
普段よく作曲をしている筆者が「どうしてもやる気がでない…」時にやっていること7選
作曲は集中力が必要なクリエイティブな作業です。だからこそ、予定が詰まっていたり、ちょっとしたメンタルの変化や体調不良で、パタッとやる気がなくなる瞬間ありますよね?
今回は、そんな「どうしてもやる気が出ない…」という時に、筆者自身が実践しているモチベーションを取り戻す為の7つの方法をご紹介します。
1. とにかく休む

音楽で生計を立てようとしていると、休みを取ることに罪悪感を覚えてしまうことがあります。そもそも自分の好きなことなので、仕事とプライベートの境目が無くなり「休む」という感覚が薄れてしまっている方も多いかもしれません。
しかし、無理にプロジェクトを進めようとして、良いアイディアや作曲のモチベーションが薄れてきたなと感じた場合は、思い切って休息を取ってみましょう。アレンジを考えたり、集中して作曲を進めているときには、自分でも気づかないうちに膨大なエネルギーを消耗しています。脳が疲労しているので、少し仮眠を取ったり、軽い運動や、お風呂に浸かってリラックスするだけでも頭がスッキリします。
音楽制作を「仕事」としてだけ捉えてしまうと、作曲への情熱が薄れ、モチベーションや創造性の欠如につながる可能性があります。無理をせず、楽しめるペースを維持することが大切です。
2. とにかく音楽を聴く

自分の好きな曲を聴くことで、単純に「こんな曲を作ってみたい!」という衝動が蘇り、みるみると作曲意欲が湧いてきます。
筆者はよくランニングしながら好きな曲を聴いています。好きな曲を聴くこと以外にも、自宅で好きなアーティストのライブ映像を観るのも非常に効果的です。そもそも、ほとんどのクリエイターは、プロの感動的な音楽に心を動かされて「自分もあんな曲を作りたい!」と作曲活動をスタートさせたはずです。
また、他人の作品を聴くことは、自分の中にあるアイディアの引き出しを増やすことにも繋がります。音楽を沢山聴くことで、自然と作曲アイディアがストックされ、制作プロセスでそれらを活用できるようになります。
3. 他の人とコラボレーションする

一人で抱え込んでモチベーションが下がっている時には、他のクリエイターとコラボレーションするのがおすすめです。クリエイターごとに音楽制作のワークフローやアイディアは全く異なります。誰かと共同で作業を進めることは、自分にはなかった視点やテクニックに触れる絶好の機会になります。
筆者自身は作曲面だけでいうとまったくコラボはしていませんが、最近は「Co-Writing(コーライティング)」と呼ばれる共同作業の形をとる作曲家も多いです。音楽制作のプロセスをみんなで分担しながら一曲を完成させることができるので、刺激を与え合いながら、かつ一人当たりの作業量が減ることで負担も軽くなり、モチベーションを維持しやすくなります。
また、誰かと協力することで良い意味での責任感が生まれ、「やらなきゃ」という気持ちにさせてくれるため、モチベーションが不足している場合に有効な方法です。
4. とりあえず10分だけ取り組んでみる

作曲のやる気が出ない人は「やる気が出たら、作曲しよう!」と考えがちです。しかし、この「やる気待ち」の状態では、いつまで経っても作曲に取り掛かることができません。
脳科学の研究では、人間の脳は「行動することで、やる気に関する神経伝達物質が放出される(作業興奮)」ようになっているそうです。つまり、「やる気→作曲」ではなく「作曲→やる気」という順序で考えるのが正しいみたいです。
机の上を少しだけ片付け始めたら、気づいたら部屋全体を掃除していた、という経験はありませんか?朝起きて「10分だけDAWを触る」くらいの軽い気持ちで作曲に取り掛かると、気付いたら夜になっていた…。なんてことはよくあります。
5. 小さな目標を設定する

やる気が湧かないというより、モチベーションが維持できないという人におすすめなのが「目標を設定する」ことです。モチベーションが維持できない原因の多くは、向かうべきゴールが無いことにあります。仮に一時的にやる気が出たとしても、目標が無ければ長くは続きません。
どんなに簡単な目標でもいいので、例えば、
- ワンコーラスだけでも完成させて友人に聴いてもらう
- 好きな曲の「歌ってみた」用カラオケを作る
- ショート動画用に30秒のオリジナルBGMを作る
といった、すぐに達成できそうな目標を立てることがコツです。最初から手の届かないような大きな目標を立てないことが重要です。小さな達成感を積み重ねていくことで、モチベーションを維持しながら、いつしか大きなビジョンを実現することができます。
6. テンプレートを組んでおく

作曲に取り掛かるのが億劫(おっくう)になってしまう原因の一つに、「準備のめんどくささ」があります。それを解消するために、いつでも作曲をスタートできるテンプレートを作成しておくことをおすすめします。
DAWを立ち上げるたびに、トラックを作る→インストゥルメントを挿る→ミキサーのバス設定する→プラグインを読み込む。毎回こんなことをやっていては、それだけで結構な作業量になり、創作意欲が削がれてしまいます。
DAWを立ち上げたらすぐにメロディを打ち込める、ギターを録音できる。この状態をテンプレートとして保存しておくことで、やる気が湧いた瞬間を逃さず、すぐにプロジェクトを開始できます。
7. やる気が出るまで待つ

最後の手段は、これまでの方法とは真逆のアプローチ、「何もしないで、やる気が出るまで待つ」です。特にスランプ気味の時は、無理にPCの前に座っても良い結果は生まれません。「作らなきゃ」という焦りが、かえって創造性を縛り付けてしまう原因にも繋がります。
そんな時は、意図的に作曲から離れてみましょう。1日中自由に過ごす。散歩をする、映画を観る、本を読む、友人と会うなど、音楽とは全く関係のないことをしてみましょう。筆者はあえてサボることで、無性に「作曲がしたい!」という感情に駆られる時がよくあります。
「何もしない時間」は無駄なようでいて、実は脳内でアイデアが熟成される期間になっていたりします。様々なインプットが、後になって思わぬ形で作曲のヒントになることも多いです。
まとめ
作曲のやる気が出ない時に筆者が実践している7つのことについてお話しました。
- とにかく休む
- とにかく音楽を聴く
- 他の人とコラボレーションする
- とりあえず10分だけ取り組んでみる
- 小さな目標を設定する
- テンプレートを組んでおく
- やる気が出るまで待つ
これらの方法をとることで、作曲のモチベーションを維持しながら、創造的な作曲活動を続ける手助けになるはずです。
作曲のモチベーションを上げるためには、自分にあったアプローチを見つけることが最も重要です。ぜひ、上記の内容を試してみて、自分なりのモチベーションのアップ方法を探ってみてください。
以上、「作曲をしている筆者が「どうしてもやる気がでない…」時にやっていること7選」でした。