定番のコード進行パターン7選
いざ作曲を始めようと思ってもコード進行が分からなかったり、楽曲のイメージに合ったコード進行の作り方が分からなかったりすることってありますよね。
自分でゼロからコード進行を考えるのもいいですが、まだ作曲に慣れていない初心者の頃は、ヒットソングに使用される王道パターンや、定番のコード進行を取り入れながら作るのがおすすめです。
そこで今回は定番のコード進行パターンをいくつかご紹介します。
コード進行の基礎
コード進行とは、音楽で使用される2つ以上のコードの流れのことで、邦楽の多くはセクションごとにコードの順番を変えて楽曲の展開をアレンジすることが一般的です。
曲のストーリーをリスナーに伝える為に大きな役割を果たし、どのコードをどういった順番で配置するかでハッピーな楽しい雰囲気にしたり、反対にダークで悲しげな空気感を漂わせることも可能になります。
作りたい楽曲イメージに合うコード進行がバッチリ決まれば、コードの流れに基づいてリードメロディやベースラインなど、トラックに必要な他の要素も簡単に思いつくようになります。
作りたい音楽ジャンルによっては、単純で繰り返されることの多い予測可能なコード進行や、複雑で少し不安定なものまで様々なので、あらかじめ作りたい音楽の既存曲を聴いて、どのようなタイプの進行が使用されているかを確認しておくことも重要です。
ディグリーネーム
音楽のキーに関係なくコード進行を理解する為に「ディグリーネーム」と呼ばれる度数表記を用いることが一般的です。
ローマ数字を使って表記することで、どのキーで各種コードがどのように機能するかを把握しやすいので、覚えておくと非常に便利です。
※ディグリーネームについては【主要三和音】ケーデンスについて | 作曲に役立つ音楽理論の記事内でも触れているので合わせてご覧ください。
前置きが長くなりましたが、ここから定番のコード進行を7つご紹介していきます。
I-IV-V (例 C-F-G)
トニック→サブドミナント→ドミナントの主要三和音で成り立つコード進行の基礎です。
すべてのコード進行の元となる基本の形です。
Ⅱ-V-I (例 Dm-G-C)
II→V→Iの順に構成されたコード進行のことを「ツー・ファイブ・ワン」と言います。
あらゆるジャンルで頻繁に登場するコード進行で、アレンジメントにおいても非常に重要な役割を持つコード進行です。
Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-V (例 Em-Am-Dm-G)
ツーファイブによる強進行の連続で成り立っているコード進行です。
何回もループできる「循環コード」になっているので、ジャズセッション等でも使いやすいです。
IV-I-V-Ⅵ (例 F-C-G-Am)
世の中のヒットソングのコード進行には、サブドミナントである「Ⅳ」から始まる楽曲が非常に多いです。
定番の「王道進行」「Just The Two Of Us進行」「ポップパンク進行」などもⅣから始まるコード進行として人気があります。
Ⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ (例 Am-F-G-C)
日本では別名「小室進行」とも呼ばれるコード進行で、現在でもボカロやアニソンのようなエレクトロ系の楽曲では頻繁に使用されています。
マイナー(Ⅵm)からスタートするコード進行なので、独特の切ない雰囲気が特徴です。
I-V-Ⅵ-IV (例 C-G-Am-F)
世界の名曲に多く使用されているカノン進行の簡略系とされるコード進行です。
そのままループさせたり、C→G→Am→Emでカノンにしたり、C→G→Am→Gからさらに発展させることもできる便利な進行です。
Ⅳ-Ⅴ-Ⅲ-Ⅵ (例 F-G-Em-Am)
別名「王道進行」とも呼ばれるほど、邦楽で多用されているコード進行です。
昔よりは使用頻度は減ってきていますが、日本人の耳馴染みの良いコード進行なので、ここぞというときにおすすめの進行です。
まとめ
定番のコード進行は以下の通りです。
- I-IV-V (例 C-F-G)
- Ⅱ-V-I (例 Dm-G-C)
- Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-V (例 Em-Am-Dm-G)
- IV-I-V-Ⅵ (例 F-C-G-Am)
- Ⅵ-Ⅳ-Ⅴ-Ⅰ (例 Am-F-G-C)
- I-V-Ⅵ-IV (例 C-G-Am-F)
- Ⅳ-Ⅴ-Ⅲ-Ⅵ (例 F-G-Em-Am)
どれも登場頻度の高いコード進行で、ヒットソングにも多く使われているものばかりです。
これから作曲を始める方や、コード進行の作成に悩んでいる方は是非参考にしてみてください。
以上、「定番のコード進行パターン7選」でした。