【DTM】無料なのに高品質!フリー作曲ソフト(DAW)おすすめ15選
DTMをこれから始めようと思っているけど、DAWソフトについてよく分かっていないから「いきなり有料版を購入する前に、まずは無料版で試してみたい…。」と思っている方に向けて、今回は無料の人気作曲ソフト(DAW)をご紹介します。
「無料だから機能が少ないのでは?」「本当に本格的な音楽が作れるの?」そんな風に思っていませんか?最近の無料DAWソフトは、ほんの数年前の有料版と変わらない性能だったりと、有料版を購入したユーザーをモヤモヤさせる程、次々と革新的な新しい製品が発売されています。→作曲ソフトの有料版と無料版の違いはなに?【DTM】
作曲ソフトごとにも特徴があり、自分はどんな音楽を作りたいか?どんな作り方をするのか?を考えてから選ぶと、制作をよりスムーズに進めることができます。
有料版DAWと無料版DAWの比較
以下は、有料版と無料版のざっくりとした違いについてです。
特徴 | 有料版DAW | 無料版DAW |
---|---|---|
メリット | 高度な機能、安定性、サポート体制が充実 | 初期費用なし、気軽に試せる、初心者向けに最適 |
デメリット | 費用がかかる、機能が多すぎて初心者には使いこなせない場合がある | 機能が限定的、サポートが不十分な場合がある、上級者には物足りない場合がある |
機能面 | 多彩なエフェクト、高度な編集機能、豊富な音源、安定した動作 | 基本的な編集機能、限られたエフェクト・音源、動作が不安定な場合がある |
サポート | 公式サポート、チュートリアル、コミュニティが充実 | 公式サポートが限定的、情報が少ない場合がある |
拡張性 | プラグインや外部機器との連携が容易、機能拡張が可能 | 拡張性が限られる場合がある、一部のプラグインが使えない場合がある |
向いている人 | プロ、セミプロ、本格的に音楽制作をしたい人、多機能なDAWを求める人 | 初心者、DTMを試してみたい人、予算を抑えたい人、基本的な機能で十分な人 |
無料版、有料版、両方に言えることですが、まずはDAWを選ぶ際にもっとも重要なのが自分のやりたいスタイルや音楽ジャンルを考えて、それに合った作曲ソフトをチョイスすることが大切です。
作曲ソフトの選び方
ポイント | 解説 |
---|---|
OS | Windows、Mac、Linuxなど、OSによって対応しているDAWソフトが異なります。 |
目的 | 作曲、打ち込み、録音、編集など、目的に合わせて必要な機能が異なります。 |
レベル | 初心者向け、中級者向け、上級者向けなど、自分のレベルに合ったDAWソフトを選びましょう。 |
機能 | MIDI編集、オーディオ編集、エフェクト、VSTプラグイン対応など、必要な機能をチェックしましょう。 |
使いやすさ | 実際に触ってみて、自分に合った操作性か確認しましょう。 |
拡張性 | VSTプラグイン対応や外部音源との連携など、拡張性を考慮しておくと良いでしょう。 |
コミュニティ | ユーザーコミュニティやフォーラムがあると、困った時に助けてもらえます。 |
その他 | 自分のパソコンのスペックに合っているか、サポート体制が整っているか確認しましょう。 |
主要な音楽メーカーのDAWであれば、たとえフリーソフトであったとしても基本的な制作に必要なオーディオファイルの録音、編集、ミキシング、およびマスタリングといった作曲に必要な機能は一通り揃っていることがほとんどです。
また、最近だとフリープラグインソフトウェアも充実していることもあり、コストをかけずに打ち込み用のバーチャル楽器や、制作に足りないエフェクト機能を追加することも簡単になりました。
各音楽メーカーから色んな種類のDAWがリリースされているので、上記のポイントを参考にしながら、自分に合ったDAWソフトを選択しましょう。
DTM用作曲ソフト(DAW)の特徴をわかりやすく解説
自分の作曲スタイルに合わせよう
DAWをダウンロードする前に、自分の音楽制作スタイルに合わせて選択することで、より効率的に制作を進めることができます。
一言に作曲と言っても、シンガーソングライターのような歌と伴奏楽器のシンプルなスタイルや、EDMのような多くのトラックを使用した打ち込みスタイル等、様々な作曲方法があります。これから作曲を始めようと考えている方で、自分の制作ワークフローや音楽の作成スタイルがよくわからない場合は、次の項目を確認してみてください。
