ミックス品質をプロのようなサウンドにする為の5つのヒント【DTM】
ミキシング作業に膨大な時間をかけて、どれだけ微調整を加えても理想とするプロのサウンドに近づけることが出来なくて困っていませんか?
理想とするサウンドは人それぞれ異なるので、具体的に正解となるようなミキシングテクニックはありませんが、プロミックスに必要ないくつかのセオリーは存在します。
今回は自分のトラックをプロ品質に近づけるために行うべきことをいくつかご紹介します。
1. 客観的な耳を持つ
完成したトラックを自分で評価する際には、できれば耳を一度休ませて、客観的に自分の作品を聴くことが重要です。
出来上がった瞬間に最高だと感じていたとしても、必ず一日寝かせてから、再びフラットな感覚で音楽を聴くことで、思わぬ落とし穴に気付くことができます。
確認するときには優れたモニタースピーカーやヘッドホンを使い、可能な限り原音に忠実な周波数レスポンスを備えた機器でチェックします。
その他にもスマホのスピーカーやイヤホン、可能であればスピーカーで大きな音を鳴らしてみたりと、様々な環境でリスニングすることで足りない部分や出過ぎた周波数帯域にも気づきやすくなります。
2. フィードバックを得る
ときには自分以外の第三者に聴いてもらい、フィードバックとして意見してもらうことも大切です。
音楽に携わっている知り合いがいれば最高ですが、そうでない場合には遠慮なく意見してくれる友人にトラックを聴いてもらい、感じたことを素直に聞き出します。
一番効果的なのはYouTubeやSNSに音源を投稿して、高評価、低評価の割合、コメントからも価値のある情報を入手できるので、自信の無い作品をネット上で公開するのは勇気がいりますが、取り入れる価値は大きいです。
ブランディング的に難しい場合には、フィードバックを得るためのアカウントを作成し、音楽ファンの多いYouTubeやSoundCloudを利用して客観的な意見に耳を傾けましょう。
3. サウンド品質を確認する
音楽面が原因でミックスに素人っぽさが出てしまう場合には、原因を理解して修正する必要があります。
素晴らしいミックスは、立体的なステレオ空間の中で楽器同士がぶつかり合うことなく綺麗にサウンドが広がっています。
音量で前後の距離感をコントロールし、パンで左右の広がり、EQで不要な周波数帯域をカットしたりして、スペクトルの幅全体にサウンドを綺麗に収めることで、音圧の高いダイナミックなトラックが入手できます。
→音圧を上げて迫力あるトラックを入手する為の10のヒント【DTM】
最近はヘッドスペースを十分に確保した、リミッティングされていない音源も増えてきており、単純に音圧を上げれば良いということではないので気を付けましょう。
4. 音数を減らす
トラック数が多いプロジェクトが素晴らしいという印象を持っているDTMerの方も多いとは思いますが、プロのプロジェクトを覗くとそのほとんどが最低限の楽器と少ないエフェクトだけで高品質なサウンドを再現されています。
さらに単純に楽器数を増やしてトラックが重なるにつれて、もちろん求められるミキシング技術のハードルも上がっていくので、アマチュアの人こそ音数を減らすことで、余計なミスが無くなり、素材そのものの高品質なサウンドをキープしやすいです。
最近だとDAWにデモプロジェクトが付いていたり、ネットで探せばいくらでもプロの作品が転がっているので、一度調べてみるのをおすすめします。恐らく楽器とエフェクトの少なさに驚くでしょう。
5. 間違った音を使わない
トラックに素人っぽさが出てしまう原因として、楽曲に適合していないサウンド、または楽器を選択してしまっている可能性があります。
楽曲の雰囲気と楽器の持つ音質が合っていなかったり、サンプルのタイミングやピッチがわずかにずれていることでも、違和感を感じやすいです。
ミキシングにおいて一つ一つは些細に思えてスルーしてしまうようなことも、いくつも重なることで「違和感」に繋がってしまうこともよくあるので、こだわりを持って一つ一つの作業を重ねていくことは大切です。
まとめ
ミックス品質をプロのようなサウンドにする為のヒントについてお話しました。
- 客観的な耳を持つ
- フィードバックを得る
- サウンド品質を確認する
- 音数を減らす
- 間違った音を使わない
昔と違いDAWが一般にも十分に普及したことで、アマチュアとプロの間で制作環境における差が無くなったと言えます。
ジャンルごとにもトレンド的なサウンドや音使いがあるので、それらを取り入れるだけでもプロっぽい質感のトラックに近づけるかと思います。
以上、「ミックスをプロのようなサウンドにする為の5つのヒント【DTM】」でした。