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バンドにギタリストが2人いる理由は?1人とのサウンドの違いについて

ダブルギター

バンドにギタリストが2人いる理由は?1人とのサウンドの違いについて

ミュージシャンではない方は「なぜ一部のバンドには2人のギタリストがいるのだろう?」と不思議に思ったり、これからバンドを結成しようとしているミュージシャンにとっては「ギタリストが1人と2人の場合だとどのように違うのだろう?」と疑問に思うかもしれません。

結論からいうと、バンドに2人のギタリストがいる場合は、1人よりもサウンドを厚くすることができるようになり、またリズムパートとリードパートの2つの役割を担当することで、アレンジの幅を広げてサウンドに多様性を加えることができるようになります。 

今回はバンドに2人のギタリストがいることのメリットと、1人の場合と比べてどのようなサウンドになるのかを詳しく解説していきます。 

より分厚いサウンドにする

ギターサウンド
同じフレーズを弾く場合

通常はまったく同じ2本のギターをそのままコピーして重ねた場合、単純に音量が大きくなるか、左右のステレオトラックが相殺されてモノラルになったりと、2本重ねることによるメリットは少ないです。

音楽制作において2本のギターを重ねる場合は、どちらかのタイミング、またはチューニングをわずかにずらすことで、音の揺らぎによる"コーラス"効果が生まれ、ギターサウンドを分厚くする「ダブリング」と呼ばれる手法が使われます。

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実際に生バンド演奏で上記のようなダブリングによる音の広がりを再現する場合は、人の演奏によるわずかなタイミング、ピッチ感のずれ、2人の音作りの違いによって自然と「コーラス」効果が発生しているので、特別なにか手を加えなくても、普通に演奏しているだけでOKです。

コードボイシングを変える

2人のギタリストが同じコードを演奏している場合でも、それぞれのギタリストが異なるコードボイシングを使って演奏していることがよくあります。

コードボイシングを変更することによって、2本のギターで分離感を出して「濁らせる」ことなく、より広がりのあるギターサウンドを感じることができます。

一般的にギタリストが採用しているボイシングの組み合わせは次のとおりです。

  • 1人がオープンコードを担当し、もう1人はパワーコード担当。
  • 1人がルートポジションのコードを担当し、もう1人は転回コードを担当。
  • 1人がトライアドコードを担当し、もう1人はテンションコードを担当。
ギタートーンを変える

エレクトリックギターを使用している場合は、ギタートーンの変更が簡単なため、2人でそれぞれ違ったギターサウンドを鳴らすことでも、より分厚いサウンドにすることができます。

特に2本が同じフレーズを弾く場合は、低音寄りのギタートーンと高音寄りのギタートーンに分けることで、音がぶつかり合うことなく、より綺麗な分離感のあるサウンドを鳴らすことができます。

トーンの分け方として、先ほどの低音寄り+高音寄りのサウンドに加えて、「クリーントーン+ディストーション」「リアピックアップ+フロントピックアップ」といった分け方もよく見ます。

音圧をキープする

ギタリストが1人しかいないことの大きなデメリットの一つとして、バッキングからリードパートに切り替えたときにバンド全体の音圧が急激に低下することです。

例えば、3ピースバンドの演奏中にコード弾きからギターソロに移った瞬間に、ローミッドからミッドレンジあたりの音域がスカっと抜けたような寂しさを感じることがよくあります。

バンド内にギタリストが2人いれば、片方が常にコードバッキングを担当できるので、音圧を下げることなく自然にセクション間を移行することができるようになります。

アレンジの幅を広げる

ギタリスト

ギターが2人いれば楽曲にアレンジの多様性を加えるために、同時に演奏される異なるギターパートを作成することができます。レコーディングのような制作の場面では2本以上のギターパートを加えることもよくあります。

コードバッキング以外にもメロディー、アルペジオ、リード、ギターソロ等、さまざまなアレンジを加えることができるようになるので、自分のイメージに合うように楽曲の印象を大きく変更することができます。

2本以上重ねた場合はライブで再現するのは難しくなりますが、PC/Macを使った同期演奏でレイヤートラックとしてライブで流すことが可能です。

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ギタリストが2人いることのデメリット

バンド内に2人のギタリストがいることで多くのメリットが得られますが、バンドが考慮すべきいくつかのデメリットもあります。

  • ギタリスト同士で意見が合わない
    ギタリストが2人いるということは、それぞれのギタリストの間で妥協が必要な場面があります。リズムギターとリードギターのどちらを担当するのか?といったことや、ギターアレンジのアイディアをめぐって意見が割れることも珍しくありません。
  • イメージに合わないアレンジメント
    本来ギターは伴奏楽器としての役割を担っています。リードパートやギターソロは楽曲のキャラクターを左右する前衛的なポジションなので、個性的で主張の強いギタリストだった場合に楽曲のイメージに合わないアレンジメントになる可能性があります。
  • 音を濁らせてしまう
    「濁り」とは、同じ周波数範囲で複数の楽器が競合する状態から生じる音の飽和状態を指します。2人のギタリストが音域の住み分けをせずに同じ周波数範囲を占有している場合、バンドサウンド全体が濁ってしまう可能性があります。

まとめ

バンド内にギタリストが2人いることでアレンジの幅が広がったり、単純に楽器の数が増えることで分厚いサウンドを鳴らすことができるようになります。

とはいえ、バンド内に同じ役割の楽器が2人いるということになるので、譲り合いの精神であったり、バンド全体のサウンドメイクの難易度は上がります。

メリット、デメリットを含め、現在は同期による演奏も増えてきています。もちろんメンバーが増えるということは。サウンド面以外にも活動する上で考慮すべき点はたくさんあるので、今回の内容が活動の参考になれば幸いです。

以上、「バンドにギタリストが2人いる理由は?1人とのサウンドの違いについて」でした。


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