- 作りたい音楽ジャンル
- マイクを使った収録や楽器レコーディングが多いか
- デジタル楽器(シンセサイザー等)や音源サンプルを使って、打ち込みを行うか
- オーディオファイルやMIDIトラックをコントロールするか
- DAWの内部ソフトを使うか、外部ソフトを追加で購入するか
この辺りを考慮しながらDAWを選択することで、より自分の制作スタイルに合った機能を備えたソフトウェアが入手できるので、ぜひ参考にしてみてください。
それではここから無料のおすすめDAWソフトをご紹介します。※インストール無しで、ブラウザ上で作曲できる音楽が作れる無料ウェブサイト7選(ダウンロード不要)も合わせてご覧ください。
Waveform 12 Free
- 新しい無料DAW
- 制限無しで利用可能
- 初心者の為のチュートリアルパネル
Tracktion Corporationは2022年8月末に、Windows、Mac、Linux用DAWのアップデートバージョンであるWaveform Free 12をリリースしました。
Waveform Freeはこの最新のアップデートにより、Bandlab「Cakewalk」と並んで、現時点で最高の無料DAWの1つとして、海外では高い評価を得ています。
一般的なデモ版のような制限はなく、トラックをゼロから制作したり、ミックス&マスタリングをするために必要なすべての機能を提供してくれます。
Waveform 12 Free
Cakewalk by BandLab
- 約6万円のソフトが無料化
- エフェクト、トラック無制限
- 有名アーティストも使用
Windows無料DAWで1番人気ではないでしょうか。当時Sonar Platinum(¥59,800)という有料のソフトがいきなり無料になり、世間をざわつかせました。Sonarといえば米津玄師さんも使用していたことで有名です。
特徴としてはMIDI機能がわかりやすく、ピアノロールを使った打ち込みが非常にやりやすいので楽器が使えない方も安心です。無料なのに外部VSTプラグインの追加もできるので非常に便利です。
無料版でよくあるエフェクトやトラック数の制限もなく、自由に使えるというのは素晴らしいの一言です。
Cakewalk by BandLab
Universal Audio LUNA
- レコーディングスタジオ品質
- アナログサウンドに強い
- UAによる高い信頼性
Universal AudioのDAWソフトウェア「LUNA」がついに完全無料化しました。これまではUniversal Audioのオーディオインターフェイス「Apollo」が必要でしたが、今回のアップデートで無料のiLokユーザーアカウントだけで利用可能になります。
Universal Audioの次世代DAW「LUNA」は本格的なレコーディングスタジオのようなシステムが特徴で、グラミー賞を受賞した数多くのミュージシャンや、伝説的なミックス・エンジニアが使用しているツールが利用できます。
簡単操作でのレコーディング、編集、ミキシングを実行して、レコード盤のようなサウンドを手に入れましょう。アナログ・テープ・マシン、内蔵サミング、柔軟なミキシング・オプションなど、ビンテージ・コンソールに座っているかのようなミックスを体験できます。
Universal Audio LUNA
GarageBand
- Appleユーザーにオススメ
- 初心者にもわかりやすい
- 豊富な音源ソフト
Mac用DAWの中でフリーソフトの定番がGarageBandです。iphoneにも入っているので使ったことある人も多いと思います。Apple社製品ということで初心者の方にも非常に扱いやすく、インターフェイスも分かりやすいので直感的に作曲できます。
音源ソフトやエフェクトも付属しており、ループ素材と呼ばれる出来上がった音パーツを組み合わせて作れたりもできるので、音楽理論が全く分からないという方でも作曲が楽しめます。
スマホやタブレットで手軽に使えるメリットは大きく、出先で思いついたアイデアをとりあえずios版に打ち込んで、家に帰ってからMac版で仕上げる。という使い方もおすすめです。
GarageBand
REAPER
- 外部音源の追加機能
- 自由度の高さ
- 慣れるまで少し操作が難しい
