にスタジオで何時間も作業したりと、耳を酷使することが多いです。

一般的に聴覚は加齢や大音量による負担とともに悪化していく一方で、聴力自体の回復は難しいと言われています。つまり若いうちから聴覚を保護し、ダメージを少なくすることが将来的な耳の健康に繋がります。

そこで今回はミュージシャンや音楽クリエイターが聴覚保護のためにやっておくべきことを5つご紹介します。

聴覚テスト

聴覚テスト

普段生活していて、自分の聴力が低下していることには意外と気付けないものです。 現在の聴力を知りたい方は一度パナソニックが行っている聴覚テストを受けてみてください。

僕は10代の頃からまったく聴覚保護することなく、大音量で音楽を聴いたり、ライブハウスのような空間に長時間いることが多かったので、実年齢よりも2ランク下の結果になってしまっていました。

まずは自分の聴覚の状態を把握して、音楽人としての寿命を延ばす為にも、早いうちからしっかり耳のケアするように心がけておきましょう。

1. 耳栓を携帯する

耳栓

ミュージシャンの方はスタジオ練習やライブハウスでは耳栓を着用することをお勧めします。

大音量のスピーカーシステムは鼓膜に深刻なダメージを与える可能性が最も高いので、そういった環境では常に耳栓を携帯しておき、いつでも装着できるようにしておきましょう。

大音量のコンサート会場では105〜110dBのレベルに達する可能性があります。これは、わずか5分間聴いているだけで聴覚障害を引き起こす可能性があるレベルです。

定期的にコンサートのような騒々しい環境にいる場合は、カスタム成形された耳栓に投資する価値があります。 優れたカスタム耳栓を使用することで、音質はそのままで音量だけを下げてくれるように設計されており、耳を保護しつつ、いつもと同じ音で音楽を楽しむことができます。

最近だと、騒音レベル(dB)に合わせてシャットアウト量をコントロールすることが可能な、テクノロジーイヤープラグも販売されています。


2. 60%以下の音量で60分で休憩

耳に優しいリスニング環境として、音量がデバイスの60%を超えないようにし、60分に1回は必ず休憩をとるようにします。

世界保健機関は、世界中の10億人の若者が、想定よりも大きな音量によるリスニングにより難聴のリスクにさらされている可能性があると警告しています。

スマホのような小さなオーディオデバイスからでも、大きな音を出すことができる為、中高所得国の12〜35歳の人々のほぼ半数が、個人用オーディオデバイスからの危険レベルの音量にさらされていると言われています。

気付かないうちに音量を上げてしまわないように、必ずデバイス内で「最大音量の制限」設定を行いましょう。

今となっては、若いうちからこのルールに従っておけばよかったと思いますが、好きな音楽を聴くときは周りの音が聴こえなくなるほどボリュームを上げてしまい、耳に大きなダメージを与え続けていたんだと思います。


3. 耳の疲労に気付く

音楽制作

もちろん、耳も使い続けると疲れることがありますが、 体の他の部分と比べると耳は疲労に気付きにくい部位です。休むことなく使い続けると疲れが溜まり、耳にリミッターがかかることで音を正しく認知することが難しくなってしまいます。

DTM等を使用して音楽制作をしているとき、長時間のミックス作業を終えて、最高のバランスに仕上がったと思い、次の日に確認してみると思ったよりも高音がきつかったり、低音が出過ぎていた、というのはほとんどの方が経験していることかと思います。


耳が疲れていると、音質バランスについて客観的な判断を下す能力が低下してしまうので、音楽を作る時には定期的な休息が必要になります。

最終的な確認をする前に、デスクから立ち上がって歩き回ったり、散歩に出かけたり、別の何かに集中できる環境を作ることは重要です。

これにより、聴覚の健康を保護すること以外にも、健康、気分、モチベーションにプラスの効果をもたらしてくれます。

4. 低い音量レベルで作業する

ミキサー

制作作業をするときには、スピーカーやヘッドホンの音量をできるだけ下げて作業することをおすすめします。これにより耳を保護するだけではなく、トラック全体のミックス品質を改善するのにも役立ちます。

小さな音量でもトラックが素晴らしく聴こえる場合は、正しくミキシングされているということになり、大音量で再生するとサウンドがさらに良くなります。

85dBでミックスをモニタリングすることは、「バランス」と「パワー」の最適な数値として認められていますが、自宅スタジオのような環境でこの数値に固執する必要はありません。

実際、長期間リスニングの危険性を認識している多くのエンジニアは、モニターシステムの音量を通常よりも低く調整していることがほとんどです。

5. SPLメーターアプリを使用する

SPLメーター

適切な音量レベルで音楽制作に取り組むことの重要性をお話しましたが、実際に作業中の部屋の音量レベルがどれほど大きいかを知らなければ意味がありません。

部屋の音圧レベルを測定することにより、環境が実際にどれほどノイズが多いかを把握して、耳に悪影響のないレベルにまで下げることができるようになります。

一昔前までは専用の測定器が必要でしたが、今ではスマートフォンとSPLメーターアプリがあれば簡単に測定することができます。

まとめ

ミュージシャンや音楽クリエイターにとって聴力が低下することは死活問題になってしまいます。

将来的にも仕事に影響が出ないように、耳栓を手に入れて、ライブに行くときは必ず所持するようにし、制作作業するときにはなるべく小さい音量で定期的に休憩をはさむようにしましょう。

耳の健康維持のためには、出来るだけ早い段階からケアしておくことが重要です

以上、「ミュージシャンが耳を守るためにやるべき5つのこと」でした。


音楽制作に必要な7つのステップ

イヤホンやヘッドホンのエージング効果とやり方について


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