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GUITAR BAND

ギターの抜ける音作りについて

2019年12月18日

マーシャルアンプの画像

ギターの抜ける音作りについて

バンドアンサンブルにおいて、他の楽器に被って自分のギターの音が聞こえづらかったり、かといってボリュームを上げボーカルに「歌いづらい…」と言われて困っていませんか?

・自分のギターの音が聴こえない。

・ボリュームをあげても低音がごわついたり、ハイが耳に突き刺さる感じがする。


・ボーカルにギターがうるさくて自分の声が聞こえないと言われる。


こういった悩みを抱えるギタリストの方に向けて、ギターの抜ける音作りについて解説していきます。

そもそも抜ける音とはどういう音なのか?

そもそも抜ける音とはどういう音なのか?の画像

しっかりと楽器間の棲み分けがされていて、バンドアンサンブルにおいてギターが埋もれずにハッキリ分離されて聴こえている状態のことです。

ただボリュームが大きくてギターの音がよく聴こえている状態は「抜けがいい」とは少し違うので、楽器同士の住み分けを意識して、音量を上げなくてもスッキリとしたサウンドを目指しましょう。

すべてにおいて「抜け」を意識しているギタリストの方が多いように思いますが、一概に抜けてれば良いという訳ではありません。

伴奏と(バッキング)は補助的に演奏すること。

伴奏、いわゆるバッキングギターの場合は名前の通り「バッキング(Backing)」なので後ろに引っ込んでいないといけません。

伴奏ポジションのコード弾きをしているのに抜けすぎていませんか?

イコライジング補正されていないバッキングギターが前に出ている状態というのは「100Hz〜6kHz」のボーカルや他の楽器にとって一番おいしい周波数帯域を占領している状態なので、インストバンドやプログレ系の演奏をフィーチャーするバンドじゃない限りは、やはりボーカルに譲ったほうが良い結果が得られやすいです。


ギターとボーカルの音被りを回避する方法として一番有効なのが「ドンシャリ」サウンドです。
よく耳にするので知っている方も多いとは思いますが、ギターのミドルをカットしてローとハイを強調するサウンドで、ボーカルの周波数帯域を避けた音が簡単に作れます。

スペクトラムアナライザの画像

あえてギターの低音部分をベースとマスキング状態にしてバックに馴染ませるというのも有効です。(最近では80~180Hzあたりからハイパスをかけて分離させるのが主流です。)

ギターとベースの交わる場所の画像


ギターの抜けポイントとは?

ギターの抜けが必要な場面は、やはりギターソロ印象的なリードフレーズを弾く場合です。

具体的な方法なのですが、単純にボリュームを上げるのも有効ですが、「800Hz〜4kHz」をブーストするだけで一気に前面に張り付いたような抜けの良いサウンドになります。

等ラウドネス曲線の画像
人間の耳が「同じ音量感」と認識できる周波数ごとの音圧です。


上の図のように、人間の耳は2.5kHzの音を一番認識しやすい構造になっているので、この周辺を突いてやるだけでギターの存在感がでます。

※この辺りの周波数は他の楽器にとっても「おいしい周波数」なので慎重に音作りしましょう。


「なんだか他の楽器との音被りとか、ボーカルの邪魔とか。。。ギターの居場所が無い…」といったことになりますが、ギターが独占できる周波数帯域も存在します。

ギターの独占周波数

楽器編成やジャンルによっても変わってくるので一概には言えませんが

・300Hz~600Hz
・2kHz~6kHz

ギターのおいしい周波数の画像

範囲としてはかなり限定されますが、この辺りをブーストしても割と他の楽器との干渉も最低限に防げて、ギターが独占できる範囲として有効です。

逆に200Hz周辺と1kHz周辺は色んな楽器がひしめき合っているので、注意しましょう。

猿バンドの画像


全員がこのことを理解して、譲り合えばミックスとしてはかなりスッキリと分離感のあるアンサンブルになります。

自分の音だけに焦点をあてすぎて「モンキーアンサンブル」にならないように気を付けましょう。

細かいイコライジングが必要

アンプ つまみ

抜けさせたり引っ込めたりと、一つ上のバンドアンサンブルを目指すには、やはり周波数ごとの細かいイコライジングサウンドの切り替えは必須です。

ボーカルの周波数帯域だけをピンポイントで削ることができれば、先述の「ドンシャリ」サウンドよりも有効的なのは間違いないです。

一般的なアンプのつまみは「BASS, MIDDLE, TREBLE」しかついていないことが多く、これではピンポイントでカットしたり、ブーストしたりでないので高品質な「グラフィックEQ」か「パラメトリックEQ」があれば強いです。


こちらは31バンド 2ch式のグライコです。

200Hz以下のフィルターカットや細かいブーストやカットも可能です。


実際ライブで使うとなると、ラックタイプなので持ち運びや価格も気になってくるとは思うので、ギター初心者やそこまで頻繁にライブしないよという方は、コンパクトなペダルタイプのグライコもあるのでこちらをおすすめします。


こちらは10バンドしかないので少し物足りない感じはありますが、アンプのつまみと合わせて調整すればなんとかなります。

周波数帯域の確認方法

周波数確認には「スペクトラムアナライザー」を使用します。今はスマホアプリで無料ダウンロードできるのでApp Storeで検索してみてください。

筆者はこちらの「Audio Spectrum Analyzer dB RTA」というアプリを使っています。

たまに有料版アップデートはいかがですか?という広告が入りますが、基本的に無料で使えます。

スマホ用のスペクトラムアナライザの画像

これでボーカルの周波数帯域を測定して、その部分をピンポイントでイコライジングする形です。

まとめ

ギター単体の音抜けよりも

・サウンド全体の中から、どの音を前面に出したいか。
・ギターが抜けたほうがいいポイントはどこか。


これらを考えて音作りすると、良い音に一歩近づきます。

以上、ギターの抜ける音作りについてでした。


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