筆者自身も初めて使ったDAWがこちらのREAPERでした。無料版で使えるのは古めのバージョンとなってはいるのですが、日本よりも海外のDTMマニア達に非常に人気が高い印象です。
こちらのDAWは動作が非常に軽くなっていて、PCの性能が低くても問題なく動作するので、スペックに自身のない方におすすめのDAWです。
しかしマニアが好むというだけあって、正直インターフェイスも地味でプリセット等もなく初心者の方には少し敷居が高い気もしますが、そこをクリアすれば一通りはこなせる優秀なDAWではあります。
REAPER
Cubase LE
- 国内シェアNo.1DAW
- 幅広い音源ライブラリ
- 優れたアシスタント機能
Cubase LEは国内シェアNo.1作曲ソフトのSteinberg「Cubase」のライトバージョンにあたる製品です。
いくかの制限はありますが、最大16オーディオトラック、24MIDIトラック、8インストゥルメントトラックを搭載。最大8オーディオチャンネルの同時録音にも対応し、マルチマイクでのバンド録音も行えます。
マルチ音源のHALion Sonic SE、ドラム音源のGroove Agent SEといった、楽器サンプル、シンセサイザーまでの優れたVSTプラグインとサウンドライブラリが付属しています。
Cubase LE
Studio One 4 Prime
- トラック数無制限
- 豊富な音源、楽器、エフェクト類
- プロのデモ音源が見れる
Windows,Mac両方に対応したDAWです。世界のプロアーティストも多く使用しており、MIDI、オーディオレコーディングからミックスまで基本的な作曲に必要とされる機能は整っています。
こちらもトラック数が無制限となっており、トラック数を気にすることなく自由に制作できるのが強みです。プロが制作したデモトラックが無償で提供されていて、プロのミックステクニックを勉強できるので初心者には非常に嬉しいサービスです。
→【DTM】初心者の為の音楽制作に関する7つのヒント
Presenceという音源が付属しており、多くの楽器や基本的なエフェクト類は一通り収録されていますが、やはり有料版と比べると少し劣るので、慣れてきたら有料版の購入を検討してみましょう。
Studio One 4 Prime
Pro Tools | First
- プロスタジオ標準のDAW
- レコーディングにオススメ
- 豊富な音源ループやサンプル
業界御用達のPro Toolsのフリーバージョンです。エンジニアやプロの業界でやっていくことを視野に入れているのならこちらのDAWをオススメします。
3GB以上の音源ループやサンプル、エフェクトや音源ソフトも充実しており、さすがPro Toolsといった印象です。しかし機能の制限が多く、使用できるトラック数が最大16トラックまで、保存できるプロジェクトも3つまでだったりと自由度は低いです。
Pro Toolsの有料版の使用を考えている人のお試し用としておすすめです。
Pro Tools | First
FL Studio Trial
- 海外で人気のDAW
- Hiphop、EDM系に強い
- ほぼすべての機能を試せる
海外のビートメイカー達に大人気のDAW「FL Studio」のフリーデモバージョンです。
デモバージョンではありますが、有料版と同じ機能を体験することが可能で、制限されているのは保存したファイルを開けないということです。
プロデューサーの中には、保存せずに一気に作り上げて書き出しまで行うという猛者もいるようなので、環境によっては最強のフリーDAWとも言えます。
FL Studio Trial
Ardour
- オープンソースDAW
- 主要なプラグイン形式をサポート
- 多機能
オーディオレコーディングとミキシングのための本格的なオープンソースDAWです。Windows、macOSではソフトウェアを自分で構築することが出来れば、無料でフル機能DAWとして機能します。
すべての主要なプラグイン形式をサポートし、幅広いオーディオ編集機能とミキシングツールを備えた機能満載のDAWです。
無制限のトラックとバス。任意のビット深度、サンプルレートで数十種類のファイル形式に対応。業界最高の MIDIタイムコードとLTCへの同期。MIDIマシンコントロールも可能です。
Ardour
SoundBridge
- フル機能
- シンプルな操作性
- 有料の動画教材
SoundBridgeは、音楽制作に必要なほぼすべてのツールを備えた、フル機能の無料DAWです。
