HIPHOPトラックの作り方【ラッパー向け】
これからラップ活動を始めたいけど、具体的なヒップホップトラックの作り方が分からなくて困っている方も多いのではないでしょうか?
一言にトラックメイクと言っても様々な手法や制作パターンがあります。
ラッパーの方の場合はフリートラックを利用したり、ラッパー向けのトラック販売サイトから購入するのもいいですが「自分でオリジナルのヒップホップトラックを制作したい!」という方の為に今回はヒップホップトラックの作り方をいくつかご紹介。
自分の音楽スタイルに合わせた作り方で、ビートメイクを楽しみましょう。
1. サンプリングする
サンプリングはヒップホップミュージックの基盤であり、1980年代のヒップホッププロデューサーがファンクやソウルのレコード、特にドラムブレイクビーツをサンプリングすることで生まれました。
サンプリングは既存の楽曲からリズム、メロディー、ボーカル、サウンド、または音楽の小節単位で要素を切り取り、必要に応じてピッチ、テンポ、レイヤー化、ループさせて利用する手法です。
一般的にはサンプラー(MIDIパッドコントローラー)と呼ばれるハードウェアか、DAW等の作曲ソフトを利用してアレンジを加えます。
許可なくサンプリングすると、著作権を侵害してしまう恐れがあるので、サンプリングを行う際には必ずクリアランスについて学ぶ必要があります。
→音楽におけるサンプリングとは?正しくサンプリングする為のガイド
とはいえ、実際は非常にグレーな部分で、無許可でサンプリングされている作品や、最近ではSNSでの拡散効果に期待して黙認されることも多いので、一概に「絶対NG!」とは言えません。
2. ループサンプルを使う
ループサンプルと呼ばれる4小節程の短い音楽フレーズを利用して作成する方法です。
ドラム、コード、リード、ボーカル等の様々なループ素材がネット上で配布・販売されているので、それらを使用することで非常にスピーディーかつ、本格的なトラックメイクが可能になります。
基本的にはDAWを使用して、サンプリングのように必要に応じてピッチ、テンポにアレンジを加えて利用されることも多いです。
制作自体は簡単ですが、高品質なループサンプルだと予算がかかることと、DAWの扱いや多少のミックス技術も必要なので、これから始める初心者の方にとっては少しハードルは高めです。
ちなみにループサンプル販売の有名所でいうと「Loopmasters」が代表的です。
3. スマホアプリで作る
今はスマホやタブレットでもヒップホップビート制作が手軽に出来るようになりました。
鼻歌を簡単に譜面に起こしたり、ギターやピアノの音を使って本格的なDTM制作ができるものまで幅広くリリースされており、もちろん中にはヒップホップビート制作に特化したアプリもあります。
人気なのはスマホ用フリー作曲ソフトのGarageBandやビートメイク用のiMPC Pro 2等のアプリを利用すれば、どこにいても本格的なビートメイクができます。
手軽にビートメイクを楽しめるように簡易的な操作感になっている製品が多いので、はじめての方にも優しめです。
楽曲全体のざっくりとしたアイデアをスマホアプリで作っておいて、本格的な編曲やミックス&マスタリング作業を自宅のPCでいうスタイルもおすすめです。
4. DAWで作る
DAWの操作を覚えたり、各種ソフトの扱い方を学ぶ必要があるので、他の作り方に比べると少しハードルは上がりますが、プロとして本格的な活動を考えているならDAW一択です。
歌や楽器の演奏を録音したり、サンプル音源(ワンショットやループ等)を取り込むためのスペース、シンセサイザー等の仮想楽器の使用、ミックスマスタリング、外部ソフト(VSTプラグイン)の使用など、制作に必要なすべてを兼ね備えています。
最近だと無料DAWでも有料級に制限なく使えるソフトもリリースされているので、まずはそちらで試してみて、不満や足りない部分が見えてきたら有料製品にアップグレードといった流れがおすすめです。
→ヒップホップビートの作り方【Beat Making】
5. ネットで拾う
ネットを探しているとYouTube経由で自分のビートをフリートラックとして配布したり、SoundCloudやビートストアを利用してフリーダウンロードを許可しているビートメイカーの方達もいます。
相場的にも5000~8000円くらい予算をかければ制限無しで商用利用可能なトラックも入手できるので、制作に時間をかけたくないアーティストの方にはおすすめです。
※当サイトのストアではすべてフリーダウンロード可能にしていますので、是非ご利用ください。
まとめ
ヒップホップトラックの作り方についてご紹介しました。
- サンプリングする
- ループサンプルを使う
- スマホアプリで作る
- DAWで作る
- ネットで拾う
ラッパーとして活動を始めたいけどトラックが無くて困っている方はビートメイクに挑戦してみるのも一つの手です。
ただし、トラック制作に時間を取られすぎて本来のラッパーとしてのスキルや活動に支障が出るようでは本末転倒なので、無理せずに知り合いのプロデューサーや一緒に活動を支えてくれるビートメイカーを探すことも重要です。
SNSやYouTubeでカッコいいトラックを見つけたらコンタクトをとってみるのもありです。
以上、「HIPHOPトラックの作り方【ラッパー向け】」でした。