DTM MUSIC TOPIC

【2023年】ミックスマスタリングにおけるトップトレンドと今後予測される進化

ミックスマスタリングにおけるトップトレンドと今後予測される進化

【2023年】ミックスマスタリングにおけるトップトレンドと今後予測される進化

最新の音楽制作技術において、ミックスマスタリングは重要な役割を果たしています。音楽制作の分野では、常に進化し続けるトレンドが存在し、新しいテクノロジーによる次なる革新が期待されています。

特に最近では、AI技術を活用した音楽制作や自動ミックスマスタリングが急速に進化しています。AIは大量のデータと機械学習アルゴリズムを駆使して、音楽トラックのミキシングやマスタリングを最適化する能力を持ちます。この自動化技術により、効率的な作業と高品質な仕上がりが実現されています。

今回は、ミックスマスタリングにおける現在のトップトレンドと今後の進化について探っていきます。

AIによる自動ミックスマスタリングの進化

AIミックス

ChatGPTやStable Diffusion等、さまざまなAI技術が登場していますが、音楽業界にもAIによる自動作曲ソフトや、AIを搭載したミキシング用プラグインがリリースされています。

AIによる自動ミックスマスタリングは、人工知能(AI)技術を使用して、音楽トラックのミックスとマスタリングを自動化する手法です。AIは、大量のデータと機械学習アルゴリズムを使用して、音楽のバランス、エフェクトの適用、ダイナミクスの制御など、さまざまなミキシング要素を最適化することができます。

AIモデルは学習をすることで進化し続けており、さまざまな音楽ジャンルに適応できるように訓練されています。異なるジャンルの音楽やスタイルに対しても、適切なミキシングやマスタリングを実現することができます。

マルチチャンネルオーディオの普及

マルチチャンネルオーディオ

マルチチャンネルオーディオは、3Dサウンドやオブジェクトベースのオーディオなど、複数のチャンネルを使用して音声を再生する技術です。

これまでのステレオ音源では左右の位置関係しか表現できませんでしたが、3Dサウンドでは上下や前後の位置関係も表現することができます。これにより、よりリアルな音場や臨場感を実現することができます。

マルチチャンネルオーディオでは、個々の音源(オブジェクト)を独立して制御することができるので、ユーザーは自由に音源の位置や音量を調整することができます。

これまではVRやゲーム、映画などの分野で使用されていましたが、主要なストリーミングサービスがマルチチャンネルオーディオに対応してきていることもあり、音楽分野でも普及されてきています。

ドルビーアトモスのミックスに必要な6つの要素

バーチャルリアリティ(VR)との統合

VR

空間オーディオ技術を利用したバーチャルリアリティ(VR)との統合は、VR技術と音響技術を組み合わせて、より没入感のある仮想空間内での音響体験を実現します。

VR環境では、ユーザーが仮想空間内で自由に移動することができる為、音源の位置や距離感を正確に再現することが重要です。空間オーディオ技術は、ユーザーの位置やヘッドの動きに応じて音の位置を変化させ、リアルな音場を再現します。これにより、音がユーザーの周りを囲むような臨場感ある視聴体験を提供することができます。

通常、VRヘッドセットはユーザーの頭の動きをトラッキングするセンサーを備えているので、ユーザーの頭の向きに応じて音源の位置や方向を自動的に調整することができます。例えば、ライブ空間であればユーザーが頭を左に向ければ、音が右耳側から聴こえるようになり、その場にいるようなリアルな音場を実現します。

オンラインコラボレーションの増加

コライト

オンライン上で専門性の高いクリエイターが集まって、それぞれの得意分野を担当して一つの作品を作る共同制作がますます進んでいます。

特にデジタルミュージック分野では、楽曲に求められるクオリティが高くなり、専門性の高い作曲技術が求められる傾向にあるため、それぞれの得意分野を担当し合うことのできる「Co-Write(コライト)」という作曲形式がとられています。

作業分担以外にも、他の作曲家の刺激を受けることで幅広い作曲ができることもメリットの一つです。自分一人だと思いつくアイディアには限界がありますが、複数人で取り組むことでたくさんのアイディアが生まれやすいのも特徴です。

最近のオンラインツールの普及により、地理的な制限を超えて、より簡単に世界中の人々が協力して作品作りができるようになりました。

クラウドベースのミックスマスタリングサービス

クラウドマスタリング

人気のCloudBounceをはじめとする、クラウドベースのミックスマスタリングサービスは、インターネットを通じてブラウザ上で機能するオンラインサービスです。ユーザーは自分のミックストラックをアップロードし、プロのエンジニアがそれを受け取り、高品質なマスタリング処理を施します。また、最近ではAIを使った自動マスタリングサービスも増えてきています。

このサービスの利点の一つは、高品質なマスタリングエンジニアの知識と経験を活用できることです。ユーザーは自身の技術や経験に自信のない初心者の方であっても、プロのエンジニアによるミックスマスタリング技術に頼ることができます。

また、クラウドベースのミックスマスタリングサービスでは、通常のミックスマスタリングよりも速い処理速度と短い納期で提供されることが多いです。ユーザーは自宅にいながらクラウドに音源をアップロードするだけで、ミックスやマスタリングプロセスがスムーズに行われます。

まとめ

AIによる自動ミックスマスタリングは音楽業界で進化しており、音楽制作における重要な役割を果たしています。AI技術を活用することで、音楽トラックのミックスとマスタリングを自動化し、高品質な仕上がりを実現できるようになりました。

また、マルチチャンネルオーディオの普及やVRとの統合により、より没入感のある音響体験が可能となり、さらに、オンラインコラボレーションの増加やクラウドベースのミックスマスタリングサービスを利用することで、より効率的な作業や高品質な音楽制作を実現する手段として利用されています。

以上、「【2023年】ミックスマスタリングにおけるトップトレンドと今後予測される進化」でした。


GoogleのAI作曲ツール「MusicLM」が一般に向けてテスト版を公開中

個人ミュージシャンが自分で音楽をリリースするまでの流れ【ミックス&マスタリング編】

※当サイトのコンテンツにはアフィリエイトリンクを使用している場合があります。

人気記事

1

人気VSTプラグインソフトおすすめ12選【DTM】 これからDTMを使った作曲を始める方に向けて、人気のあるおすすめプラグインソフトをご紹介します。海外の最大手プラグイン販売サイト「Plugin Bo ...

2

EDMの作り方【DAWを使った打ち込み方法】 DAWを使ったEDM(エレクトロ・ダンス・ミュージック)の制作は、シンセサイザーのようなソフトウェアの操作、各種エフェクト関連、ミキシングテクニック等、覚 ...

3

ヒップホップビートの作り方【Beat Making】 世界の音楽シーンはHiphop一色となっており、最近では国内のHiphopシーンでも海外プロデューサーのType Beatを使用した楽曲が目立つよ ...

4

はじめてのギターエフェクター【最初に揃えるべきはコレ!】 エレキギターを購入した後に必要になるのが、ギターのサウンドを変化させる為の「エフェクター」と呼ばれる機材。ギターの音作りにおいて必須の機材では ...

5

オリジナル楽曲をサブスク配信する方法【Spotify、Apple Music】 何日もかけて完成した自分のオリジナル楽曲を、できるなら世界中の人に向けて発信してみたいと思いませんか?一昔前は個人が全国 ...

-DTM, MUSIC TOPIC
-, ,

Copyright© TRIVISION STUDIO , 2024 All Rights Reserved.