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洋楽ヒットソングに多い5つの楽曲構成を分析【A→B→サビはもう古い?】

洋楽ヒットソングに多い楽曲構成を分析

洋楽ヒットソングに多い5つの楽曲構成を分析

ヒットソングを生み出す為には「Aメロ→Bメロ→サビ→間奏」といった楽曲全体の構成が非常に重要です。

作曲をはじめたばかりの初心者の方にとっては、セクションごとに断片的に作ったアイデアを1曲のストーリーに仕上げるのは中々難しい作業です。

一般的に邦楽ではイントロから始まり、A→B→サビという王道の流れが多く使用されていますが、果たして今でもそれは正しい選択なのでしょうか?

世界中で日々新しい音楽が生まれ続けている現在、最も標準的な楽曲構成について見ていきます。

サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→サビ


これまではイントロから始まりバースに続くという構成が王道でしたが、明らかに最近の楽曲ではサビ始まりの楽曲が多い印象です。

TikTokやSNS上でアプローチする為には曲の前半に一番盛り上がる部分を持ってくる必要があります。

一昔前のようなパッケージングされたCDを購入して、家に持って帰り、レコーダーでじっくり聴くというスタイルは無くなり、多くはYouTubeや各種ストリーミングサービスでその他さまざまなコンテンツと並んで戦う必要が出てきました。

これまでのサビまでに1分~1分30秒ぐらいの時間を要する音楽構成では、サビにたどり着く前に離脱される可能性が非常に高くなるので、曲の一番盛り上がるセクションをすぐに披露することは重要です。

イントロ→サビ→Aメロ→サビ→Aメロ→サビ→間奏→サビ→アウトロ


洋楽ヒップホップに多い構成で、4小節~8小節のイントロからすぐにサビに入る構成です。

ヒップホップは基本的にはヴァースとフックの2つのセクションで成り立っていて、先ほどと同様に曲の一番盛り上がるポイントをすぐに聴かせて、フックパートをループさせることで楽曲全体でみると起伏が少ないのが特徴です。

「サビに向かってフリを効かせて盛り上げる」という邦楽の基本構成とは違い、それよりもずっとノっていられるような心地よいビートを味わってもらう為の構成になっています。

最近はヒットチャートに載るようなポップミュージックもほとんどヒップホップビートが主体となっているので、このような楽曲構成も主流になってきています。

ヒップホップビートの作り方【Beat Making】

イントロ→Aメロ→ビルドアップ→サビ→Aメロ→ビルドアップ→サビ→アウトロ


エレクトロ系の楽曲に多い楽曲構成で、EDM以外のポップミュージックでも多く使用されている印象です。

EDMでは一番盛り上がる部分を「ドロップ」といい、ドロップに向けて徐々に盛り上がていくセクションを「ビルドアップ」といいます。

サビにボーカルがいるのは当たり前のようですが、このようなサビでボーカルが抜けてインストになる音楽も多く存在しています。

EDMの作り方【DAWを使った打ち込み方法】

イントロ→Aメロ→サビ→サビ2→Aメロ→サビ→サビ2→間奏→サビ→アウトロ


ヒットソングを書きたい場合には曲のフックとなるポイントを何度も繰り返して印象付けるという方法もあります。

サビであっても何度も繰り返すとリスナーは退屈になってしまいますが、メロディーは同じでもバックの演奏に緩急をつけてアレンジすることで、違うセクションのような演出をすることもできます。

一回目のサビはアコースティックのような静かなアレンジで、サビ2で盛り上げるという2段階構成になっているタイプが多く、分かりやすいようにあえてサビ2という書き方をしましたが、邦楽だと間奏終わりの落ちサビ→サビのようなイメージです。

イントロ→Aメロ→サビ→Aメロ→サビ→間奏→サビ→アウトロ


もちろん、これまで多く使われてきた王道の楽曲構成を使用しているアーティストも多く存在します。

テイラースウィフトを始めとするシンガーソングライターや伝統的な楽曲をプレイするミュージシャンはこの進行をよく使用する印象です。

→これを使えば名曲に!人気のコード進行5選

一番慣れ親しんだ楽曲構成なので、ストーリー性の高い歌詞をじっくりと聴かせたい場合にも適しています。

邦楽との違いは「A→B→サビ」の3セクションではなく「Verse→Chorus」のシンプルな構成になっており、コード進行もセクションごとに変化させることなく、1曲を通してループさせるパターンが使われます。


まとめ

これまでのようにオリコンチャートに載るよりも、TikTokを始めとする30秒~1分のショート動画を使ってバズを生みだす方が拡散力は大きいので、レーベルやアーティストもフォーマットに合わせた楽曲構成になっているように思います。

現在はヒットチャートよりもSNS上でのシェア、再生回数などのデータを元に「SNSで最も話題になっている曲」を表したバイラルチャートと呼ばれる指標が標準的になってきているので、リスニング環境の変化も要因の一つだと考えられます。

2021年の音楽ビジネスはどうなる?今のミュージシャン達が知っておくべき5つの事

これから作曲される方やプロデューサーとして活動している方の参考になれば幸いです。

以上、「洋楽ヒットソングに多い5つの楽曲構成を分析」でした。


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