ギターの音質を向上させる簡単なメンテナンスとカスタマイズ
ギター本体の改造や本格的なカスタマイズは、ギターに関する深い知識がないと難しいですが、今回は一般ユーザーでも簡単にできる音質向上の為の簡単なメンテナンスとカスタマイズをご紹介。
1. 弦を交換する
弦交換は一番簡単で、一番効果が出やすいギターメンテナンスです。
ギターの弦交換はどれぐらいの頻度でやっていますか?
2週間?1カ月?
ライブごとに変えるようにしている方や、弦が切れるまでという方もいるかと思います。
弦交換のタイミングは1日にどれぐらい弾いているかによっても変わるので一概には言えませんが、さびついてきたり音質劣化が起こる前には必ず交換しましょう。
よく言われる「使い込んだ弦のほうが味がでる」「新品の弦よりロックな音がする」のような迷信じみた言葉は信じないことです。
音の好みではなく音質の良さでいうと、メーカーが何年も研究して開発したきれいな弦より、黒ずんで酸化した弦のほうが良い音がするということはありえないです。
使い込んでサスティーンとハイが落ちた「マット」なサウンドが好きならEQで音質調節することをオススメします。
2. オクターブチューニング
チューニングをしたあとにオクターブチューニングも忘れずに確認しましょう。
オクターブチューニングとは、ギターの12フレットの音程を0フレット(開放弦)と合わせることで、ハイフレットを弾いたときの音程のわずかなズレを修正できます。
オクターブを調整する主な方法は、ブリッジのサドルを調整することです。
ドライバー等を使って、サドル位置をネック側に近づけたり離したりすることで調整します。
3. ナットの手入れ
ナットは弦を支える場所で、フレットボードとギターヘッド部分のつなぎ目にある白い素材です。
牛骨、シュラコン、TUSQなど様々な種類のナットが販売されており、サウンドに影響するパーツでもあります。
ナット交換はハードルが高いので簡単にはできませんが、弦交換のついでにレモンオイルをしみ込ませた綿棒を使って定期的に掃除しましょう。
またブリッジと同じく、ギターの弦高を調節できる部分でもあり、特にオープンコードの押さえやすさに直接影響します。
弦が高すぎて押さえにくかったりする場合には紙やすりで削ったりすることで調整できますが、削り過ぎると交換することになるので慎重に行いましょう。
4. ロッキングチューナー
ロッキングチューナとはロック式のペグのことで、軸に弦を固定する機能が備わっているペグのことを言います。
軸に一定量の弦を巻きつける従来のペグとは異なり、ロッキングチューナーは固定するだけでいいので、弦交換が楽になったりとメリットは多いです。
巻きつけが無くなることで演奏中のチューニングの狂いが少なくなり、弦のテンションも均一になることで演奏やサウンドが安定します。
自分で交換するのは少し難易度が高いように思いますが、種類によってはドライバー1本でもできるので意外と簡単なので「ロッキングチューナー」検討してみてはいかがでしょうか。
5. ブリッジの交換
ブリッジ全体の交換は簡単に行うことができます。
目的に合わせてトレモロアームやフロイドローズ、ビグスビーのようなユニットを装着したり、サドル素材を変えることでギタートーンに影響を与えます。
- ストリングセイバー:テフロン素材でなめらかで軽い
- タスク(TUSQ):人工象牙。やわらかいトーン
- ナイロン:Gibsonで使われている
- ステンレス:軽くて強度が高い
- チタン:ステンレスよりも強固
実際にはトーンを変えることよりも、ブリッジには弦の調律を正しく維持するという役割があります。
サドル部分が劣化してきたなと思ったら新しく交換することで、ギター本来の最高の鳴りの状態をキープすることができます。
6. ピックアップの交換
ギターの心臓部分である「ピックアップ」は直接弦の振動を拾うパーツなので、もっともサウンドに大きく影響します。
しかし、はんだごてを使って回路を繋ぎ合わせる必要があり、誤ってワイヤーを焼き付けたり、回路を焦がしてしまうとピックアップ自体が使えなくなってしまうのでリスクは大きいです。
カスタマイズに慣れていない方はできればリペアショップで交換することをおすすめします。
ギターの配線の知識も必要になりますが、ここまで自分で出来るようになるとかなりギターに対する愛着が湧くことは間違いないです。
もし自分で交換する場合は、しっかり回路について勉強してから行うようにしましょう。
まとめ
ギターの音質を向上させる簡単なメンテナンスとカスタマイズをご紹介しました。
- 弦の交換
- オクターブチューニング
- ナットの手入れ
- ロッキングチューナー
- ブリッジの交換
- ピックアップの交換
後半にいくほど難易度は上がりますが、これらの項目でギター本来のサウンドを最大限に引き出すことができ、なおかつ寿命も長くなります。
以上、「ギターの音質を向上させる簡単なメンテナンスとカスタマイズ」でした。