有料DAW並みの作曲に必要な重要な機能が多数含まれていますが、可能な限りシンプルで使いやすいデザイン&操作性になっているので、初心者の方にも最適です。
SoundBridge Academyと呼ばれる、音楽制作を学べる有料のオンライン動画教材もあるので、これからDTMについて学びたい方にもおすすめのDAWです。
SoundBridge
LMMS
- 高機能
- オープンソース
- ループ音楽が得意
LMMS (旧名: Linux Multi Media Studio) は非常に高機能なオープンソースソフトウェアのDAWです。2020年6月にアップデートが施され、2004年のリリース以降、修正や新機能が追加され続けています。
海外の人気DAW「FL Studio」と非常に似た作りとなっており、ソフトウェア・シンセサイザーを含め基本的な機能を持ったサンプラーが付属しているほか、外部VST、VSTiプラグインを利用した音楽制作をすることができます。
→EDMの作り方【DAWを使った打ち込み方法】
同じフレーズを繰り返し使用する、ハウスやテクノのようなミニマルミュージックの制作に最適です。
LMMS
Audacity
- 音声編集に最適
- マルチトラックオーディオエディター
- オープンソース
Audacityはさまざまなオペレーティングシステムで動作するオープンソースのマルチトラックオーディオエディター・レコーダーです。
音楽制作よりも音声編集等のオーディオトラックのみを扱う場合に最適で、非常にシンプルな音声編集用ソフトとして機能します。
欠点としてはMIDIシーケンサーが機能しなかったり、一般的なプロ用DAWのようなVSTプラグインとの適合性が低いということです。
Audacity
Ohm Studio
- コラボレーション機能
- 高性能
- プラグイン対応
Tracktionに続いてもう一つの無料ダウンロードできるフル機能搭載DAWです。
人気のプラグインメーカーOhmforceからリリースされているDAWプロジェクトで、有料DAWに備わっている基本的な音楽制作に必要な機能をすべて提供してくれます。
大きな特徴として、コラボレーション機能が充実しており、他のクリエイターとあなたの音楽を共有するための便利な機能が多く備わっています。
Ohm Studio
Podium Free
- 高品質オーディオエンジン
- トラック無制限
- 外部プラグイン使用可能
Zynewave Podium Freeは、Windows用のデジタルオーディオワークステーション(DAW)の無料版です。高品質なオーディオエンジンを搭載しており、多数の音源、エフェクト、MIDIツールなどを備えています。
Podium Freeには、オーディオトラックとMIDIトラックを無制限に作成することができます。また、Podium FreeはVSTプラグインに完全に対応しているため、サードパーティのプラグインをインストールして使用することも可能です。
EDMプロデューサーの方におすすめの無料DAWです。
Podium Free
まとめ
無料の人気作曲ソフトを13製品ご紹介しました。
- Waveform 12 Free
- Cakewalk by BandLab
- Universal Audio LUNA
- GarageBand
- REAPER
- Cubase LE
- Studio One 4 Prime
- Pro Tools|First
- FL Studio Trial
- Ardor
- SoundBridge
- LMMS
- Audacity
- Ohm Studio
- Podium Free
どのソフトも作曲に必要な最低限の機能は備わっているので安心してください。もし機能面に満足いかない場合は無料のVSTプラグインを追加してみましょう。今回紹介した内容は基本的にはすべて無料なので、色々ダウンロードして実際に触ってみて、ある程度慣れたら有料版に移行するという流れがベターです。
筆者の経験と知り合いのクリエイターの方達を見ていると、初めに使った作曲ソフトを使い続けるという傾向が強いように感じます。扱いや操作感に慣れてくるとなかなか違うソフトに移行できないので、最初のソフトは自分に合うものをよく調べて慎重に選ぶことをおすすめします。
以上、【DTM】無料なのに高品質!フリー作曲ソフト(DAW)おすすめ15選でした。