実際にギタープレイに役立った4つの音楽理論
ギターを弾いていて、もっと上手くなりたいと思ったことはありませんか?ギターが上手くなるには、もちろん練習量が大切ですが、音楽理論を学ぶことも効果的です。
音楽理論を学ぶことで、コードの構成やスケールのパターンを理解できるようになり練習の効率も上がることで、より高度で美しいギター演奏をすることができるようになります。
今回は、筆者が実際にギターを演奏する上で役立った3つの音楽理論に焦点を当ててご紹介します。これらの理論は、ギター以外にも当てはまる基礎的な内容ですが、ギタープレイにおいては特に役立つ知識となります。
1. 音程と度数
音程は音の高さの関係を表し、度数はそれぞれの音程に対して割り当てられた数字です。
ギターの場合はフレット差で音と音の距離が決まります。1フレット差が半音、2フレット差で全音(1音)の距離があるということになります。
ギターは他の楽器に比べると視覚的に音程感覚の分かりやすい部類だと思います。
続いて度数ですが、音程による音の距離の単位だと考えると分かりやすいです。
- ド→ド(1度)
- ド→レ(2度)
- ド→ミ(3度)
といった、音が変わっても度数の表記は変わらないので、相対的に音の距離を把握するのに便利です。
→作曲に必要な基礎知識【音程、音階、和音】
2. コード理論
和音の構成要素やコード進行について学ぶことは、ギタープレイにおいて重要な基礎知識となります。ギタリストはコード理論を覚えておくと、様々な場面で役に立ちます。
ダイアトニックコード
コードを理解する上で欠かせないのが「ダイアトニックコード」
ダイアトニックコードとは、キー内のダイアトニックスケールの音から成り立つ7通りのコードのことなのですが、例えばキーがCメジャーの場合
- Cコード
- Dmコード
- Emコード
- Fコード
- Gコード
- Amコード
- Bm♭5コード
の7通りです。
和音の構造や進行パターンを把握することができるので、ダイアトニックスケールの仕組みを早めに理解しておくと非常に有利となります。
トライアド
トライアドはすべてのコードの基盤となる3つの音を重ねたコードのことです。
Cコードなら「C・E・G」の3つから成り立つ基本形。
- トライアドの形に7度の音である「B」を足すとCM7
- Eを半音下げるとCマイナーに
- Eを半音上げるとCsus4に
- Gの音を半音上げるとCaugに
このようにコード理論を理解することで、論理的にコードを作り上げることも可能となります。
→【ギターに役立つ音楽理論】コード理論について
3. スケールとモードの理論
スケールやモードの理論を理解することで、ギタープレイの幅が広がります。
ギターで使うことの多いスケールやモードの概念を学ぶことで、幅広いギターフレーズの作成や、アドリブのような即興演奏において、より表現力豊かなプレイが可能となります。
ペンタトニックスケール
ギターでよく使われるスケールと言えば「ペンタトニックスケール」が有名です。
半音を構成する音を省略したシンプルな5つの音で構成されるスケールなので、どんなコード上でも安定したサウンドを得ることができます。
特に、ロック楽曲にはパワーコードと呼ばれる3度の音を省略したコードが多用されます。これによりメジャーとマイナーが曖昧になり、ほとんどの楽曲がマイナーペンタ1発でも弾ききることができることから「困ったらマイナーペンタ」と言われるほど、使用率が高いです。
ただし、安定したありきたりな音の並びなので、あまり多用しすぎるとリスナーが退屈してしまうかもしれません。
チャーチモード
モードについてはスケールとモードについて【作曲に役立つ音楽理論】でもお話したように、チャーチモードは分かりやすくいうと、メジャースケールの各音を主役とみたてて作られるコードスケールのことです。
- アイオニアン
- ドリアン
- フリジアン
- リディアン
- ミクソリディアン
- エオリアン
- ロクリアン
の7つのモードスケールが存在します。
チャーチモードは調性に縛られないのが特徴なので、3ピースバンドのようなコード感がはっきりとしない形式の音楽の場合にも効果的です。
例えば、ギターソロを弾く場合に、ドラムとルート弾きのベースしか伴奏がいないときには、ギタリストがどのスケールやモードを選択するかで楽曲の雰囲気を決めることができます。
4. リズムとタイミングの理論
ギタープレイにおいてリズム感は重要であり、プロフェッショナルな演奏には欠かせない要素となります。
ギター演奏が下手に聴こえてしまう人の3つの特徴としてリズムのぶれが占める割合は大きく、速弾きやカッコいいフレーズを弾いても、リズムが不安定だと上手い演奏には聴こえません。
リズムは、音の長さや強弱のパターンを指します。音楽のリズムは、一定のテンポで演奏されるビートとして感じることができます。リズムは、曲の雰囲気やグルーヴを作り出し、聴衆に音楽のリズミカルな感覚を伝えます。
タイミングを合わせることで、他のミュージシャンとの演奏の一体感による「グルーブ感」を演出することができます。聴衆への心地良いリズム感を伝達するために重要な役割を果たします。
リズムとタイミングの理論を習得するためには、リズムのパターンや強弱の押さえ方を学ぶことが重要です。また、メトロノームやリズムトラックを使って練習することで、正確なタイミングを身につけることができます。
→ギターのリズム感を養う為のメトロノームの使い方
まとめ
ギタープレイに役立った4つの音楽理論についてご紹介しました。
- 音程と度数
- コード理論
- スケールとモードの理論
- リズムとタイミングの理論
これらの音楽理論を習得することで、ギタープレイにおいてより自由な表現が可能となります。さまざまなジャンルやスタイルで最高の演奏を実現するために、これらの理論を学び、普段の演奏に取り入れてみましょう
以上、「ギタープレイに役立った4つの音楽理論」でした。