【ディストーション弾き比べ】話題の「Vivie ATHENA」と定番「BOSS DS-1」のサウンドをチェック
今回はSNSで話題の「Vivie ATHENA」と定番ディストーション「BOSS DS-1」のサウンドをチェックしてみました。
演奏時のセッティング
- エフェクターは対象となるディストーションのみ
- 歪みはMAXでそれ以外のノブは全部フラット
- ハムバッカーのリアピックアップを使用
ディストーションの特性が分かりやすいように、あえて歪み量はMAXで弾いています。
他はすべてドライな状態で、EQ処理やアンプも通過させていないので「おいおい、そんなセッティングで弾いてくれるなよ!」とメーカーから苦情がきそうですが、混じりっ気のないエフェクターのみのサウンドです。
結果的にはまったく違うサウンドとなり、価格に大きな差はありますが、メーカー特有のサウンドが大きく反映されています。
BOSS DS-1
DS-1は1978年にBOSS初のディストーションとして登場し、現⾏BOSSコンパクトの中でもっとも多くのギタリストに愛用されているロングセラーモデルです。
個人的な印象としてはハイミッド~ハイにピークがあり、80、90年代ロックの荒々しいサウンドが特徴的で、歪み量によっては耳に突き刺さる痛々しいハイが少し気になりました。
逆にバンドアンサンブルに混ざると抜けの良いサウンドになりそうです。
ViVie ATHENA
スタジオの定番アンプの「Roland JC-120」や「Marshall JCM2000」がもつ極上のブティックアンプサウンドを得ることを目指し開発されたディストーションペダル。
Vivie ATHENAはBOSSとは対象的で、ローミッドからミッド周辺にピークがある現代的な上品な歪みといった印象でした。
BOSSのあとに弾いたのでフラットな設定だと少しこもった印象を受けましたが、エフェクターに付いている「Tube Adjust」のつまみ設定で解消することができました。
さらに詳しく見ていきます。
バッキングサウンド
ロックで頻繁に登場する「パワーコード」を弾いたときのそれぞれの周波数特性を調べてみました。
BOSS DS-1
コンプレッションが強くかかった圧縮されたサウンドで、音域は低音から高音まで綺麗に出ています。
今回は歪み量マックスなので歪ませすぎによる倍音成分が耳に刺さりますが、歪み量を抑えることでバッキングとして使用する場合かなり使えるサウンドといった印象です。
さすが伝統のロングセラー製品です。
Vivie ATHENA
フラットな設定のままだと100~500Hz周辺のモコモコっとした低音が気になりますが、エフェクターのセッティング次第でかなり使える音になります。
DS-1のような2kHZ以上の煌びやかなハイはあまり出ていませんが、激しく歪ませても芯のある図太いサウンドが特徴的です。
バンドアンサンブルの場合はローカットしてベースとの住み分けを行うことで、現代的なソリッドなサウンドになります。
リードソロサウンド
続いて、リードパートやギターソロ時のハイフレット単音弾きの時の周波数特性です。
BOSS DS-1
リードサウンドに関しては歪みによって音の芯が少し削られてしまうので、ソロで弾いた場合に少しペラっとしたサウンドになってしまう印象を受けました。
もちろん歪み量をコントロールすることで解消します。
個人的には単発で使うよりもバンドアンサンブルに混った状態で威力を発揮し、音被りの少ない抜けの良いリードサウンドとして使えそうです。
Vivie ATHENA
低音もしっかり出ていることで、高弦のハイフレットポジションでも芯のある太いサウンドになるので、個人的にはギターソロに使うならATHENAの方がおすすめです。
400Hz、800Hz、1.6kHzと倍音が綺麗に出力されていることで、ノイズの少ない上品なサウンドが印象的でした。
モダンロック、プログレロック系のリードソロとの相性が良さそうです。
まとめ
まとめると、BOSSは荒々しい80年代ロックサウンド、Vivieは上品なモダンサウンドといった印象です。
ディストーションペダルのみをインターフェイス直繋ぎで弾いたのも始めてで、サウンド特性的にも真逆の性質を持ったディストーションペダルだったので、個人的にやってみておもしろかったです。
リリースされた時代の流行サウンドの違いだったり、「BOSSの音だな」と一発で分かるようなメーカー独自のチューニングが施されている感じもありました。
もし好評であれば、弾き比べシリーズまたやろうと思うので、YouTubeの方でコメントお待ちしております。
以上、「【ディストーション弾き比べ】話題の「Vivie ATHENA」と定番「BOSS DS-1」のサウンドをチェック」でした。
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