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【プロ品質!】アコースティックピアノのミックスをレベルアップさせる為の7つのコツ

【プロ品質!】アコースティックピアノのミックスをレベルアップさせる為の7つのコツ

ピアノ音源は、あらゆる音楽制作の中でも使用頻度が高く、その音域の広さとダイナミックレンジの広さから伴奏としてのコードを鳴らしたり、旋律を奏でるメロディーを鳴らすことも可能な楽器の一つです。しかし、その美しさを最大限に引き出すためには、適切なミキシング技術が必要になります。

ピアノミックスは、奥深く、多くの経験と知識が必要とされます。しかし、いくつかのコツを掴めば、誰でもピアノの美しい響きを表現することができます。

今回は、初心者からプロフェッショナルまで、あらゆるレベルの方に役立つ、プロ品質のピアノミックスを実現するためのいくつかの"コツ"をご紹介します。

1. ピアノ音源の品質が重要

ピアノの生演奏をマイク録音しようと思うと、かなり大掛かりな作業になってしまいます。なので、実際に楽曲制作にアコースティックピアノを取り入れる場合には、VSTプラグインのピアノ音源ソフトを使用することが多いかと思います。

この時のプラグイン品質が最終的な音源クオリティに直結する為、ミックスで改善することよりも、そもそものピアノ音源のクオリティを上げることは非常に重要です。

高品質なピアノを選んだら、演奏を打ち込み、必要であればMIDIデータをクリーンアップします。この段階では人の演奏に近づけるためのヒューマナイズや、演奏タイミングの修正を行います。

さらにベロシティ値をコントロールして、音の強弱を調整することでリアルなダイナミックな演奏を再現することができます。優れたピアノプラグインは大、中、小とさまざまなヒット音をコントロールして録音することができます。

ピアノ打ち込みをよりリアルに近づける方法【DTM】

2. 音域のバランスを取る

ピアノの音域は非常に広く、高音域と低音域のバランスを取るのが難しい楽器の一つでもあります。高音域が強すぎると耳障りになり、低音域が強すぎると音が濁ってしまいます。

アレンジの段階からどちらかに偏りすぎないようなボイシングにしたり、イコライザーを使って、高音域と低音域のバランスを調整しながら作成していきましょう。

3. ピアノのイコライザー設定

88キーのピアノが持つ広い音域をイコライザーだけで処理するのは非常に難しい為、冒頭に述べたようにミックス内の正しい音域に配置することが重要です。

ソロピアノの場合は特定の音域を積極的にブースト&カットできますが、ピアノがアレンジメントの一部である場合は、他の楽器と被らないように、不要な周波数をカットすることに重点を置きます。

通常はハイパスフィルターを使用して30~50Hz未満の周波数帯域を取り除き、ピアノが高い音域で演奏される場合には約100Hzくらいまで上げることができる場合もあります。


ピアノの音が濁って聞こえる場合には、Q幅の広いEQで約200~300Hzをカットしてみてください。反対にピアノの音が軽く、ボトム感が不足している場合は約100Hz~200Hzの間でブーストしてみてください。


明るさとエアー感を追加したい場合は15kHz前後の高いシェルフブーストを使用します。

EQ(イコライザー)を使って不要な音をカットしよう

4. コンプレッサーの必要性

正しくMIDIデータをクリーンアップし、高品質なピアノプラグインを使用している場合にはピアノトラックで多くのコンプレッションを行う必要はないです。

フリー音源やサンプリング音源、またはピアノの生演奏を使用している場合には、コンプレッサーが役立ちます。また、ロックやポップなどのより現代のアグレッシブなジャンルでは、意図的に過度に圧縮された音源を使用することもあるので、コンプレッサーが必要かどうかはどのようなサウンドを求めているかによります。

クラッシックスタイルのようなパフォーマンスに大きく依存するピアノでは、穏やかなレガートアルペジオから鍵盤を叩きつけるようなコード弾きまで瞬時にダイナミクスが変化するものもあります。このような大きなダイナミックレンジがパフォーマンスの一部となっている音源でコンプレッサーを使用するのは間違いです。

5. ピアノのコンプレッサー設定

現代的なポップソングの伴奏としてピアノを使用する場合は、一貫した音量感をキープする必要があるのでコンプレッサーが効果的です。

コンプレッサーを使う場合でも、ピアノはトランジェント(音の立ち上がり)が重要な楽器なので、音の立ち上がりを潰すかどうかは慎重に判断する必要があります。

おすすめはTube-STALA-2Aスタイルのコンプレッサーのような優しいものを使用するか、デジタルコンプの場合は4:1くらいのレシオ値を使い、アタックとリリースで慎重にコントロールします。

他にも楽器があり、伴奏ポジションで使用する場合は、3〜5dBくらいのゲインリダクションで速いアタックと遅いリリースで4:1のレシオくらいを目安に圧縮してみてください。

鍵盤のアタック感が少しカットされますが、ミックス内で少し引っ込んだバッキングポジションで自然に鳴り響きます。

自分の耳で確認しながら調節することを忘れないようにしましょう。

コンプレッサーの基本的な使い方

6. ピアノのリバーブ設定

ピアノとリバーブの相性は抜群です。上品なリバーブをピアノに追加することで、さらに壮大で豊かなサウンドにすることが可能です。

ピアノのVSTプラグインにはリバーブが組み込まれていることがほとんどですが、スタンドアローンのリバーブプラグインよりも劣ることが多いので、別途で高品質なプラグインを所持している場合はそちらを使用しましょう。→リバーブVSTプラグインおすすめ7選【DTM】

クラシックのようなジャンルでは、「ホールリバーブ」のような音場の広いリバーブを使用することでコンサートホールのような響きが得られます。

ポップスやロック系のジャンルではリバーブを少なめにして、ミックス全体で濁らないように配慮しましょう。

7. ピアノのパンニング

ピアノのパンニングは、ステレオ感を出すために重要な要素です。しかし、ピアノは一つ一つの音はモノラルで、複数の音が重なり合って鳴っていることもああり、パンニングするのが難しいと感じる人も多いのではないでしょうか。

一般的にピアノは低音が左手側にあり、高音は右手側にある為、左右を反転させたピアノトラックを複製するというテクニックを使用されることが多いです。

また、MIDIデータのパンニング設定を低音を中央に、高音になるにつれて左右に広げるといった配置にすることで、より音像の広い豊かなピアノトラックが入手できます。

使用するピアノ音源ソフトによっては、こういったパンニング機能が備わっていることもあるので、お手持ちのピアノ音源で確認してみてください。

また、ソロかアンサンブルかによってもパンニングは変化します。ピアノソロの場合は中央寄りに配置したり、ピアノ以外の他の楽器が中央に配置されている場合は、ピアノを左右に広げることで、バランスを取ることができます。

まとめ

アコースティックピアノは、音楽の中で最も重要な楽器の一つです。しかし、ピアノのミックスは、他の楽器と比べて難易度は高めになります。ソロピアノの場合のミックスの最終目標は、ピアノをできるだけ大きく、フルレンジで鳴らすことです。

一方で、ピアノを他の楽器と馴染ませる場合は、少し控えめにする必要があります。より多くのコンプレッション、住み分けの為のEQ、そして少ないリバーブで濁りを避けるようにしてみてください。

以上、「【プロ品質!】アコースティックピアノのミックスをレベルアップさせる為の7つのコツ」でした。


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