海外プロが使っているコードのボイシングテクニックを紹介します。
シンセサイザーを使ってコードを作る時に、
「もっと映画みたいに壮大な感じにしたい」
「音圧がもっと欲しい」等の悩みが出てくると思います。
今回はピアノロールでの打ち込み時に気をつけるべきこと、ボイシング(和音の重ね方)について説明していきます。
1.和音の配置
和音の配置について、まずはEDMでよく使われるコード進行
Ⅰ→Ⅴ→Ⅵ→Ⅳ(C→G→Am→F) を使って説明していきます。
こちら基本形のトライアドです。
コードに関して、まだよくわからない方はこちらをご覧ください。
これだと音に広がりがないので、クローズドボイシングからオープンボイシングに変えていきます。
まずは転回形を使い、コードチェンジをなだらかにします。
GとFのコードのルートの音を1オクターブ上にあげます。
続いてルート+5度の音を必要に応じてオクターブ下に広げます。
こうする事で低音が補強され音に厚みが出ます。
続いてトップノートです。
トップノートとは1番耳に残る音なので、トライアドなら3度の音、7thなら7度、9thなら9度といったように、そのコードを特徴づける音をトップノートに配置します。
今回は3度の音をトップノートに配置します。
この状態で一度聴いてみましょう。
どうですか?
かなり音圧と音の広がりが出たと思います。
コード感を出したい時や、壮大な雰囲気にしたい時におすすめです。
2.ベロシティ
ノートを配置したら次にベロシティの設定をします。
一音一音調整するのも、もちろん良いのですがFL Studioの場合、Randomize機能を使うのが便利です。
これを適応すると人が弾いてるニュアンスに近くなり、生感がでます。
すると下のベロシティ部分がバラバラに配置されます。
ここからある程度微調整して完了です。
3.Strum設定
Strum機能なんですが、Strumとは直訳すると「かき鳴らす」です。
なにもしないままだと音の発生タイミングが全部同じで、すごく機械的になっています。
人がピアノを弾く場合、コードチェンジ時や鍵盤を押さえる時に多少のズレが発生します。
それを再現するのがStrumです。
ズームすると分かるのですが微妙にノートの配置が前後にずれます。
シンセの場合はそこまで目立たないのですが、ピアノ等の生楽器をしようする場合は使用したほうがいいです。
人間っぽさが出たと思います。
以上です。
まとめ
ベロシティとストラムに関しては今回FL Studioを使って説明しましたが、他のDAWにも自動でやってくれる機能は付いてると思います。
今回の内容、特に前半のコードボイシングのテクニックは、ほとんどのプロデューサーが使用しているのでおすすめです。
動画でも今回の内容の説明をしているのでもっと詳しく知りたい方は、是非ご覧ください。