「音楽」の未来は?
音楽といわれるとリスニング「聴く」をイメージするかと思いますが、今回はスマホやITの進化によって、音楽の持つ多様性が広く一般化されたこと。
「演奏」「創る」がより身近になり、ほかにも個人レベルの宣伝やブランディングにも多く利用されているという点についてお話していきます。
需要はこれからどんどん増えていきます。
個人が発信力を持つ現在、インフルエンサーやアーティストにおいて、いかに自身のコンテンツのPV(閲覧数)を稼ぐかが重要になります。
その手法としてSEOを利用したブログ発信やSNS、YouTubeを利用した動画や音声コンテンツが主流ですが、有名人のように知名度が高くないとなかなかPVを稼ぐことは難しいです。
そこで重要になってくるのが「音楽コンテンツ」の持つエンターテイメント性の高さと、ストック性の高さです。
エンターテイメント性の高さ
エンターテインメント (entertainment) は、人々を楽しませる娯楽を指す。 楽しみ、気分転換、気晴らし、遊び、息抜き、レジャーなどが類語とされる。 類義語のアミューズメント (amusement) も、アミューズメント施設など娯楽要素を表す。
https://ja.m.wikipedia.org › wiki
と定義されています。
人々を楽しませる娯楽という点において、音楽はいつの時代も日常に深く根付いており、生活を豊かにしてくれています。
カフェやテレビCM、映画やゲームといった他の娯楽でも必ず音楽が利用され、YouTubeにおいても、「YouTube動画再生数ランキングトップ10」のうち、8つは音楽コンテンツです。
娯楽やビジネスにおいて音楽コンテンツは欠かせない存在であり、広く利用され続けています。
音楽コンテンツの一般化
上記のようなことはこれまでは企業やトップクリエイター間での出来事だったのですが、音楽コンテンツの作り手と利用者が個人レベルにまで広く浸透し、1曲単位の音楽価値というものがどんどん低くなっています。
NCSのような著作権フリーの音源やType Beat、Beat Lease文化の発展で、無料や低価格でプロクオリティの音楽を利用するということが当たり前になり、わざわざ高いお金を払って作家や音楽クリエイターに発注するということも無くなります。
このことは個人利用が前提のクリエイターにとってはとても嬉しいことです。
ストック性とリピート率の高さ
フリーランスやインフルエンサーにとって自身のコンテンツをいかに閲覧してもらうかが重要です。
動画や映画、ブログや本などの一般的なコンテンツは1〜2回観ると満足し、リピートする場合も期間が開きます。
そういった点では音楽のストック性とリピート率の高さは他のエンターテイメントと比べて桁違いです。
20年前の楽曲ですら街中で当たり前のように流れていたり、テレビや広告のメディアで頻繁に使われています。
音楽はリピートされる
キンコン西野さんやトップユーチューバーであるHIKAKINやヒカル等の人気YouTuberは音楽発信を積極的に取り入れています。
例えば、キンコン西野さんの「満願寺個展」の動画
こちらの動画はキンコン西野さんの個展のダイジェスト映像なのですが、音楽を有効的に取り入れています。
映像も素晴らしいのですが、音楽が世界観をより一層引き立てていて、つい何回も観てしまいます。
ヒカキン & セイキンが先日新曲「夢」という楽曲をリリースしましたが、こちらは公開から1日で約1000万回再生されています。
ここまでくると、もはや驚異的ですね。
これも同じ人が何回も視聴した結果の数字だと予測できます。
コンテンツに音楽を取り入れると伸びる
中層、下層のクリエイターで音楽を有効的に取り入れているクリエイターはまだまだ少なく感じます。
具体的には、コンテンツのオープニングやエンディングに印象的なBGMを差し込んだり、トークだけのものに効果的なBGMを差し込んだりするだけで、コンテンツの質とリピート率はあがります。
Googleのクリエイターアカデミーでもコンテンツへの音楽利用は推奨されていて、エネルギーをコンテンツに加えることができ、コンテンツの世界に没入させてくれる役割があると言われています。
リスニング以外の需要
リスニング音楽のようなアーティスト付属のブランド価値の高い音楽よりも、BGMやType Beatのように簡単に入手でき、クリエイターにとって利便性の高いFast Music的音楽が多く求められています。
国内では権利の問題や、ネット上での個人金銭のやり取りのハードルがまだまだ高いですが、海外ではBeatStarsやAirbitsのような気軽に音楽をレンタルできるサービスも多く出てきています。
ビート販売サイト「Airbit」でのビートの購入方法
日本でもクリエイター向けに音楽やBGMを低価格で購入したりレンタルができるサイトが現れるのもそう遠くないかもしれませんね。
実際にAirbitsを利用した販売ページです。
国内の認知度は今のところほぼ皆無といっても間違いないサービスですが、海外のHip-hop圏の国では既に飽和状態のビジネスモデルです。
現状は主にトラックメイカーと歌い手をダイレクトで繋ぐモデルですが、他にも音楽が欲しい映像クリエイターとダイレクトでやりとりしたり、CDやSpotify等のサブスクリプションサービスを経由せずに直接アーティストを支援できたりと、やり方次第で色々と応用が利くサービスだと考えています。
まとめ
少し過去を見ると、CD時代の終盤にコンテンツやパッケージが売れなくなり、課金を得やすいアイドルビジネスで音楽業界は支えられてきました。
現在は有名アーティストもサブスクリプション移行が始まったことから、国内でもファンの一極集中から分散型に変わってきたように思います。
2020年、5Gも始まり、これから国内でも色んな音楽サービスが登場することが予想されます。
ファンベースに戻るのか、多様化が広まるのかは分かりませんが、これからの動向が楽しみです。