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【初心者向け】現代的なメタルギターの音作りのやり方

【初心者向け】現代的なメタルギターの音作りのやり方

重厚で攻撃的なメタルサウンドに憧れてギターを始めたものの、「どうすればあの先進的なモダンサウンドが出せるんだろう?」「音を歪ませても、何か迫力に欠ける…」といった壁にぶつかっていませんか?

「高価な機材がないと無理なのかな…」と感じてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。いくつかのポイントを押さえるだけで、誰でも現代的なメタルサウンドに近づけることができます。

そこで今回は、ギター初心者の方でも、簡単にヘヴィでカッコいいメタルギターのサウンドメイクができる方法についてご紹介します。

その1 ドロップチューニング

現代のメタルサウンドを語る上で欠かせないのが、ドロップチューニングです。これは、特定の弦の音程を標準よりも低く設定するチューニング方法で、特に一番低い弦(6弦)を1音下げる「ドロップD」が有名です。

チューニングを下げることで、より重く、地を這うようなヘヴィなリフを演奏することが可能になります。Djent(ジェント)やメタルコアといったジャンルでは、さらに音程を下げたドロップCやドロップAなども多用されます。

低音弦の張力が緩くなるため、太いゲージの弦に交換したり、ギターのネック調整(セットアップ)が必要になる場合がありますが、まずはドロップDから試してみるだけでも、サウンドの重心がグッと下がり、モダンなメタル感が得られるはずです。

その2 アンプシミュレーター

近年、モダンなメタルサウンドを作る上で、実物の大型アンプに匹敵するほど重要になっているのが、アンプシミュレーターの存在です。実機のギターアンプのサウンドを、デジタルソフトウェアやペダル型のエフェクターで再現する技術のことを指します。

特に現代的なメタルで定番とされるシミュレーターとして、Neural DSPのArchetypeやLine 6のHelixなどがあり、様々な種類の名機アンプのサウンドを、簡単に手に入れることができます。

通常は、アンプヘッドだけでなく、音の出口となるキャビネットやマイクの種類、さらには空間系エフェクトまでをシミュレートできる製品も多く、サウンドメイクの幅が大きく広がります。

その3 ハイゲインアンプをローゲイン設定で

メタルサウンドというと、アンプのゲイン(歪み)を上げた「ハイゲインサウンド」を想像するかもしれません。しかし、現代のメタルサウンドの秘訣は、ハイゲインアンプをあえてローゲイン気味に設定する点にあります。

ゲインを上げすぎると、音が飽和してしまい、一音一音の輪郭がぼやけて「抜け感」が悪くなってしまいます。これでは、刻むようなリフや速いフレーズを弾いたときに、何をやっているのか分かりにくくなってしまいます。

ハイゲインアンプでローゲインというのは矛盾を感じるようですが、試しにゲインを少し下げてみてください。すると、ピッキングのアタック感が際立ち、音の分離が良くなるのが分かるはずです。少し物足りなく感じるかもしれませんが、後述するテクニックと組み合わせることで、クリアでありながら十分にヘヴィなサウンドを構築できます。

その4 不要な低音のカット

「重いサウンドにしたいのに低音をカットするの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、これも非常に重要なポイントです。特にドロップチューニングを使用した場合、すぐに低音域が膨れ上がってしまいます。

不要な低音域が残ったままだと、サウンド全体をこもらせ、不明瞭にする原因となります。特に、ドラムのキックやベースの音と干渉し、バンドアンサンブルの中で抜けてこないサウンドになってしまいます。

アンプのイコライザーでBASSのつまみを少し下げてみたり、イコライザー系のエフェクターを使って100Hz以下の帯域をカットしてみましょう。これにより、低音域がすっきりと整理され、ギターリフの輪郭がより明確になり、タイトで攻撃的なサウンドに変化します。

その5 マイナースケール

メタルサウンドの持つダークでシリアスな雰囲気は、マイナースケール(短音階)によって生み出されます。特に、ナチュラルマイナースケールやハーモニックマイナースケールは、メタルのギターリフやソロで頻繁に使用されます。

マイナースケールは、メジャースケール(長音階)の持つ明るい響きとは対照的に、悲壮感や緊張感を演出するのに適しています。どのフレットを押さえればいいか分からなくなったら、まずはマイナースケールのポジションを一つ覚えて、その中の音だけを使ってリフを作ってみましょう。

キーに合わせてマイナースケールを使いこなすことで、ただヘヴィなだけでなく、聴く人の感情に訴えかけるような、より音楽的なフレーズを生み出すことができます。

その6 ブリッジミュート

ブリッジミュートは、メタルギターにおける最も重要なテクニックの一つです。右手の側面(手刀)を、ギターのブリッジサドル部分に軽く触れながらピッキングすることで、「ズンズン」という歯切れの良いパーカッシブなサウンドを生み出します。

このテクニックをリフに組み込むことで、リズムが強調され、強力なグルーヴが生まれます。特に、ローゲインに設定したアンプと組み合わせることで、ブリッジミュートで刻む音と、ミュートしない開放弦の音とのコントラストが際立ち、非常にダイナミックなリフを構築できます。

右手を置く位置や圧力の加減によって、音の詰まり具合やサステインが変化します。タイトでマシンガンのような刻みリフを目指すなら、ブリッジミュートをマスターすることは必須と言えるでしょう。

まとめ

現代的なメタルギターの音作りのやり方についてご紹介しました。

  1. ドロップチューニング
  2. アンプシミュレーター
  3. ハイゲインアンプをローゲイン設定で
  4. 不要な低音のカット
  5. マイナースケール
  6. ブリッジミュート

これらのコツは、それぞれが独立しているわけではなく、互いに深く関連しています。例えば、ドロップチューニングで下げた低音を、ブリッジミュートでタイトに刻み、EQで不要な帯域をカットし、ローゲインのアンプで音の芯を出す、といった具合です。

いきなり全てを完璧にこなすのは難しいかもしれませんが、一つずつ試していくだけでも、あなたのギターサウンドは確実にモダンなメタルサウンドに近づいていくはずなので、ぜひ実践してみてください。

以上、「現代的なメタルギターの音作りのやり方」でした。


重厚なメタルギターサウンドの基礎知識とアンプのセッティングについて

メタル入門者がまず覚えるべき10のギターテクニック

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