Line 6 Helix 最新アップデート情報【バージョンver2.91】
Line 6 Helixシリーズの最新ファームウェアアップデートver2.91がリリースされました。
今まで以上に便利な機能が多く追加されていて、Helixユーザーとしては嬉しい限りです。
対象となる製品は
- Helix Floor
- Helix Rack
- Helix LT
- HX Effects
- HX Stomp
の5つの製品です。
今回のアップデートの目玉となるのは、アンプとキャビネット、エフェクト類が追加されており、そのほかにもいくつかのバグ修正や機能追加を含んでいます。
アップデート方法
1. Helix Rack/Controlを一緒にお使いの場合は、Helix Controlの電源をオフにします。また、全てのLine 6ソフトウェアおよびDAW、iTunes、Spotify、ビデオ・ゲームなど、オーディオを使用する全てのソフトウェアやプログラムを閉じます。
https://line6.jp/news/1196/
2. Helix/HX製品をMac またはWindows PC にUSB経由で接続し (USBハブやタワーPCの前面のUSBポートは使用しないでください) 電源を入れます。
3. 上記STEP 1でインストールした新しいバージョンのHX Edit 2.90を起動します。まだサインインしていない場合は、右下の"Check for Updates"をクリックしてサインインします。サインインが完了していれば、有効なアップデートがある旨が表示されます。
4. ”Update Now”を選択します。最初にバックアップをするかどうかを尋ねるウィンドウが開くので、当然のごとく"OK"をクリックします。必要に応じてバックアップのファイル名や保存先を変更したら、"Create Backup"を選択します。
5. 指示に従ってアップデートを続けます。HX Editは、バックアップ、デバイスのアップデート、再起動までを一気に行います。アップデートが終了すると"Update Complete"と表示され、Helix/HXデバイスはプリセットの再構築を始めるので、終了するのを待ち、それから"Back to HX Edit"をクリックします。
6. Helix ControlをHelix Rackに接続している場合は、Helix Controlの電源をオンにします。Helix Rackに、"Helix Control must be updated to work properly"と表示されるので、Helix Controlを正しく動作させるためにノブ6 (OK)を押します。
新しいアンプ&キャビネットモデル
- Revv Generator 120のパープル(ゲイン1)チャンネルをベースとしたRevv Gen Purple
- 1958 Fender® 5C3 Tweed Deluxeをベースとした1x12 Fullerton
- 2016 Grammatico LaGrangeをベースとした1x12 Grammatico
が追加されており、これらはHelix Floor, Helix Rack, Helix LT, Helix Native, HX Stompが対象です。
新しいエフェクト
- Distortion > Way Huge Red Llama (モディファイ)からインスパイアされたAlpaca Rouge (Mono, Stereo)
- Distortion > Carvin VLD1 Legacy Drive (ハイゲイン・チャンネル)をベースとしたLegendary Drive (Mono, Stereo)
- Distortion > Subdecay Harmonic AntagonizerからインスパイアされたXenomorph Fuzz (Mono, Stereo)
- Dynamics > Billy Sheehanとの共同製作によるLine 6オリジナルのRochester Comp (Mono, Stereo)
- Modulation > Electro-Harmonix Small Stone phaserがベースとなったPebble Phaser (Mono, Stereo)
- Split > Dynamics, Line 6 オリジナル 新しくSplitブロックが追加され、プレイの音量に応じて信号をパスBににルーティングすることが可能です。例えば、ボリュームを抑えたクリーン・コードはパスAから、ボリュームを上げたリードやギターソロはパスBから出力するといったことが可能になりました。
- ノブ1 (Threshold) — 設定したスレッショルドより低いシグナルはパスAに、高いシグナルはパスBにルーティングされます。
- ノブ2 (Attack) — スレッショルドに達した際にシグナルがパスBにルーティングされる速さを決定します。
- ノブ3 (Decay) — スレッショルドを下回った際にシグナルがパスAに戻る速さを決定します。
- ノブ4 (Reverse) — ダイナミック・パス・ルーティングを入れ替えます。"On"に設定すると、スレッショルドより低いシグナルはパスBに、高いシグナルはパスAにルーティングされます。
これらはHelix Floor, Helix Rack, Helix LT, Helix Native, HX Effects, HX Stompが対象です。
新しい機能
今回のアップデートで今まで以上に便利な機能が多く追加され、より直感的なサウンドメイクが可能になったのでいくつかご紹介します。
アウトプットメーター
アウトプットボリュームが視認できるようになりました。
- Output
- Send/Return > Send
- Send/Return > FX Loop
これらを選択すると、右下に音量ゲージがでるのでプリセットごとの音量の違いを確認しやすくなりました。
ゲインリダクションメーター
コンプレッサーやノイズゲートを使用した時にゲインリダクション(圧縮量)が視認できるようになりました。
今まで耳でしか判断できなかったコンプの潰れ具合がゲージで表示されるのは嬉しいですね。
シグナルプリセットインジケーター
インプットシグナルとアウトプットシグナルが入力されている場合、緑色に光ります。
内部で音量を上げ過ぎてオーバークリップしている場合は赤く光ります。
一見地味な機能のようですが、音が出ない等のトラブルの際に原因がどこにあるのかがスピーディーに判断できるようになるのは大きいです。
その他の細かい変更点
- 起動時間が従来の約半分になりました。(Helix Floor/Rack/LT, HX Effects)
- チューナー・モードの際、3つのスイッチのLEDが追加のチューナーのインジケーターとして機能します。(HX Stomp [この機能はHX Effectsにはすでに搭載されています])
- 編集されたプリセットに小さな"E"のアイコンを表示します。(HX Effects, HX Stomp [この機能はHelix Floor/Rack/LTにはすでに搭載されています])
- ブロックのシグナルフローを跨いだコピー/ペーストが素早くできるようになりました。Option(Mac)またはControl(Windows)キーを押しながらブロックをドラッグします。(Helix Native, HX Edit)
- IRはインパルス・リストから直接シグナルフロー・ビューにドラッグできるようになりました。 (Helix Native, HX Edit)
- インパルス・リスト上でIRをダブルクリックすると、選択中のIRブロックに自動的に配置されます。 (Helix Native, HX Edit)
- 値が少ないパラメータはスライダーではなく、セレクトボックスになりました。(Helix Native, HX Edit)
- "Check for Updates" ボックスがプレファレンス・ウィンドウに追加されました。 (Helix Native, HX Edit)
このほかにもまだIR(インパルス・レスポンス)やコマンダー関係など、変更点は多いので詳細は公式サイトをご覧ください。
アップデート前でも十分満足していたのですが、さらに新しいアンプとエフェクトの追加、特に個人的にはコンプのゲインリダクションはありがたい機能ですね。
かゆいところに手が届く素晴らしいアップデートだと思います。
これからも新しい機能や素晴らしいサウンドを楽しみにしています。