
楽器屋は教えてくれない?エレキギター初心者セットの賢く選ぶ為の5つのチェックポイント
「憧れのアーティストのようにカッコよくギターを弾いてみたい!」そう思ってエレキギターを始めようとしたとき、最初に悩むのが「何を買えばいいのか?」という問題ですよね。
いきなり高い楽器を買うのは勇気がいるし、なるべく費用を抑えられる「エレキギター初心者セット」は魅力的に見えます。しかし、ネット上の口コミで「初心者セットはやめておけ」という意見を目にして、「本当に買っても大丈夫かな?」「すぐに壊れたりしないかな?」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、初心者セットは選び方さえ間違えなければ、ギターデビューの最強の味方になります。
この記事では、ギター未経験の方が「安物買いの銭失い」にならないための、正しい初心者セットの見極め方を5つのポイントに絞って解説します。
1. セット内容の「質」と「必要性」をチェックしよう

まず、エレキギター初心者セットに含まれているアイテムを確認しましょう。「20点セット!」など数が多ければ良いというわけではありません。中にはほとんど使わないアイテムが含まれていることもあります。
まずは「音を出すために絶対に必要な3点」が入っているか確認してください。
- エレキギター本体
- アンプ(スピーカーの役割)
- シールド(ギターとアンプを繋ぐケーブル)
次に、「練習をスムーズにするために必須級のアイテム」です。
- チューナー(音程を合わせる機械)※クリップ式がおすすめ
- ピック(弦を弾くための道具)
- ストラップ(立って弾くための肩紐)
- ギタースタンド(ギターを立てかけておく台)
【重要】アンプの質に注意!
格安の初心者セットによくある失敗が、「アンプの音が悪すぎて練習がつまらなくなる」ことです。手のひらサイズの極小アンプ(ミニアンプ)が付属している場合は、正直"おもちゃ"のような音しか出ないことが多いです。ある程度しっかりした練習用アンプがついているセットを選ぶのが、挫折しないコツです。
2. 予算とコストパフォーマンスのバランス

「初心者セット」と一口に言っても、1万円台の激安セットから、10万円クラスのものまで様々です。これからエレキギターを始める方への目安として、「安すぎず、長く使える」ラインは総額3万〜5万円程度と考えておくと良いでしょう。
1万円台のセットは価格だけ見ると魅力的ですが、チューニング(音程)がすぐに狂ったり、弾き心地が悪かったりと、初心者が扱うには逆に難しいケースがあります。
コスパ重視の方におすすめなのが、世界的な定番ブランドFender(フェンダー)の兄弟ブランド「Squier(スクワイヤー)」や、品質の高さで人気の日本ブランドYAMAHA(ヤマハ)の「PACIFICA(パシフィカ)」が含まれるセットです。これらはプロも認めるクオリティで、上達してからも長く使えます。
3. 「弾きやすさ」に関わるブランドの信頼性

エレキギター初心者セットを選ぶ際、信頼できるブランドの製品を選ぶことは非常に重要です。「ブランド料で高いだけじゃないの?」と思うかもしれませんが、有名ブランドは「弾きやすさ」と「故障の少なさ」にお金を払っていると考えましょう。
もちろん、有名ブランド以外にも良い製品はたくさんありますが、ギターを始めたばかりの頃にその良し悪しを見極めるのは非常に難しいです。激安ギターで品質があまりよくない製品を購入した場合、以下のようなトラブルが起きがちです。
- ネック(持ち手)が反りやすく、弦を押さえにくい
- フレット(金属部分)の処理が甘く、綺麗に音が出ない
- チューニング合わせてもすぐに音がズレる
こうなると練習そのものがストレスになってしまいます。挫折せずに楽しく続けるためにも、ある程度名の知れたメーカーのセットを選ぶことをおすすめします。
4. 演奏したいジャンルに合った音が出るか

エレキギターなら何でも同じ音が出るわけではありません。自分が演奏したいジャンル(ロック、ポップス、ジャズなど)に合わせて、ギターの種類を選ぶと、理想のサウンドに近づけます。
初心者セットを選ぶ際は、主に以下の2点に注目してみましょう。
ピックアップ(マイク)の種類

ギターのボディについているマイク部分をピックアップと呼びます。この見た目で音が大きく変わります。
- シングルコイル(細いタイプ)
ジャキッとした歯切れの良い音。ポップスや軽めのロック、カッティング奏法に向いています。 - ハムバッカー(太いタイプ)
太くてパワフルな音。激しいロックやメタル、パンクなどをやりたい人はこちらがおすすめ。
アンプの機能
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アンプにも種類がありますが、初心者セットにおすすめなのは「モデリングアンプ」というタイプです。モデリングタイプは、1台のアンプで「クリーンな音」から「激しく歪んだロックな音」まで、ダイヤル一つで色々な音色を出せる便利なアンプです。
エフェクター(音を変える機械)をまだ持っていない初心者の方でも、これ一台で多彩な音作りが楽しめるのでおすすめです。
→ギターアンプの代表的な3つの種類について【チューブ・ソリッドステート・モデリング】
5. 将来の買い替えを前提にするか、長く使うか

最後に、エレキギター初心者セットに対する「心構え」についてです。ギターを練習して上達してくると、耳が肥えてきて「もっといい音が出したい」「もっと弾きやすいギターが欲しい」と思う日が必ず来ます。
そのため、初心者セットの選び方には2つの考え方があります。
- お試しプラン:
「続くかわからないから」と割り切り、1〜2万円の最安セットを買う。続いたら良いギターに買い替える。 - 本気プラン:
最初から3〜5万円以上の質の良いセット(SquierやYAMAHAなど)を買い、数年間は使い倒す。
個人的には後者の「本気プラン」をおすすめします。なぜなら、質の悪いギターは弾きにくく、上達を妨げる原因になりやすいからです。最初に少し投資することで、結果的に長く楽しむことができ、コストパフォーマンスも良くなります。
まとめ:最適な初心者セットで最高のスタートを!
今回は、エレキギター初心者セットを購入する前に知っておくべき5つのポイントを解説しました。
初心者セットは決して「悪かろう」だけではありません。「アンプの質」「信頼できるブランド」「弾きたいジャンル」をしっかり押さえて選べば、面倒な機材選びの手間を省き、届いたその日からギタリストとしての第一歩を踏み出すことができます。
ぜひ、あなたにぴったりのエレキギター初心者セットを見つけて、音楽のある生活をスタートさせてくださいね!