EDMでよく使われているコード進行5選
コード進行は楽曲の進行に合わせて配置された和音のことで、適当にコードが並べられている訳ではなく、音楽ルールに従って配置されています。
特に海外のエレクトロ系のコード進行は、同じコード進行をループさせるという特徴があります。
邦楽だとAメロ、Bメロ、サビ、Cメロで違うコード進行が使われるのが一般的ですが、洋楽は一つのコードグループをループさせて使うことが非常に多いので、シンプルかつキャッチーな印象です。
今回はEDMでよく使われているコード進行を5つご紹介します。
1. Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ
・Cメジャーダイアトニックの場合
Am→F→C→G
感動系のコード進行で、メロディックでエモーショナルなイメージの楽曲によく使われています。
有名所だとMartin GarrixやAlan Walkerも使用しています。
2. Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ
・Cメジャーダイアトニックの場合
Am→F→G→C
一つ目のコード進行のドミナントとトニックを入れ替えたバージョンです。
GをG7にして終止感を強めるのがセオリーではありましたが、エレクトロ系だとドミナントモーションを使わずにそのままトニックに進むパターンが多いです。
Calvin HarrisとRihannaの「This Is What You Came For」でこの進行が使われています。
3. Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅳ
・Cメジャーダイアトニックの場合
C→G→Am→F
コード進行の王道パターン5選【派生コードも紹介】でも紹介した、世界的な名曲に使われていることが多いこのコード進行。別名「感動コード」と呼ばれています。
ビートルズの「Let It Be」、アナ雪の「Let It Go」
日本だとスピッツの「チェリー」もこのコード進行です。
EDM界隈だとクラブで流れない日はないほどの定番曲「We Found Love」もこのコード進行です。
4. Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅰ
・Cメジャーダイアトニックの場合
F→G→Am→C
切ない感じが漂うコード進行。
ループさせる場合は「F→G→Am→C→F→G→Am→Am」とするほうが自然です。
サブドミナント→ドミナント→トニックのケーデンスの流れに、Amを代理コードとして挟んでいる形。
理論的には代理和音から本来の和音に進行してはいけないとされており、禁則進行といわれていますが、実際にはよく使用されています。
Kygoのようなトロピカルハウス系でよく使われているコード進行です。
5. Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm
・Cメジャーダイアトニックの場合
F→G→Em→Am
通称「王道進行」と呼ばれるコード進行で、日本の90年代のJ-POP全盛期に多用された進行です。
実際にはFM7→G7→Em7→Amという形で使われており、とりあえず歌モノのサビに使えば売れるとまで言われた進行。
海外よりもアニソンやボカロ等の邦楽エレクトロ系ミュージックでよく使用されている印象です。
まとめ
EDMでよく使われているコード進行を5つ紹介しました。
- Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ
- Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ
- Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅳ
- Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅰ
- Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm
Big Room、Progressive Houseのような歌モノ系のEDMだとこれらがよく使われている印象です。
EDMの中でもジャンルによってさらに派生した形や、省略した形が使われていますが、認知度の高い有名曲は王道的なコード進行が頻繁に使われています。
以上、EDMでよく使われているコード進行 5選でした。
YouTubeでも詳しく解説しています。