ロックで使えるかっこいいコード進行7選
ロック等で使われるかっこいいコード進行は、シンプルな流れのものが多く、全体を通して同じコード進行を繰り返したり、特定のフレーズを繰り返す「リフ」が使われるのもロック進行の大きな特徴です。
また、パワーコードと呼ばれる3度の音を省略したコードが特徴的で、メジャーやマイナーに捕らわれない自由なコード進行であることが多いです。
さらにBPMも速いのでコードチェンジも多く、カノン進行のような4~8個をワンセットとした構成が多く、コード自体は簡単ですが、進行を覚えるのが大変といった印象。
今回はそんなロック向きなかっこいいコード進行を5つご紹介します。
ロックに多い「パワーコード」とは?
パワーコードとは、ロックミュージックで多用されるコードの押さえ方で、ルート音と5度の音で構成された力強いサウンドが特徴のコードフォームです。
通常のコードはルート(根音)、3度、5度の3つの音で構成されますが、パワーコードは3度の音を省略し、ルートと5度の2音のみで構成されてるので、"明るい"や"暗い"といったコードの印象を左右する要素が無いことも大きな特徴です。
今回は、3和音構成のコードの形で紹介しますが、マイナー表記は無視して、パワーコードで弾ききることも可能です。それではここから、かっこいいコード進行をいくつかご紹介していきます。
1. Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ進行(Am→F→C→G)
トニックの代理コードからスタートするコード進行で、ループさせる場合に効果的なので1曲通してこの進行を使った楽曲も多いです。
海外のEDM楽曲にもよく使用されているコード進行なので、シンセサイザーを使ったエレクトロ要素のあるロックとの相性も良いです。
邦楽のPOPよりな楽曲よりも、洋楽ロックのような壮大なメロディーとの相性が良く、激しくも切ない楽曲に仕上げたい場合におすすめです。
Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ進行を使った楽曲
2. Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(F→G→C→Am→F→G→C)
2000年代のエモ系バンドがよく使っているコード進行です。
前半の最後は代理のAmで続く感じにして、後半はトニックのCで終始感を演出しています。
洋楽にもよく使用されているので、先進的なイメージの楽曲を作成したい場合におすすめのコード進行です。
Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行を使った楽曲
3. Ⅳ→Ⅲ7→Ⅵm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(F→C/E→Am→C→F→G→C)
BPMの速いパンクロック調の楽曲との相性が良いコード進行です。
パワーコードを使う場合にディグリーネームでⅢやⅦのコードを押さえる時に、ルートのみを移動させたオンコードの形で演奏することが多いので、覚えておくと便利です。
後半のⅣ→Ⅴ→Ⅰのケーデンスはすべて強進行となり、かなり安定した響きになるのが特徴です。
Ⅳ→Ⅲ7→Ⅵm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行を使った楽曲
4. Ⅰ→Ⅶdim→Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(C→G/B→Am→G→F→G→C)
先ほどのコード進行の前半部分を変化させたパターンです。
後半も変化を加えたい場合には「C→G/B→Am→G→F→G→Em7→Am7→F→G」みたいな感じも邦楽ロックでよく使われている印象です。
めまぐるしくコードチェンジするので、BPM200超えの速いテンポのパンク系との相性抜群です。
Ⅰ→Ⅶdim→Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行を使った楽曲
5. Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ進行(F→G→C→E→F→G→Am→G)
Eをマイナーではなくメジャーコードにすることで、どことなく切ない感じになっているのが特徴的なコード進行です。
パワーコードで使用する場合にはメジャー3rdの音を鳴らすようにすると雰囲気がでるので、アレンジの際に参考にしてみてください。
X JAPANの「Rusty Nail」に使用されているので、分かる人には90年代のロック全盛期の頃の懐かしい感じも味わうことができます。
Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ進行を使った楽曲
6. Ⅰ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅵ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(C→G→F→G→C→Am→G→F→G→C)
青春パンクバンドでよく見かける、どことなく切ない雰囲気漂うコード進行。
“Ⅰ” “Ⅳ” “Ⅴ” の3つのコードを主体としているので、音に濁りが無く、非常に安定したサウンドになります。
Hump Backの「拝啓、少年よ」のサビのような、叙情的でストレートに突き刺さる感情を表現したいときにおすすめです。
Ⅰ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅵ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行を使った楽曲
7. Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅰ(F→G→Am→C/E→F→G→Am)
海外のエモロックバンドがよく使用する印象のあるⅣ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅰ進行。
そのままループさせてもいいですが、4小節目をC/Eの形にすることで変化を加えています。
Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅵmのように、最後のAmを2小節続けるパターンもよく見かけるので、セクションごとに使い分けるとバリエーションが増えます。
Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅰ進行を使った楽曲
まとめ
ロック向けのかっこいいコード進行を5つご紹介しました。
- Ⅵm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ進行(Am→F→C→G)
- Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(F→G→C→Am→F→G→C)
- Ⅳ→Ⅲ7→Ⅵm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(F→C/E→Am→C→F→G→C)
- Ⅰ→Ⅶdim→Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(C→G/B→Am→G→F→G→C)
- Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅲ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ進行(F→G→C→E→F→G→Am→G)
- Ⅰ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅵ→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ進行(C→G→F→G→C→Am→G→F→G→C)
- Ⅳ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅰ(F→G→Am→C/E→F→G→Am)
パワーコード+テンポの速い展開の多い楽曲を全体として作られた進行が多いので、ミドルテンポやバラード調の楽曲で使うと少し複雑になりすぎてしまうので注意しましょう。
今回紹介したコードからさらに派生させたり、4小節で区切ったりすることもできるので、楽曲に合わせてアレンジしてみてください。
以上、「ロックで使えるかっこいいコード進行7選」でした。